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ニッポニアニッポン七味日記
妬みそねみひがみ、恨みつらみに負け惜しみ、悩み半分、ふみ読み半分日記![]()
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七味日記2003年1月中旬
七味日記総目次 2003/1上旬 2003/1中旬 2003/1下旬
2003/2月上旬 2003/2中旬 2003/2月下旬
七味日記2003年1月下旬目次
2003/01/21 ニッポニア教師日誌 教師像 2003/01/22 ニッポニアニッポン事情 家の芸 2003/01/23 ジャパニーズアンドロメダシアター 歌舞伎座 2003/01/24 日常茶飯事典 トロフィ 2003/01/25 日常茶飯事典 レンタル着物 2003/01/26 日常茶飯事典 演劇関東大会 2003/01/27 日常茶飯事典 電車が遅れて遅刻したので、欠席 2003/01/28 ニッポニア教師日誌 パレスに住むエンペラの顔 2003/01/29 ことばの知恵の輪 知らない日本語 2003/01/30 ことばの知恵の輪 辞書全読 2003/01/31 日常茶飯事典 隣町に単身赴任中の夫
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七味日記2003年1月下旬
2003/01/21 火 晴れ
ニッポニア教師日誌>教師像
漢字会話2コマ。
ヒメの「教師論」のレポートは「私の身近にいる教師の紹介」。
家族や親戚、自分が教わった先生にインタビューして、教師像をまとめる。ヒメの「身近な教師」は、母親。
「教師論を担当している先生が、あなたのお母さんは面白い人ね。会って話がしてみたい、って言ってた」とヒメが言うので、「じゃ、会ってきて、うちの娘に優をくださいって頼んでこよう」と冗談で。
教師論の先生は若い助手で、教育社会論をやっている人。論文テーマを検索すると「子育て期の女性教師への聞き取り調査」とか「女性校長への聞き取り調査」などをやっていた。女性教師の社会的なありかたについて研究しているらしい。
たぶん、私は彼女のいいネタになれる存在なんだろう。子育てしつつ仕事をしつつの主婦学生歴8年、子供を預けて海外単身赴任半年という経歴は、「女性教師インフォーマント」の中にもそれほどたくさんはいないだろうな。
でもね、珍種ではあっても、就職口はなかった。ぐすん。
本日のうらみ:教育社会学のネタには足りるが、日本語教師の口には足りない。帯に短したすきに長し、中途半端がおらが一生
2003/01/22 水 曇り 753
ニッポニアニッポン事情>家の芸
天皇の入院中は皇太子が職務を代行。
さて、明日歌舞伎を見にいくせいか、「家の芸」についていささか考えた。歌舞伎の中で、主だった役はすべて世襲の俳優が引き受けている。親が歌舞伎俳優でなく、国立劇場の養成所とか、そういうところからの出身者で、主役級の役をもらう人がいたのだろうか。
前進座はそういう世襲制を嫌って新しい歌舞伎の劇団を作ったはずなのに、現在の主演級俳優はみな2世3世だ。新派しかり。
多くの約束事がある芸の習得にとって、個人の資質が「家の芸」を引き継いだ世襲俳優を超えることができるのか、というのが、小林恭二『歌舞伎の日』世界座のひとつのテーマでもあった。
「国民統合の象徴」という伝統芸を身につけるのにも、やはり「家の芸」として、生まれたときから「そうなるべき環境の中でそうなるべく教育された」者が最も芸を発揮できるのであろうか。
しかし、世界座では、世襲の名宝名切丸がなくとも、立派に芝居をやりとげたではないか。
「家の芸」とは何か。歌詠みにとって、冷泉家の家伝秘伝がなくとも、すぐれた歌を詠むことができることは、もうわかった。能狂言では、世阿弥の花伝書も公になり、観世今春一族でなくとも、立派な俳優が出ている。歌舞伎芸は?「国民統合の象徴」は?
本日のつらみ:政界で2世3世が増えているのは、どうよ?
2003/01/23 木 午前中雪、午後雨
ジャパニーズアンドロメダシアター>歌舞伎座
葉書を出して、歌舞伎座の券が一枚あたったので、雪の中見に行った。今日は東銀座で降りることを確かめて、地下鉄の出口を出ると、ちゃんと目の前に歌舞伎座があった。
でも、雨だから早めに出ていこうと思って、早く出過ぎたので、3時に着いてしまった。4時半開演まで時間があるので、ドトールに入ってコーヒーをいっぱい。開演まで時間をつぶそうとしたが、おっさんたちのたばこが煙くて長居できない。
雨の中外に出た。老舗らしい鬘屋とか、面白そうな地域ではあるが、どしゃぶりのような雨だったので、歩けない。ぎんだこ本店があったのでたこ焼き買って、交差点の大阪寿司の店であなごちらしとお茶を買って、歌舞伎座に戻る。
4時から開場。解説イヤホンを借りた。どうせ3階の一番はしっこだろうから、よく見えない分、解説でも聞いていなければと思って。劇場で解説イヤホンを借りるのは初めての経験だったので、貸し出し料金のほか、保証金を1000円払うことも知らなかった。
だいたい、歌舞伎座に来るのだって、四半世紀ぶりのことなのだ。大学院で演劇学の聴講をしていたころ、郡司正勝さんか池田弥三郎さんのどちらかが、学生のために券を配っていたのをもらったように思う。自分で「一幕見」の券を買ったときもあったかもしれない。もはや記憶は定かではない。
今日の席は3階の一番うしろ「わ列7番」だった。「わ列」のそのまたうしろは「1幕立ち見席」。学生のとき座ったのは、この1幕立ち見だったような気もする。
NHKの3チャンネルで放送するテレビカメラが入っていたので、中盤後半だれがちな日にちだが、役者も気合いがはいっていた。今日の演技が永久保存版になるかもしれないんだから。
夜の部は、『寺子屋』松王幸四郎、源藏三津五郎、戸浪福助、千代玉三郎。清元舞踊が『保名』芝翫、『助六』助六団十郎、新兵衛菊五郎、意休左団次、などなどの初春ご祝儀配役。見に来る人は、演技がどうこ踊りがどうこうより、1月にお祝い気分になれればいいのである。
特に助六の三味線は「河東節一寸見会」という大店や会社社長などの趣味の会が日替わりで日頃の芸を発表する場になっているとかで、そちらの関係の応援観客も多く、場内はじいさんばあさんでいっぱい。
同じ歌舞伎を見るなら、浅草歌舞伎の若手のほうがよさそうだったが、こちらは完売。キャンセル待ち当日券を求めるギャルファンたちが列を作っているそう。はたして浅草歌舞伎を見た人たちの何人が歌舞伎を引き続き見ていく層になるのだろうか。少なくとも歌舞伎座の観客を見た限りでは、このじいさんばあさん観客が死んじゃったら、興行が成り立つのかしらと心配になるのだが。
寺子屋の「主君のあとつぎを守るために自分の子供を身代わりに殺させる松王夫婦」と「主君のあとつぎ若君を守るために、赤の他人の子供を殺してしまう源藏夫婦」がいっしょになってどんなに嘆いて見せても、「やっぱこの殺人、まずいよねぇ」という気持ちがぬけない。
「主君のためなら我が子も殺すのが臣下のつとめ」という価値観が変わってしまった以上、この芝居は正月草々どういう気分で見ればいいんだろう。
助六は曾我兄弟仇討ちだけど、こっちは名刀「友切丸」を探すクエストもの変形だから、揚巻や白玉の衣裳を見せるだけでも正月気分でよろしい。
小林恭二『歌舞伎の日』を芝居にしたらいいのになあ。
本日のひがみ:一月らしい晴れ着でロビーを埋めるオバサンたち。雨の中を歩き回ったジーンズが濡れて冷たい、招待券入場のオバサンもいるぞ
2003/01/24 金 晴れ
日常茶飯事典>トロフィ
ビデオ会話3コマ。
お店のショウウィンドウにトロフィが並んでいるのをじっと見ていたら、「なんでそんなもの見てるん」とヒメが聞く。
ワカがスイミングに行っているときに、1日も休まないで行くと皆勤賞でトロフィを貰えて、2,3日の欠席だと精勤賞でメダルがもらえた。 1年生のときはメダルで、2年生のとき絶対にトロフィをもらうんだってはりきって休まないで通ったのに、おじいちゃんの法事で休まなくちゃならなくなった。どうしても休むのはいやというので、それじゃ、スイミングのトロフィと同じのをお母さんが買ってあげるから、休んで法事に行こうって約束した。だけど、結局トロフィを買わないですぎてしまった。
「ワカは何年たっても、お母さんはトロフィを買ってくれなかったって言うんだよ。トロフィ買うよりゲームソフトの方が遊べるし無駄がないと思って、トロフィのかわりにソフト買ったような気がするけど、やっぱりあのとき、無駄でもトロフィ買ってあげればよかったなあって、後悔している。今、買おうかな」
「そんなもの、中学生になってからもらったって、うれしくともなんともないよ。時期のもん」と、ヒメは笑う。
親からみたら役にも立たず、無駄なもののように思えるトロフィ。子供のそのときの気持ちでは、ものすごく欲しいものだったのに。
ワカは、学童クラブに通っている頃、友達がやっているテスト教材のおまけが欲しくて、「テストやりたい」と言っていた。そのときは、「小学生は遊ぶのが仕事だから、学童でいっぱい遊ぶのが一番だよ」と言ってテストをとってやらなかった。
今、ワカは、「どうしてあのころ、あんなにテストのおまけがすごくいいものに思えたんだろう。顕微鏡とかカメラとか、すごく安物のおまけだったって、今ならわかるけどなあ」と述懐。
今は「進研ゼミでもZ会でもいいから、添削テストやりなさいよ」と、いくら言っても「やりたくない。時間がない」一点張り。なぜ時間がないかというと、ゲームに専念しているからである。
う〜ん、何のおまけをつけたら、通信教材テストをやる気にになるのだろうか。「そりゃ、ゲーム本体とソフトでしょ」
「でも、ゲームソフトが増えたら、ますますゲームに専念の時間が増えて、結局テストやらないんじゃないの」「それが、わかっているなら、通信教材やらせようなんて思わない方がいいよ」
本日のつらみ:買ってあげなかったトロフィ
2003/01/25 土 晴れ
日常茶飯事典>レンタル着物
ヒメと私は12時半に駅に着いた。スモモとランチを食べてから、来年の成人式着物展示予約会。
ヒメはたんす屋の着物が小さくて前がはだけたので「とにかくサイズが合えばいい」という気分になっている。
LLサイズの着物は、仕立て上がっているのが、二枚。黒地に刺繍のと、ピンク地に花柄のとふたつだけ。これから仕立てるのは青があった。ヒメは青のほうが気に入ったのだが、仕立て代金が6万かかると聞いて、「6万現金でくれるなら、ピンクでいいや」という。
一式レンタルと着付け写真撮影セット。「20歳のお祝いは一生に一度のことだから、6万円高くても気に入った方を着ればいいのに」とスモモは言う。ヒメは、「その6万円をお金でもらって、成人式記念旅行をする」というので、ま、それでもよし。
それから100円ショップでオルゴールとか、必要のないものも買う。オルゴールの音が今でも好き。小学生のころ欲しくてたまらなかったのに、買って貰えなかったもののひとつがオルゴールなのだ。
文房具や本ならすぐ買ってくれる母だったが、オルゴールのような趣味の品は「稼げるようになったら自分で買いな」と言っていた。中学生のとき、こずかいを貯めて自分で買った。1ヶ月のこずかいが500円くらいのとき、オルゴールひとつ3000円くらいしたように思う。
あのオルゴールどこへ行ってしまったのだろう。引っ越しのどこかでなくなった。
オルゴールの小さな音色。100円だって。やすっ。
本日のうらみ:かあさん、あの時のオルゴール、どこへいったんでしょうね
2003/01/26 日 晴れ
日常茶飯事典>演劇関東大会
ワカは高校演劇関東大会へ。昨日は観客として、見るだけの参加。今日は高校演劇部が関東大会に出場の晴れの日。ワカは午前中は観劇。午後は演劇部スタッフ。
高校演劇大会の規定では「大会当日にOBなどの手助けを受けること禁止」という条項があるのだが、「OBはいけないと書いてあるが、中学生はいけないという規定がない」という理由で、中学生のワカたちが手伝ってもいいことにしたのだと。
パンフレットを見ると、毎回入賞している強豪校は部員が60人とか100人とかいる。ワカのところは高校中学合わせて10人もいない。舞台の設置撤収が時間通りにできないと減点されるので、手伝う方も真剣勝負。いい舞台になるといいけれど。
本日のそねみ:野球も演劇も強豪校は部員数が巨大
2003/01/27 月 雨
日常茶飯事典>電車が遅れて遅刻したので、欠席
漢字作文2コマ。
ワカは、雨の中遅刻すれすれで登校した。ところが地下鉄の事故で電車が遅れて、学校についたら1時間目は始まっていて、みんな英語のLL教室室に移動したあとだった。LL教室に遅れて一人で入っていくのも、教室にひとりで待っているのもいやだからと、そのまま回れ右して帰宅。
忙しい思いして、朝、お弁当を作ったのに。
本日のうらみ:せめて弁当を食べ終わるまで学校にいてから、帰宅してくれ
2003/01/28 火 晴れ
ニッポニア教師日誌>パレスに住むエンペラの顔
漢字、会話2コマ。
「〜ことがあります」の経験を述べる文型。前に、学生たちに見せてもらった冬休み中の写真の話題から導入。
ディズニーランドへ行った、初詣に神社へ行ったなど、いろいろなこれまでに出かけたことやホームステイで体験したことを出してもらい、「〜ことがあります」の文を作る。
ジョナたちは、冬休みのはじめに皆で東京へ行ってきたそう。クリスマスイブイブ、すなわち天皇誕生日であるからしてパレス見物をしてきた。
「日本のお金にはエンペラの写真がありません。私たちはエンペラの顔を知りません。パレスで顔を見ることができました」と無邪気に喜んでいた。
「エンペラの顔はハンサムでしたか」「遠くから見たので、よくわかりません。」
私の例文、「ジョナさんは東京のパレスに行ったことがあります。私はまだパレスに行ったことがありません。エンペラに会ったことがありません。エンプレスと話したことがありません」
「文化勲章をもらうときにパレスの中へ行きますから、それまでは行きません」と言ってみたが、この冗談は留学生には通じなかった。
そして「皇居」と言わず、あえて彼らが使った英語のパレスということばをそのまま外来語として用いた例文の語感も、留学生には通じないだろう。
コーキョと発音するときにまつわりついているイカメシイものが、パレスと言ったとたんに身軽になり「なんとかパレス」という、街のパチンコ屋かリゾート地のストリップ劇場のような語感が出てくるから、外来語魔法のあら不思議。エンペラと発音すると、テンペラやカンペラの仲間みたいになって、いかめしさが消える。
「昨日友達とchurthに行きました」という学生に「チャーチ、日本語で教会。きのう友達と教会へ行きました。はい、リピートアフターミー」と言いなおしさせるときもあるのに、パレスは皇居と言い直しをされられないのはなぜか、なんて学生は気づかない。
外来語語感について、宮沢章夫が『茫然とする技術』所収「NHK英語講座テキスト」に書いていた文がおもしろくて笑えた。外来語語感についてこれほど卓抜な感性をほかにしらない。『茫然とする技術』図書館で借りた本だけど、文庫になったら絶対に買う。
本日のきわみ:「不敬のきわみ」なり、と、逮捕されることはない時代でよかった
2003/01/29 水 晴れ
ことばの知恵の輪>知らない日本語
午前中、Aダンス。
午後、辞書全読をはじめる。語彙数調査のため、辞書に出ている単語を全部読み、未知の語を調査する。日本語教師としてなかなかの職業訓練といえばいえるし、単なる暇つぶしとも言える。
とりあえず岩波国語辞書を読み、漢和と古語辞典で補足。
NTTの語彙数調査のリストで調べたのでは、私の日本語語彙数は約6万語と分かったので、岩波国語辞書に搭載されている57000語は、ほとんど知っているはずという前提で読み始めた。
だが、実際には未知語があるある。後半から初めて、は段からわ段へ。あ段へ戻って、か段へ。あと「さ、た、な」が残っている。
特殊な専門用語ならいざ知らず、一般国語辞書に搭載されている語で知らない語があろうかと思ったのに、思い上がってはいけない。知らない語がやはりある。
あ段で知らなかった語は4語。「文色(あいろ)」「「烏兎(うと、金烏玉兎の略)」「燕雀鴻鵠(えんじゃくこうこく、燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや、から来た四字熟語」「笈摺(おいずる)」を知らなかった。
燕雀鴻鵠は四字熟語だから、四字熟語の中には知らない語もたくさんあるはず、と納得できるのだが、文色、笈摺、烏兎の三語、これまでに文の中で見た記憶がなく、意味を初めて知った。
烏兎は日月の意。神武天皇が金色の烏を肩に乗せているのは挿絵で見て知っていて、金の烏が日の神のシンボルと知っていたのに、中国古語で金烏玉兎は太陽と月を表すというのを初めて知った。玉兎の字は知っていたが、玉のように丸っこいかわいい兎と思っていて月のシンボルとは知らなかった。無知?
ところが、ワカとヒメはこの「烏兎」の語と意味を知っていた。なぜなら、RPGゲームの戦いの技の中に「烏兎」という技があるからだ。烏兎の技を使うと、敵をすごいパワーでやっつけることができるのだそうだ。
笈摺は、巡礼が笈を背負うときに背中が摺れるのを防ぐための上着という。
ま、これは現代では四国遍路専門用語のうちに入るのかもしれない。昔は巡礼お遍路がどの家の門口にも立ち寄ったのだから、皆この語を知っていたのかも。
子供の頃、お遍路姿の人が門口に立つとお母さんは米や麦をお椀にひとつあげて、「お通りください」と言っていた。彼らは仕事を持っている人が宗教心にめざめて一念発起で巡礼に出るのではなく、「お遍路専門」である人なのだと言う。だから私はお遍路というのは乞食のことだと思っていた。
芝居の中で子役が甲高い声で「ジュンレーにゴホーシャー」と叫ぶのは、乞食のものごいだと思っていた。「巡礼専門職」の人々は、笈など背負っていなかったから、笈摺というものを見たことも聞いたこともなかった。
本日のひがみ:RPGの技「烏兎」を知っている子供、しらない日本語教師
2003/01/30 木 曇り
ことばの知恵の輪>辞書全読
辞書全読続き。
「暇じゃないのに暇つぶし」とはいえ、辞書一冊で一日中遊べて、ヒメに「お母さん安上がりに楽しめていいね」と言われた。三省堂例解古語辞典なんか、古本屋で100円で買ったものなのだ。100円で3年は遊べる。
「文色あいろ」は「様子、ものの区別」の意。
検索してみると、ガマの油売りの口上の中に出てくる。そしてガマの油売り口上は、興津要編『古典落語下』に収録されている。
埃をかぶっている古典落語を、棚から取り出して調べてみれば、私はたぶん、一度はこの語を目にしたことがあるはずなのだ。
でも「アヤメも知らぬ恋の道かな」の菖蒲と文目の「あや」は知っていたが「あやいろ」が略されて「文色あいろ」となった、というのは、まったく脳の引き出しにしまってなかった。
落語や物売り口上は意味を詮索するより、語呂のよい音声を楽しみながら聞き流し読み流しをするから、口上の中に「さあ、ご用とお急ぎでない方はゆっくりと見ておいで。遠目山越傘のうち、ものの文色(あいろ)と理方がわからぬ。」という文を一度目にしたくらいでは、右から左へ文字が流れて通り過ぎただけだったのだろう。
広辞苑の出典では、団扇曾我からの引用。浄瑠璃はいくつかは読んだが、団扇曾我は読んでないから、これは知らなくても当然。
か段では懸魚、戒ちょく、花梗、何首烏(かしゅう)華しょの国、空えずき(からえずき)硯北、を知らなかった。
四字熟語「五風十雨」は、知らなかったけど、文字から意味はだいたいわかる。
かしゅうなんて「何首烏」という文字を見てもぜったいに意味はわからない。「つるどくだみの塊根。漢方で健胃、強壮剤とする」とある。漢方薬専門家とか、健康オタク以外で、フツー知っているか、こんな言葉。
しかし、ワカは私が知らなかった「花梗」を知っていて、「そんなの小学校の理科で習う言葉でしょう」と言う。そうか?私は「植物には、根と茎と葉と花がある」と習っただけで、茎を花梗というなんて聞いたこともなかった。園芸専門家や花屋は知っている言葉だろうけど。
小学校で習ったという、ワカの出典は、塾で使っていたテキストだと推測する。
本日のひがみ:おそるべし中学受験用理科テキスト。
2003/01/31 金 晴れ
日常茶飯事典>隣町に単身赴任中の夫
ビデオ会話3コマ。
夕食を食べながら、ヒメが「そういえば、今日はパピイの誕生日」と言う。
数日前に、もうすぐ柿実さんの誕生日、と31日を意識したのだけれど、今日は忘れていた。柿実さんの誕生日は夫の誕生日と同日。
夫は「生まれた日を祝う必要はない。クリスマスだ正月だと、家族がいっしょにすごすなんてのは、くだらない。子供の運動会だ学芸会だと親が学校へいそいそと出かけるのは、ばかみたいだ」と言って、家族といっしょにすごすことを、すべて否定してきた。
「家庭に安住する」という生き方は、「男のダンディズム」に反し、「世界中を放浪し、最後は野垂れ死にする」という、あこがれの生き方から遠ざかることだと思っている。
お誕生日は1年365日の中で1度しか祝えないから、非誕生日を祝うことにする、1年364日が非誕生日のお祝い!というのが、ルイス・キャロルの『アリス』に出てくる「帽子屋と三月兎」の、「非誕生日おめでとう!」だった。Happy unbirthday!
でも、1年にたった1度だからこそ、非日常としてお祝いするのだし、昨日と同じお日様と分っていても、元旦の日の出は特別な「初日の出」なのだ。
よその家では「日常生活」である「家にお父さんがいる毎日」が、我が家では「お父さんがいっしょに家庭ですごす特別な日」。Happy everyday with daddy! と、Happy special day with daddy! どちらがお祝いすべき日になのか。
幼い頃、ワカは、「よその家では、お父さんが夜いっしょに夕ご飯を食べる」と知って、びっくりした。「お父さん」というのは、気が向いたときに、ふらりと家にやってくる人をいう言葉だと思っていたのだ。
ヒメは、運動会に参加して、いっしょに親子競技に出てくれる友だちのお父さんをうらやんだりしながら成長した。それでもふたりとも決して父親を否定したり嫌ったりしないで育ってきたのは、私の薫陶よろしきを得たからである。
テレビドラマで家庭崩壊劇を見ながら、「う〜ん、ヨソんちが壊れていくのを、端から見ている分には面白いけど。うちなんか、最初っからぶっこわれているんだから、よその人から見たら、完全崩壊済み家庭かもね」と言って、ヒメとワカで笑っている。
「でもさあ、お父さんの場合、単身赴任中というべきなんだろうか、別居というべきなんだろうか」とワカ。「最初のうちいっしょにいたのなら別居という表現もいいけれど、最初から家にいないんだから、別居したというのは変でしょう。よそで仕事をしている人がたまにたずねてくる、というのは、なんと言うべきなんでしょかね」とヒメ。
「お父さんが家にやってくる日」が、月に一度、二ヶ月に一度と、どんどん少なくなっていく。そのうち、1年に1度のお祝い日になるだろう。
で、2月4日と7日のどちらが舅の誕生日でどちらが姑の誕生日か、未だに判別しないのだが、ま、どっちでもいいからワカをおばあちゃんの家へやることにする。やはり、誕生日は、1年1度の大切な日。
本日のうらみ:、ともあれ、ハッピィバースディ!妻からのお祝いの気持ちをあなたへ!切手のない贈り物。わたしからあなたへ、この気持ち、届けよう、、、、届きそうもないけど。
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