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話しことばの通い路  ニッポニアニッポン七味日記
妬みそねみひがみ、恨みつらみに負け惜しみ、悩み半分、ふみ読み半分日記

 七味日記2003年6月上旬
 

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七味日記2003年6月上旬目次
2003/06/01 日常茶飯事典 星野道夫展
2003/06/02 ジャパニーズアンドロメダシアター 娘義太夫
2003/06/03 ニッポニア教師日誌 授業
2003/06/04 ニッポニア教師日誌 模擬授業実習
2003/06/05 ニッポニア教師日誌 授業
2003/06/06 日常茶飯事典 地下鉄文庫の本
2003/06/07 トキの本棚 『夢にも思わない』
2003/06/08 日常茶飯事典 発掘された日本2003年展
2003/06/09 日常茶飯事典 パソコンリカバリー
2003/06/10 日常茶飯事典 パソコン、起動せず

七味日記2003年6月上旬


2003/06/01年 日 曇り
日常茶飯事典>星野道夫展

 ヒメと横浜へ。横浜高島屋で「星野道夫展」を見た。最終日とあってとても混んでいた。アラスカの大自然は美しく、動物たちは生き生きとした表情をみせている。

 もっとゆっくり回れたらよかったのだが、あまりの混みように、早々に会場をでて、となりで開催されていた山形物産展でワカへのおみやげを買って帰る。横浜中華街で何か食べて帰るというわけだったが、混み混みの会場を回ってすっかり疲れたので、何も食べないで帰った。

本日のつらみ:伝説の人になってしまうより、もっともっと生きてアラスカシベリアを撮ってほしかった



2003/06/02 月 晴れ 
ジャパニーズアンドロメダシアター>娘義太夫

 漢字と作文2コマ。

 夕方、阿子さんと待ち合わせ、ジュースコーナーで一休みしたあと、御徒町へ。視覚障害者と、ヘルパー、ボランティアなどの一団、十余人。今日は義太夫協会からのご招待。御徒町広小路亭で、「娘義太夫」を聞いた。
 女義太夫(略して女義=じょぎ、と呼ぶのだそうです)はおろか、そもそも義太夫を単独の公演で聴いたことがない。歌舞伎文楽とともに聞くことはあったが。

 義太夫だけを聴いたのは、はるか40年以上昔のこと。祖父の竹が「農村歌舞伎」の練習をしているのを脇で聞いたことがあった。竹が収入のほとんどを「農村歌舞伎」復興のために衣装やら三味線やらを買う費用につぎ込んでしまうことで、祖母梅は泣き通し。実家に残っている長女の松には言えない愚痴をこぼすために、嫁に出した娘である私の母のところ来ていた。だから、私は義太夫と聞くと、祖母が愚痴をこぼしている姿を思い出してしまう。

 娘義太夫を初めて聞いた。
 「義太夫を広く知ってもらうためのプログラム」編成なので、「宇宙戦艦大和」を太棹で連れ弾きするというおまけまであった。(まあ、宇宙戦艦大和は、やはり佐々木功歌入りオーケストラのほうがいいと思うけれどけれど)

 阿子さんたちは「語られていることばはよく分からないけれど、すごく迫力があって感動した」と言っていた。
 声の迫力、語りの魅力。今日は、ボランティアとしてたまたま聞くことになったのだが、また、聞きたいと思った。

 朗読を義太夫みたいに、音楽伴奏入りでにぎやかに楽しめたらいいなあと思う。
 現在図書館などで行われている朗読会は、なにやら教養主義ふんぷんで、朗読している人たちも、知的な趣味を求める奥様たちや、生き甲斐探しにリキが入った定年退職組が多くて、「楽しく気軽に聞ける」という雰囲気がない。
 寝っ転がって聞いていたり、ビール飲みながら聞く、昔の下町の寄席みたいに朗読も楽しめたらいい。明治に大衆娯楽の花形として娘義太夫があったように、花形とまではいかなくても、「朗読」が観客の目の前で語ったり歌ったり、気軽に楽しめたらいいのに。
 近頃では落語も「教養講座」扱いである。

本日のそねみ:女義の鍛えた声、うらやまし



2003/06/03 火 晴れ
ニッポニア教師日誌>授業

 漢字、SFJ、会話、3コマ。

 ひつじから電話。6月6日に入籍し、結婚式は来年の4月ごろという。

本日のなやみ:結婚祝い預金をはじめよう



2003/06/04日 水 小雨 
ニッポニア教師日誌>模擬授業実習

 午後、教授法2コマ。ドリル模擬授業実習。
 教師役はそれぞれ教材を用意し、熱心にやっていたが、全員やっていることはリピート練習で、私がめざした「変形練習、代入練習、創造的会話練習をドリルでやってみる」というもくろみとは、ちょっとずれた。
 私の説明不足。私が実演してみせてからドリル練習すればよかったが、私のを見てからまねするだけでは、自分の工夫する余地がなくなってしまう。創造的に自分で工夫したほうが面白いだろうと配慮したつもりが、逆になった。

 創造的に工夫するにもやはり最初はマネからはじめることが、「まねぶ=まなぶ」ことである、という基本に立ち返るべきだった。

本日のねたみ:わたしが日本語教師になり始めた頃に比べれば、みんな手慣れている



2003/06/05 木 晴れ
ニッポニア教師日誌>授業

 日本事情、作文2コマ。

 7時に学バス停留所へ行くと、階段広場にはゴミが散乱している。昼休みにアンプなどを準備していたから、学生のライブに観客がたくさん集まったのだろう。たばこの吸い殻やパンお菓子の袋、ペットボトルの散乱を見ると、哀しくなる。
 大学は、偏差値だけで「いい大学悪い大学」を決められるものではない。しかし、学内のゴミの多さ、歩きたばこや吸い殻投げ捨ての多さは、これまでに出講した5つの大学を比較する範囲の中では、偏差値に連動している。それがいっそう悲しい。

 「自分の出したゴミは、その場所におきっぱなしにしないで、ゴミ箱に入れる」、これだけのことができない学生が集まっている学府。
 清掃業者が朝までに掃除するのだろう。 しかし、「どうせ業者がそうじするんだから、自分のごみは投げ捨ててもいいや」と考える学生が多いことが「哀しい」のだ。たばこは喫煙コーナーで、と張り紙がしてある前を歩きたばこで通過し、吸い殻を投げ捨てて平気な学生にいちいち注意するのも、近頃疲れてきた。

 「大学ランキング」などの大学紹介本で「ボーダーライン大学=定員割れしていて、だれでも入れる大学」スレスレ、などと紹介される大学に入ったのなら、意地でも「大学はブランド名だけじゃないんだ、入学後の学生の成長をみてくれ」と言うくらいの気概をみせてほしいのに。

 たしかに中にはきらりと光る学生もいるのかもしれない。100人の中から一人の光っている学生を見つけだすのも教師の楽しみかもしれない。しかし、教官の中には「教育は非常勤にまかせて、自分たちは研究に専念」という人も多い。

 私は教官じゃなくて、非常勤講師だから、どこであれ、仕事があれば全身全霊で仕事をしますがね。で、本日も全身全霊で疲れた。

本日のごみ:ごみの中にも宝はある、粗大ゴミ置き場の捨て家具、我が家で使っているものより立派



2003/06/06 金 晴れ
日常茶飯事典>地下鉄文庫の本

 ビデオ、会話、3コマ。

 昨日出かけるとき、「電車の中で読む本どれにしよう」と探していたら、ヒメが「地下鉄文庫ゲットの本あるから貸してあげる」と宮部みゆき『夢にも思わない』を出してきた。新聞に連載された『理由』はところどころ読んだが、宮部単行本文庫本は「引退後読書」として、我慢している。どうしようと思ったが、とりあえず鞄に入れて出る。
 地下鉄文庫の本は、自分では買おうとまでは思わなかった本に巡り会うチャンス。1冊手に入れたら、自分の読み終えた本や別の本を1冊棚に寄付する。朝、寄付しておくと、帰りまでにたいてい誰かの手に渡っている。本の無料循環。

 推理小説のたぐいは読み始めると途中でやめたくなくて、一気に最後まで読みたい。仕事の合間に読むのではなく、読み始めたら最後のページまで読み終われる時間がとれるときまで待つつもりだったが。

本日のよみ:退職前に読むことになるとは『夢にも思わない』だったのに

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2003/06/07 土 晴れ
トキの本棚>『夢にも思わない』

 殺人事件をめぐる物語だが、推理小説として読むなら、犯人探しの謎解きもトリックの解明も「びっくり仰天大逆転」は、ない。中学1年生を主人公として、彼の語りで中学生日記みゆき版として話が進む。少年の秋から冬への物語として読むなら、それなりにおもしろかった。

 中学1年生の雅男君と同級生で天才将棋少年島崎君、雅男が思いを寄せるクラスメート工藤久美子の三人を巡って話が進む。
 小説の終わりが大晦日に設定されていて、雅男君は中学1年生の秋から冬にかけて味わった、いくつもの新しい経験恐ろしい経験を振り返る。行く年とともに失われてしまったひとつの感情を、時の流れに流す。そして数時間後の新しい年には、たぶん新しい気分を獲得できるんでしょうね。まだ中学生なんだし、新しい年は何度でも巡ってくるさ。

 と、話自体はなかなかおもしろく楽しめたのだが、ひとつひっかかったのが、「語りのリアリティ」というやつ。中学生の語りという設定にしては、あまりにまとめ方がうまくて、これは「中学生の視点で書かれた大人の文章」である。中学生の語りとして読むと、なんだがうそくさい。
 だから、雅男が語ったことを、誰か大人が文章化した、ということにしてほしかった。3人称の文章だったら、このまま受け入れられただろうし、1人称でも、雅男が中一のころを回想して高校生くらいに語ったこととして書いてあるなら、まだよかった。

 「中学1年生がこんな単語使わないよ」という表現があちこちにあった。たとえば、雅男くんは「深川白川公園で、たくさんのひとが憩っていた」という。今時の中学1年生は「憩う」なんていう言葉をつかわない。だいたいタバコの「いこい」を知らない世代にとって「憩う」というのはボギャブラリに入っていないね。
 「公園でたくさんのひとがユルユルしていた」「集まってまったりしていた」くらいのはやり言葉しか使えないのだ。はやり言葉がいやなら「公園にたくさん人がいて、のんびりしていた」程度の表現になるだろう。近頃の中学生はゲームかテレビからしかボギャブラリーをふやせないので。

 山田詠美「ぼくは勉強ができない」の方は、高校生という設定でもあるし、語りが高校生らしくって、違和感はなかったが、雅美君はついこの間までランドセルをしょっていたとは思えないアンチボギャ貧少年なのだ。
 彼の論理的な思考といい、島崎の態度といい、これが高校生の設定だったら、受け入れられるのになあ。中1というのがどうにも落ち着かなかった。あるいは、少年の視点から見つめたことを数年たってから1人称で書いた、ということにするなら、まあ、大丈夫なのに。中1の少年のリアルタイムの語りというのが、どうもね。

 たぶん、宮部みゆきは自分自身が中学1年生のころ、ボギャブラリー豊かな、日本語表現能力に長けた少女だったのだ。それで、中1の男の子を主人公にしても、自分と同じような言葉で表現できると思ってしまったのかもしれない。
 私の中1少年のボギャブラリー観に偏りがあるのかもしれないが、リアルタイムで中坊少年たちの日記サイトを見る限りでは、雅男くんの語りはトップレベル日本語表現能力を持つ特殊能力少年だ。

 私が見ている少年日記サイトでトップの表現力は『駄目人間血風録』の「みないれいじ」くん。(4月から高3)である。彼が中学時代に書いたものでも、やはり彼自身がいうように幼い部分がある。雅美君の思考回路には、この手の「幼い部分」がなく、熟練の推理小説家のごとく話を進めていけるので、あえて少年の語りに設定する必要があったのかなあ、と思ってしまった。

 少年の語り物では今『キャッチャーインザライ』が村上春樹の新訳でブーム。だいたい私は旧訳でも読んでいないが、少年に一人称で語らせるのは、嫌いじゃない。島田雅彦の『やさしい左翼のための喜遊曲』とか、少年ビルドゥングスが好きなのだ。

本日のひがみ:中学生でこれだけの文章力!一方、中年になってもこの程度の文


2003/06/08 日 晴れ
日常茶飯事典>発掘された日本2003年展

 午前中、ヒメはにんじんケーキを作る。午後、私とヒメは江戸東京博物館へ。ワカは博物館より「ひとりでゲームをしている」方を選んだ。
 しかし、日曜の午前中は寝ていて、午後うるさい姉とやかましい母が出かけたあとはゲーム三昧、なんてそうは問屋がおろさない。午後は、にんじんケーキを持って、祖母宅訪問が義務づけられた。中3東北旅行のおみやげに買った南部せんべいの賞味期限がきれないうちに、届けなければと、秀衡塗りのお箸とにんじんケーキをつけて持っていかせる。4時に祖母宅へ着くように命令。

 江戸東京博物館「発掘された日本2003年展」。考古学発掘の成果を展示してある。今年ヒメがとった博物館概論のレポート資料を集めるためにきた。
 「ヒメは同じ地面を掘るんでも、人間の遺跡を掘るんじゃなくて、化石を掘るほうがおもしろいんだけど」と言いながら入館。でも、今日の展示はヒメが遠足にいったことがある日本のポンペイ黒井峯遺跡など、興味が沸き身近なものがあったので、けっこう楽しんでいた。

本日のもみ:稲籾のあとがついた縄文土器


2003/06/09 月 晴れ
日常茶飯事典>パソコンリカバリー

 漢字と作文、2コマ。

 パソコンの調子がおかしくなり、起動できなくなった。IBMサポートセンターに電話したら、結局リカバリーになった。
 おかしくなった時点で、リカバリーしろという表示が出たが、そうするとインターネットも全部インストールし直すことになるので、ほかに方法があるかと思って電話したのだ。まあ、しかたがないので、リカバリーした。
 一太郎をインストールし直すのは自分でできたが、インターネットの接続は業者にしてもらったので、自分でできない気がする。


本日のうらみ:パソコンのパからわからない


2003/06/10 火 (パソコン復活までリアルタイム記述でないため、天気記入なし)
日常茶飯事典>パソコン、起動せず

 ビデオ、SFJ会話3コマ。
 リカバリーして一太郎をインストールしたところで、また起動しなくなった。

本日のつらみ:起きてくれ、寝ると死ぬぞ!


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