懐かしの歌本の世界
 
 
 「青春歌謡、GS、フォーク、ポップスなどを
domoco・auで配信しています」

    
Google

第4回 『月刊明星』(1967[昭和42]年4月号)
     第1付録 「歌謡ヤング・コンサート」 その1



懐かしの歌本の世界
第1回はこちら
第2回はこちら
第3回はこちら
第5回はこちら
第6回前編はこちら
第6回後編はこちら
番外編・その1はこちら
 前回までの『月刊平凡』に代わりまして、今回は、その2カ月後に発売された『月刊明星』1967(昭和42)年4月号の第1付録「歌謡ヤング・コンサート」にスポットを当てさせていただこうと思います。







 
 まず、表紙は、吉永小百合様と渡哲也さんであります。
 小百合様は、かなりゴツいマイクをお持ちでして、これから、渡さんと2人で、高田馬場の駅前に日雇労働者の皆さんを確保しにでも行くのかしら、というような雰囲気もただようレザーの土方ジャケットをお召しでいらっしゃいます。
 ここで、改めて、歌手としての小百合様を振り返らせていただきますと、1962(昭和37)年に橋幸夫さんとのデュエット曲「いつでも夢を」でレコード大賞を受賞した、れっきとしたレコ大歌手でいらっしゃるわけでありまして、その昭和37年には、マヒナスターズと一緒に「寒い朝」をヒットさせておりますし、1965(昭和40)年には、三田明さんとのデュエットで「明日は咲こう花咲こう」というヒット曲もあり、いってみれば、吉田正さんの門下生としては、超優等生プリンセスだったのであります。
 昭和37年から41年まで、5年連続してNHK紅白歌合戦にも出場しており、若い方は、そういう認識はお持ちではないでしょうが、歌手としても、華々しい一時代を築いておられます。
 さらに、補足させていただきますと、昭和40年には、当時の皇太子妃が詩をお作りになった「ねむの木の子守歌」という曲もレコード化されておりますし、ある意味では、三波春夫さんにも匹敵するのではないかというほどの、国民的歌手としてのポジショニングを確保されていた時期もあったのであります。
 そういえば、以前、「60年代のテレビ」の「テレビ番組欄」のコーナーで、成人式を迎える小百合様が、時の総理大臣である佐藤栄作氏にインタビューするという番組もありました。
 う〜ん、やっぱり、この辺は、結構、凄い…。
 変わったところでは、昭和42年に、荒木一郎さんが「いとしのマックス」でヒットを飛ばしている頃、荒木さんの作詞・作曲になる「ひとりの時も」という曲を荒木さんとのデュエットでリリースされております。
 長くなってしまいましたが、要するに、単に俳優としての人気の延長線上に、歌本の表紙という役回りがあったわけではなく、歌手としての輝かしい実績を背景に、歌本の表紙に登場されていらっしゃるのだということを、私としては力説させていただきたいわけであります。
 一方、渡さんの方も、昭和49年に「くちなしの花」という大ヒット曲を飛ばすことにはなるわけですが、この時点では、どうして、歌本の表紙を飾っていらっしゃるのか、よく分かりません。
 渡さんとファンの皆様、不勉強で申し訳ございません。
 ただ、「60年代の雑誌」「平凡」のコーナーの新聞広告などを見ていただくと分かりますが、加山雄三さんとの対談企画などもあったりして、当時、俳優として大変な人気でいらっしゃったことは、言うまでもありません。
 ちなみに、とか言いながら、書いている本人も、どう、ちなんでいるのか、よく分かりませんが、高倉健さんがお歌いになって大ヒットした「唐獅子牡丹」は1966(昭和41)年1月の発売であります。

 さて、この『月刊明星』(1967[昭和42]年4月号)の第1付録「歌謡ヤング・コンサート」という歌本が、どういう構成になっていたかと申しますと、時期的には、既に、スパイダース、ブルーコメッツ、サベージ、ワイルドワンズ、ヴィレッジシンガーズなどのグループがレコード・デビューを果たしておりまして、雰囲気的にも、そろそろGS時代の匂いが漂い始めているわけでありまして、特集セクションの最初に「飛び出したフォーク・グループ」というタイトルで、いわゆるGSの特集が組まれているわけでありますけれども、しかし、巻頭を飾っているのは、TOP3というタイトル下に顔を揃えた舟木西郷の御三家であります。
 私は、デビュー順に「橋・舟木・西郷の御三家」と書かせていただきましたが、この『明星』の歌本的には、舟木・西郷・橋という順になっておりまして、恐らく、この昭和42年4月頃の人気の勢いというような面からは、そういう順だったのでありましょう。
 舟木一夫さん「ブルートランペット」、西郷輝彦さん「初恋によろしく」、橋幸夫さん「シンガポールの夜は更けて」ということで、いわゆる御三家の皆さんの代表曲からは、ちょっとはずれている感じであるため、最近の懐メロ番組などに登場されても、決して歌われることのない歌ではありますが、われわれリアルタイマーにとっては、何れも、三人のヒット曲として、それぞれに印象の深いものであり、テレビなどで繰り返し聴かされてきていないだけに、30年以上も前にインプットされた印象が擦り減ることのないまま、フリーズドライ状態で保存されているためでしょうか、当時の雰囲気が生々しく蘇ってくるような気さえするわけであります。
 極めて、プライベートかつローカルな話になりますが、この「60年代通信」の“天災男”、忘れた頃に登場する私の幼馴染のテツオ君は、舟木一夫さんの物まねが得意でありまして、確か、この「ブルートランペット」などもレパートリーの一つでありました。

 ♪♪ よ〜るのなかから ながれて ひーびく
                           ブルゥウ〜 ブルゥウ〜 ト〜ランぺ〜ェエェエェット〜 ♪♪

 思わず、口ずさんでしまうわけであります。

 そして、西郷さんの「初恋によろしく」。

 ♪♪ おぉもーいぃだしてぇおくれぇー おぉもーいぃだしてぇおくぅれぇー
     野バラよ野バラ トゲぇあるぅ 野バァラ おぉもーいだしてぇおくれぇー
     きぃみぃと〜 きぃみぃと〜 きぃみぃと〜 あぁるいぃたぁ あのぉ こぉみぃちぃ〜 ♪♪

 あの、わざと声を押し殺すように、声をひしゃげさせて歌う西郷さんのモノマネをしながら、ついつい、ワンコーラス全部、歌ってしまいそう…。
 甘酸っぱくもホロ苦い、一方的な初恋もどきの胸のときめきさえ、ナマナマしく甦ってまいりまして、そろそろ初秋の気配も漂い始めている多摩丘陵の夜景を眺めながら、一人、センチになってしまう不気味な四十オヤジであります。

 御三家セクションのトリは、橋さんでありまして、曲は「シンガポールの夜はふけて」。

 ♪♪ みなみーじゅうじはー もえたーーとーてー
     だれにー いまさらー こーいーごーころー
     … … … … … … … … … …  ♪♪

 歌詞だけは、歌本を見ながら、なんとか書かせていただいておりますが…、なぜか、私の頭の中には、林伊佐男さんの「ダンスパーティーの夜だった」が流れてきてしまい、橋さんの「シンガポールの夜はふけて」のメロディーが、浮かんできません。…絶句。
 橋さんと橋さんファンの皆様、まことに申し訳ありません。
 私の頭の中は支離滅裂状態に陥りつつありますが、こうして、「多摩丘陵の夜も更けて」いくのでありました。

 ついつい、御三家のページにのめり込んでしまいましたが、私は、目次を眺めることによりまして、この「歌謡ヤング・コンサート」という歌本を概観させていただこうと思っているだけでありますので、先を急ぎましょう。

『月刊明星』(1967[昭和42]年4月号)
第1付録・「歌謡ヤング・コンサート」目次
TOP3
●ブルートランペット 舟木一夫・4
●初恋によろしく 西郷輝彦・6
●シンガポールの夜は更けて 橋 幸夫・8
(1)特集/飛び出したフォーク・グループ・13
●ザ・ワイルト・ワンズ 想い出の渚
●ブルー・コメッツ 何処へ
●ザ・スパイダース なんとなくなんとなくetc.
(2)歌う映画/テレビスター大行進・35
加山雄三・荒木一郎・黒沢年男・由美かおるetc.
(3)ポピュラーニューヒットアルバム・67
■来日タレントの横顔
(4)春の新人スター・ハイライト・99
大木賢・大形久仁子・森山良子etc.
(5)レコード8社 新しい歌・115
(大懸賞つき)明星がすいせんするベスト・メロディー3
(6)愛読者からのオール・リクエスト・パレード・163
■スター・クローズ・アップ《山本リンダ》・96
■明星ミュージック・ガイド・234
 ということで、巻頭には、御真影の如く別格扱いの御三家のページが割かれ、おもむろに、6つのセクションが続くことになります。
 順番に並べてみますと、「(1)特集/飛び出したフォーク・グループ」、「(2)歌う映画/テレビスター大行進」、「(3)ポピュラーニューヒットアルバム」、「(4)春の新人スター・ハイライト」、「(5)レコード8社 新しい歌」、「(6)愛読者からのオール・リクエスト・パレード」というようなラインナップになっております。
 それぞれのセクション・ページにつきましては、次回以降で、順次、個別に取り上げさせていただこうと思っておりますが、予告編ということで、ちょっと書かせていただきますと、「(4)春の新人スター・ハイライト」では、目次に登場しているのが大木賢さん、大形久仁子さん、森山良子さんの3人でありますけれども、実は、ザ・タイガースも写真入りで1ページが割かれております。
 ここ暫く、タイガース・ネタから遠ざかっておりましたが、この「懐かしの歌本の世界」の次回辺りで、タイガースが再び登場することになりそうですので、フリークの皆様、どうぞ、お楽しみに。
 さらに、スター・クローズ・アップというコラム・ページでは、「困っちゃうナ」が大ヒット中の山本リンダさんが取り上げられて、最後は、当時の芸能音楽界のニュースやトピックスを紹介する「明星ミュージック・ガイド」というようなことになっております。


 さて、ようやく今回のメーンイベントであります「愛読者が選んだ今月のベスト30」に入らせていただきます。

 まず、ベスト10ですが、さきほど、巻頭を飾っていたTOP3は、このベスト10では、そのままTOP3というわけにはまいりませんが、舟木さんの「ブルー・トランペット」は1位ですが、西郷さんの「初恋によろしく」は3位、橋さんの「シンガポールの夜は更けて」は5位ということで、さすがに、ベスト5の中には、めでたく、御三家が入っております。
 その間隙を縫う形で、元祖・シンガーソングコメディアンのせんだみつおじゃなかった、元祖・シンガーソングライター的存在の双璧であります加山雄三さんと荒木一郎さんが上位に食い込んでいます。
 加山さんは、しっとりシミジミの「まだみぬ恋人」。

 ♪♪ きみは どこに いるぅ〜のぉか
     まだみぬ こいぃびぃとぉよ〜
     たとえ 地の果てま〜でぇも〜
     ぼくは〜 ゆーく〜        ♪♪

 この曲は、クレジットを見ますと、「原とし子・作詞、岩谷時子・補作詞、弾厚作・作曲」となっておりまして、作詞は素人の方なのかなと思ったら、最後の方に、『明星』の歌本ではありますが、ちゃんと(平凡募集歌)と書いてありました。

 そして、荒木さんは、ノリノリの「今夜は踊ろう」であります。

 ♪♪ あおい ほしの ひかりが とおくに またたく はまべには
     こよいも〜 こよいも〜 波のしぶきが さわいでいるぜ   ♪♪

 この曲は、何と言っても、サビの部分を英語で歌ってしまうというところが、なんとも、カッコよく、でも、簡単な英語でしたので、まだ、小学生で英語を習う前だった私も、“そらみみアワー”よりはマシな感じで、得意になって、ちゃんと歌っていたものでありました。

 ♪♪ Yes I’m dancin’ baby
     Yes I do and I’ll be all night
     long long long long       ♪♪

 今となっては、どうということもない歌詞ではありますが、当時は、この英語のフレーズが、本当に、最高に、カッコよかったのであります。

愛読者が選んだ今月のベスト30
01 ブルー・トランペット 舟木一夫 (5161)
02 まだみぬ恋人 加山雄三 (4998)
03 初恋によろしく 西郷輝彦 (4760)
04 今夜は踊ろう 荒木一郎 (4212)
05 シンガポールの夜は更けて 橋 幸夫 (3649)
06 二人の銀座 山内 賢・和泉雅子 (3600)
07 レット・キス 坂本 九 (3008)
08 勇気あるもの 吉永小百合 (2875)
09 帰りたくないの 園 まり (2643)
10 夜空を仰いで 加山雄三 (2572)
11 なんとなくなんとなく ザ・スパイダース
12 想い出の渚 ザ・ワイルド・ワンズ
13 恋人ジュリー 三田 明
14 霧の摩周湖 布施 明
15 白樺に涙あり 都 はるみ
16 霧氷 橋 幸夫
17 絶唱 舟木一夫
18 夢は夜ひらく 園 まり
19 夜霧よ今夜も有難う 石原裕次郎
20 禁じられた愛の言葉 島 和彦
21 柳ケ瀬の女 美川憲一
22 マァいろいろあらァな 東京ぼん太
23 信じていたい 西田佐知子
24 眠られれぬ夜のブルース 青江三奈
25 恋人をさがそう 西郷輝彦
26 赤い風船 加藤登紀子
27 何処へ ブルー・コメッツ
28 忘却 城 卓矢
29 君が好きだよ 佐々木新一
30 女の波止場 森 進一
次 君こそわが命 水原 弘
 長くなってきておりますが、続きまして、6位から10位までは、山内賢さんと和泉雅子さんのデュエットによる「二人の銀座」、坂本九さんの「レット・キス」、吉永小百合様の「勇気あるもの」、園まりさんの「帰りたくないの」、加山雄三さんの「夜空を仰いで」となっています。
 おそらく、ベンチャーズの作曲による最初のメジャーヒット歌謡曲ということになる「二人の銀座」は、前回のシリーズで取り上げさせていただいた『月刊平凡』(1967[昭和42]年2月号)第1付録「平凡ソング〜新春・紅白歌合戦」の「平凡読者が選んだ今月のベスト20発表!」という人気投票ランキングでは、その解説の中で、「20位以下の注目曲」として言及されていましたから、その後、2カ月間で、レコード売上も急上昇したものと思われます。
 山内さんも和泉さんも、その弾むような初々しい歌い方が、非常に印象的でありました。
 「レット・キス」は、「レッツ・キス」ではなくて、本当に「レット・キス」でありまして、私のタイプミスではありません。
 この頃の坂本九さんは、パラダイスキング時代を経てソロ時代初期の「上を向いて歩こう」や「見上げてごらん夜の星を」などのヒット曲を連発した後、しばらくヒット曲からは遠ざかっていたように記憶しておりまして、ジェンカのリズムでフォークダンス風に踊ることも出来たこの曲の他にも、歌を聴きながら、手や肩を叩いたり、足を鳴らしたりする「幸せなら手をたたこう」などという曲もあったりして、私には、“視聴者参加型ソング”ともいうべき方向で新境地を開かれていたような印象が残っています。
 8位は、小百合様の「勇気あるもの」でありまして、「寒い朝」とともに、幼い私の愛唱歌でありました。こうした一連の曲は、ホームソングとでも呼ぶべき健全な内容でありまして、「下町の太陽」や「忘れな草をあなたに」の倍賞千恵子さんなどとともに、この昭和40年前後の時期に、歌謡曲における文部省推薦ソング的なカテゴリーが厳然と存在していたような気がします。
 橋さんとのデュエットによるレコ大受賞曲である「いつでも夢を」や、やはり、レコ大受賞曲の「こんにちは赤ちゃん」になども、こうした系譜の歌だったということになろうかと思いますが、家族揃って茶の間でテレビを見ていた時代ならではの、いかにも歌謡曲黄金時代らしいカテゴリーだったかな…と、今夜は、何かにつけ、しみじみとしてしまう淋しいオヤジでありました。
 9位の「帰りたくないの」は、そうした中にあって、40年代前後におけるフェロモン発散度ナンバーワン歌手だったのではないかと思われる園まりさんによる歌謡曲の王道を行くようなロマンチックな曲であります。

 ♪♪ 歩きたいのよ もっと 夜風に吹かれたいの
     お酒も飲まないのに 頬がほてるから
     (中略)
     いいでしょ 連れてって
     まだまだ 帰りたくないの            ♪♪

 「そんなこと言われてみたいよ〜」と、40オヤジは一人悶えるのでありました。
 安井かずみさんは「宇宙少年ソラン」の主題歌なんかを手がける一方で、こうしたフェロモン・ソングもお書きになっていらっしゃったわけです。
 10位は、再び、加山雄三さんの「夜空を仰いで」でありまして、ベスト10に2曲を送り込んでいる辺りに、前年の大ブームの勢いが、まだまだ、残っていたことを、思い知らされてしまいます。


 このランキングの選評には、次のように書いてあります。
 「接戦の末、今月のトップには舟木一夫さんの『ブルー・トランペット』がおどり出ました。以下、加山さん、西郷さん、荒木さん。橋さんの『シンガポールの夜は更けて』は意外にも先月の1位から5位に転落。ほかではスパイダース、東京ぼん太さんの躍進が目だちます」
 ということで、11位以下をざっと眺めてみますと、11位にザ・スパイダースの「なんとなくなんとなく」、12位にザ・ワイルド・ワンズの「想い出の渚」、27位にブルコメの「何処へ」ということで、いわゆるGSの曲は、ベスト30の中に3曲がランクインしております。
 この時期の、いわゆる歌謡界に占めるGS(とは、まだ、呼ばれていませんが…)の割合は、まだ、こんなものだったわけでありますが、それにしても、ブルコメの順位が、前回も今回も低くて、タイミングの問題とはいえ、ファンとしては、気になるところであります。今ごろ、気にしても、しょうがないわけですが…。
 さらに、13位には、私が以前、銀座のレストランで一緒に食事をさせていただくという、とんでもなくバカバカしい夢を見させていただいた三田明さんの「恋人ジュリー」、14位に布施明さんの「霧の摩周湖」が入っています。
 三田明さんは、デビュー曲の「美しい十代」も大好きでしたが、「若い翼」や「若い港」などの「若い」シリーズも良かったですし、「カリブの花」なんかもよく歌っていたものであります。
 私が、夢の中で、三田さんと一緒に食事をさせていただいた場所が銀座だったのは(バカバカしい夢の話がしつこくてスミマセン)、恐らく、「夕子の涙」に出てくる♪♪銀座は西の裏通〜り♪♪のせいだと思われますが、「恋人ジュリー」とか「夕子の涙」なんかの路線も、私は、大好きでありました。
 橋さんの「霧氷」が16位、舟木さんの「絶唱」が17位、西郷さんの「恋人をさがそう」が25位ということで、さすがに、御三家は、ベスト30の中に、それぞれ2曲ずつがランクインしております。
 園まりさんの「夢は夜ひらく」が18位に入っておりまして、御三家以外で、ベスト30どころかベスト20に2曲も送り込んでいるのは、園さんだけでありまして、ナベプロ三人娘の中で、名前が出てくるのは園さんだけということからも分かるように、少なくとも、歌謡曲の分野では、中尾ミエさん、伊東ゆかりさんを引き離し、園さんが、この時期、断トツ状態だったことが、改めて、偲ばれます。
 演歌・ムード歌謡系では、15位に都はるみさんの「白樺に涙あり」(これは、青春歌謡っぽいものだったかもしれませんが…)、19位に石原裕次郎さんの「夜霧よ今夜もありがとう」、20位に島和彦さんの「禁じられた愛の言葉」、21位に美川憲一さんの「柳lケ瀬の女」、23位に西田佐知子さんの「信じていたい」、24位に青江三奈さんの「眠られぬ夜のブルース」、28位に城卓也さんの「忘却」、29位に佐々木新一さんの「君が好きだよ」、30位に森進一さんの「女の波止場」ということで、園まりさんも、演歌・ムード歌謡系という括りにさせていただきますと、ベスト30のうち11曲が演歌・ムード歌謡系ということになります。
 次点には、水原弘さんが劇的なカムバックを果たされることになる「君こそわが命」が入ってきておりまして、今に思えば、この「君こそわが命」がなければ、60年代名物の一つに数えられている、あの水原弘さんの「アースのホーロー看板」も存在していなかったはずでありますから、この曲の60年代文化への貢献度というのは、結構、大きかったのではないかなどと思ったりしてしまうわけであります。
 青春歌謡、エレキ歌謡、GS、演歌・ムード歌謡系とランクをにぎわすなかで、どのカテゴリーに属することも拒否し、強烈に自己主張しているのが、22位の「マァいろいろあらァな」(東京ぼん太)と、26位の「赤い風船」(加藤登紀子)というようなことになりましょうか。
 最後の方は、駆け足になってしまいましたので、また、ご覧いただいている皆様から、色々と補足していただければとも思いますので、よろしくお願いいたします。
 またまた、長大ページとなってしまいましたが、最後まで、お読みいただいた皆様、どうも、ありがとうございました。

懐かしの歌本の世界
第1回はこちら
第2回はこちら
第3回はこちら
第5回はこちら
第6回前編はこちら
第6回後編はこちら
番外編・その1はこちら

「60年代通信」カテゴリー別MENU
60年代のTVCM
60年代の雑誌
 懐かしの歌本の世界
60年代の紅白歌合戦
60年代の歌謡曲
 グループサウンズのページ
60年代のお菓子
60年代の遊び/おもちゃ
60年代のマンガ
60年代の町並み
60年代の暮らし
60年代の映画
60年代のテレビ
60年代のイベント
60年代の広告
60年代のカレンダー
60年代の子供達
60年代の謎・ナゾ・なぞ

「60年代通信」original
リンク集
テツオの部屋
HOT TOPICS
「60s えれじい」(独白コラム)


読者の皆様にお作りいただくページ
読者の皆様からのお便りコーナー
「60年代通信」掲示板


「60年代通信」トップページへ  「60年代の雑誌」INDEXページへ 「懐かしの歌本の世界」メニューへ

「60年代通信」掲示板=http://www64.tcup.com/6405/kiyomi60.html
みなさんも是非「60年代通信」にお便りしましょう E Mail : kiyomi60@bb.mbn.or.jp

Google
 

(C)1997-2009 60年代通信舎