ピグミージェルボアの飼い方

飼う前の用意 ◆個体の選び方 セッティング 餌について 環境に慣れるまで 昼と夜の演出
冬の対策 夏の対策 メンテナンス 体重測定 状態が落ちたとき ◆Myテラリウム
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◆良い個体の選び方
器材の準備は良いですか?それではピグミージェルボアを購入するにあたって、どういった個体が良いのか現時点で分かっている選び方を考えてみましょう。

ここを読まれる方は、併せて「これから飼われる方へ・・・」もお読み下さい。
長期飼育を成功させるには、どれだけ状態が良い個体を入手できるかが最初のポイント(重要!)
注)「これから飼われる方へ」と同時掲載です。
-ピグミージェルボアは非常に飼いにくく、弱い生物と言う感じで、飼うべきでない様な感じがしますが、一概にそうとは限りません、ポイントになるのはどれだけ状態が良い個体を入手出来るかがかなり重要になってきます。それにより飼いやすい、飼いにくいが結果として左右されて来るようです。それはどうしてでしょうか?・・・・
これだけピグミージェルボアが亡くなってしまうトラブルが多いのは、
輸入直後状態も良く把握されてない個体が市場に出回っている事が原因の一つです。
ピグミージェルボアは遠くパキスタンより空輸されてきます、
体重5gにも満たない生物が飛行機の貨物室に入れられ過酷な状況の中、はるばるこの日本にやって来ます。飛行機の貨物室と言うのは非常に過酷であり、気圧・温度ともに人間でさえ命に関わる厳しい状況です。この事により非常に多くの個体が日本に来た時点で空輸ストレスにより致命的な打撃を受けているのも事実だと思います。現在多くのピグミージェルボアを飼われた方が1ヶ月も満たない飼育期間で亡くされています。これはこの空輸ストレスから立ち直れて居ない事に起因するの場合が非常に多いのではないかと思われます。調子が良さそうに見える個体でも、空輸ストレスは受けています、受けていないと言う方がおかしいと思います。この空輸ストレスから抜けきらない内に、輸送に継ぐ輸送、環境変化・餌の変化などいくつもの高いハードルを越えて行かなければいけません。この事がピグミージェルボアの様な小さい生き物にどれだけ厳しいものかと言うのは、私たち人の考える範疇を越えていると感じます。この辺の空輸問題に関わる事は、私たち飼う側の人間だけではどうすることも出来ない問題だと思います。視野を広く持ちある程度時間を掛けて解決しなければならないでしょう。また国内で繁殖を成功させるのも一つの解決策になるはずです。
輸入時より1ヶ月以上、日本の環境にも慣れ元気にいる個体は、課題は山積みですが、
長期飼育に移行していけます。環境や餌などを整えてあげればちゃんと飼育して行けます。現在多くの飼い主様が長期飼育に挑戦しているのも事実ですし、元気な個体も沢山います。やはり飼い始めですぐに亡くしてしまうと言うトラブルをある程度軽減させるためにも、飼う側にとっては、ショップにて2〜3週間ほど状態を把握され、それでも元気にいる個体を入手するほうがリスクは少なくなると思います。もちろん野性からの捕獲個体であり、ピグミージェルボアの寿命自体も解明されていない今では、高齢の個体もいるでしょうし、もう既に成熟個体で円熟期を迎える個体だっています、元気で入手して来ても寿命などの理由で1ヶ月程で結局亡くしてしまう場合だってあると思います。ですが、少しでもリスクを排除しようと考えた場合には、どれだけ状態が良く、日本の環境に順応した個体を見つけ、入手するかが長期飼育を成功させるには非常に重要となります。

良い個体とは?

良い個体の見分け方
良い個体の見分け方は幾つかのページでご紹介していますが。ここでもう一度まとめてみます。
まず、ショップのオープンしている時間帯はほぼPジェル達が寝ている時間だと思われます。寝っぱなしで調子が悪そうと思わないで下さい。
尻尾に対してですが、調子を上げている個体は尻尾が太くなっていきます。これはPジェルは過剰に摂取された脂肪などは尻尾に貯め込む習性があるからですが、一概に尻尾が細いから調子が悪いか?と言うとそうではありません。輸入間もなくの子は尻尾が太い子はまず居ませんし、
それでも調子の良い子は非常に元気に飛び回っています。尻尾の細い状態が通常の状態だと思われます。かといって尻尾に脂肪貯蓄するのが悪いと言っている訳ではありません。尻尾が太くなると言うことは状態を上げている証だと思いますし・・・ただ長期に渡ってその状態になるのは少し無理があるように思います。併せて「ピグミージェルボアって何?」の生態研究をご参照下さい。
次に寝ているのであれば、その寝方を注意深く観察してみて下さい。丸まって寝ている、仰向けでお腹を出して寝ている個体は問題ないです。逆にうつぶせになりペチャっと地面にお腹をつけ両足が開いてしまっている個体は少し状態が落ちているかもしれません。例外としてそのお腹をつけている場所や砂がなんらかの要因で暖かい場合、複数飼いされていて一番下になっている子はそうなる時があります。またうつぶせで寝ていても足がピンと伸びている寝方なども大丈夫だと思います。とかくジェルビーの寝方は初めての方がみると表現は悪いですが「死んでる」見たいに思われますので、寝方だけで判断するのは難しいです。
次にお尻(肛門部)を見ましょう。砂などが付着していなく綺麗な状態であれば問題ありません。逆に砂が付着している、糞が付着したままの状態は下痢を起こしている可能性があるので注意して下さい。
もし仰向けに寝ているのなら腹部を観察する絶好のチャンスです。栄養の行き届いていない個体は下腹部辺りがペッコリと凹んでいます。良い状態の個体はお腹もまん丸としていて膨らんでいます。上の写真の真ん中の個体は今も元気ですが、この頃はまだ状態を上げている途中なので少し凹んでいるのが分かります。ひどい状態になるともっと凹んでいます。明らかにお腹がペチャンコの個体は少し避けるべきかもしれません。
もし、寝たままの状態であれば、お店の人に頼んで起こしてもらいましょう。少しストレスになるかもしれませんが手のひらに乗せてみるか、掴み上げてみます。状態の落ちているこは掴み上げても、反応が鈍くモゾと動くだけで起きようとしません。元気の良い個体は掴み上げようとした時点でビックリして飛び起きます。また個体により目が覚めるまで時間が掛かる子がいるので注意して下さい。ケージの外で手に乗せる場合は飛びはねますので十分ご注意下さい。手で掴んでいて、いつまでたっても目を覚まさない子は避けるべきかもしれません。また、飼育環境の温度により動きが違う場合があります。23〜30度ぐらいまでなら動きが出てくるのが普通です。20度以下の場合、代謝を落とし鈍くなっている可能性もあります。
個体が起きている場合、高速で移動している、砂堀りしている、上に向けて飛び跳ねているなど活発に動いているのは非常に良いことです。電気がついているにも関わらず目をぱっちり開けている個体も良い個体だと思います。ゴソゴソと色々動き回っているのに目が開いていない個体は状態が落ちている可能性があります。この目が開いていない状態は少し観察しただけでは断定できないと思います。ジェルビーはまだ眠たい時や、眩しい時などは目をつむったり薄目を開けて行動したりします。日々の観察がものを言うと思う所です。
そして、ショップにいる個体で選ぶ余地があるなら迷わず上記の点をチェックし、その中でも体の大きい子をオススメします。

輸送の際の注意点

ショップから持ち帰る時の注意点
ピグミージェルボアは現時点で輸送ストレスに弱い個体とされてますので、輸送の際は十分な注意が必要です。まず底のしっかりとした袋やカバンを用意しても良いと思います。寒い時期の輸送はそれ自体がストレスになりかねないので、カイロなどを持参し購入した際に入れてある容器の外側に置いておくのも手だと思います。タオルなどで周りをくるんで暗くしておくのも良い手だと思います。
揺れはなるべく少なくし、水平に保つことを心掛けましょう。ジェルビーはその細い2本足でバランスを保って立っているので激しい揺れには弱いと思われます。ショップからはどこへも寄らず迅速に自宅へ連れ帰りましょう。少しの気の緩みが不幸を招くものです・・・・

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