ピグミージェルボアの飼い方

飼う前の用意 個体の選び方 セッティング 餌について 環境に慣れるまで 昼と夜の演出
冬の対策 夏の対策 メンテナンス 体重測定 ◆状態が落ちたとき ◆Myテラリウム
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◆状態を落とさせない、もし落としたときは・・・
Pジェルボアはその小ささの為、見た目に調子が悪そうと思ったときにはもうすでに手遅れな場合があります。どれだけ状態を落とさせないかがポイントにもなってきます。

状態を落とさせない為に出来ることは?

飼い主が出来ること
状態を落とさせないにはどうすれば良いのでしょう?現在ピグミージェルボアは謎な部分も多く、解明しきれていない事も多いですがそれでも今現在で出来ることを考えてみましょう。

餌の栄養面でのバランス・・・これはPジェルボアの餌の好みには個体差があるため非常に難しい問題です、生餌類と通常餌で比率を考え、足りないと思われる部分を小動物用サプリメントで補うと言うことも考えられます。栄養の偏りの長い蓄積は状態が落ちる原因の一つだと考えられます。

1日の生活リズムを安定させる
・・・これは水槽内の照明点灯時間をタイマーや専用デジタルサーモなどを使い昼時間と夜時間を明確に設定し、昼時間の時に照射されるライトも太陽光に近い有益紫外線を発するトルーライトなどを使用するのが有効と思います。

昼と夜で温度差を付けてみる・・・冬の保温時に対してですが、本来疑似冬眠していると思われるPジェルボアを保温して冬ごもりさせない状態で飼育しています。そしてこの考え方は間違っているとも思いません、室内無保温飼育による中途半端な疑似冬眠は非常にリスクが高いと思いますしトラブルを招きかねないです。ですが冬の時期のあまりにも高い温度設定は個体の体内バランスを崩す原因にもなりかねません。その辺を考慮するとベストは専用デジタルサーモなどを使い、昼と夜の2段階温度設定がオススメです。現在管理人の所は昼の時間(トルーライト点灯時)が27度、夜の時間(消灯時)が23度に設定してあります。今後はもう少し最高設定温度を下げてみて(25〜26度ほど)、夜の消灯時も20〜22度ほどにしてみようと思います。この事は現在データーの蓄積中です。

水槽内をクリーンに保つ・・・敷き砂を深く敷く飼い方なので、砂のメンテも重要だと思います。Pジェルボアは糞もしますしおしっこもします、あまり水分を摂っていないのにこんなにおしっこをするのかとびっくりする事もあるぐらいです。細菌などの増殖を防ぐためにも、おしっこ玉の除去、食い散らかしたモノの除去はこまめに行いましょう。また定期的な一定期間で敷き砂を新しいモノに交換する事も必要となってきます。不衛生なケージは調子を崩す原因の一つでもあります。また、トルーライトの設置・点灯は黄色ブドウ球菌などの殺菌効果も得られるため有効です。

状態を落とした子と健康な個体を一緒にしない・・・複数飼いやペア飼いをされている方で、状態の落ちている子が居る場合、特に下痢を起こしている急激に痩せて行っている場合には隔離した方が良いです。これは最近分かったことの一つとしてコクシジウムと言う寄生虫がいる可能性があります。コクシジウムは有名な寄生虫でうさぎや小鳥などに寄生することで有名です。寄生虫と聞いてびっくりされるかたもいらっしゃるかもしれませんが、本来人間には感染する可能性は殆どなく例え感染しても軽い下痢を訴える位ですみます。ですがPジェルボアにとっては感染が命取りとなる場合もあります。感染経路は感染した子の糞などから健康個体の口を経由して感染していきます、また下痢や急激に痩せた子と一緒にしている場合高い確率で感染します。対応としては水槽や小物類の熱湯消毒作業、敷き砂の完全交換作業が必要とされます。その様な症状が見られる場合、病院に連れて行く事をおすすめします。Pジェルボアを診てくれる病院は現時点では少ないと思いますが、コクシジウムの事を話せば診てくれる病院もあると思います。コクシジウム感染症が出ている場合放っておくとかなり高い確率で死に至りますので、迅速な判断と対応が要求されると思います。またコクシジウムに関しては、より確実なデーター蓄積と対処法が溜まった時点で専用ページを設けお知らせして行きますので、しばらくお待ち下さい。
小動物用栄養補助サプリメント類
餌の選択余地が少ないPジェルボアですが、特に個体の嗜好もあり栄養状態が偏る場合が考えられます。小動物用の栄養補助類を通常の餌や、生野菜類を与えるときに添付する事も有効です。また健康維持の為やもしもの時の為にも用意しておくと良いです。
小動物用ペットミルク 小動物用総合ビタミン剤 毛艶が悪いときのビタミン 小動物用整腸剤
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もしも状態が落ちたとき・・・

状態が落ちたときの対処
個体の状態が落ちてしまった時、下痢をしている急激に体重が落ちている・・・そんな分かりやすい症状が出ている場合は、速やかに病院へ連れていく等の対応が必要です。少しの遅れが取り返しのつかない場合があるので、迅速な決断が必要とされます。 判断が難しい場合、例えば起きているとき等は凄く元気に動き回っているし、寝方も良い、餌も食べている・・・しかし体重が緩やかに減少していっている、食が細くなったなど少し状態が落ちていると感じる。これが一番難しい所だと思います、日々の観察力がモノを言う場面だと思います。こういった場合最悪の急変を招く恐れがあるのでストレスをかけない程度にある程度の対処が必要な場合があります。上記の飼い主が出来ることを参照し、サプリメント類を添付してみる、温度の設定を考える、生活リズムを考える、餌を違うモノに変えてみるなどの対処が考えられます。
また、ペットミルクなどの強制摂取は個体自身のストレスも掛かりますので、その辺の見極めは難しいです。お医者様に連れていき、指示を仰いだ場合は別ですが自己で判断し摂取する場合は、自己の責任と覚悟が必要だと思います。それでも何もしないよりマシな場合もあるので、やはり日々の観察力が大きく左右すると思います。
強制摂取のやり方(ペットミルク+総合ビタミン剤摂取例)※あくまでも一例です
ここで強制摂取とはどんなものか手順を説明致します。あくまでも管理人が行った例であり、これが必ずしも良い例だと言えない場合もあります。この強制摂取した子の場合(今思えばコクシジウムの可能性が非常に高いです)はPジェルボアの病気の一つの原因すら分かっていませんでした。まったく餌を採らなくなり動こうともしない状態に陥り体重も激減、管理人の自己責任で強制摂取に踏み切りました。強制摂取を初めて行った日、ゆっくりと時間をかけ手で個体を暖めながら1時間ほどしたら自力で立てるようになりました。それまでは、摂取の為に手で掴んでもまったく動こうとしませんでした。2〜3日ほどで自力で餌も摂るようになっていましたが状態は横這いでした、ほぼ毎日摂取を続けましたが状態は改善されず、結局1ヶ月後ぐらいに静かに息を引き取りました。現在ではコクシジウム症の発見、対処なども出てきたためよりよい対応ができると思います。ですが、あの時こういった対処が出来なかったら確実に数日後には亡くなっていたはずです。こういった強制摂取のやり方はコクシジウム用の駆虫剤投与にも応用できると思うので掲載致します。
粉末ペットミルク&総合ビタミン剤調合の仕方
粉末ペットミルクをもどすには人肌程度のぬるま湯を使用します。以下は手順です。
手順1:用意した容器にぬるま湯を入れます(あまり多すぎない様に)。→手順2:粉末ペットミルクを入れます。→手順3:補助として小動物用総合ビタミンを添加(数滴)しても良いです。→手順4:かくはんします。
5と6の写真はミルク濃度の目安です。濃いめにすると下痢を引き起こす場合があるのでお箸で滴が落ちる程度の濃さにします、その為少しずつ粉ミルクは入れてその都度分量を見極めましょう。
また、下痢をしている子にペットミルクは逆効果になる場合があります。その場合はポカリスエットなどのスポーツ飲料が良い場合があります。
個体への強制摂取の仕方
個体への強制摂取は、お箸から滴が落ちるのを利用したやり方、細いスポイトを使うやり方、直接薬瓶から与えるやりかた(この場合目薬状になっている瓶)と色々ありますがどれも手順は一緒だと思います。
手順1:個体を優しくティッシュや柔らかいタオルなどに乗せます(手で持って軽く握れるようにしています)。→手順2:優しく個体を包み込みます(暴れる場合は、少し強めに両顎下辺りを親指と人差し指で押さえ固定します。注・お腹や喉を絞めないように!)→手順3:口元が出るように調節します(手が出ているときは掻きむしる場合があるので、出来れば手も軽く押さえる)→手順4:ピンポイントで口元に滴を落とします、大きい滴は避けましょう、また口を閉じてモグモグしない場合は少し口元を軽く箸先などでつついて見て下さい。上手く行くと口をモグモグさせ飲み始めます。→手順5:飲み始めたら誤飲を防ぐため仰向けからうつ伏せの状態に戻します。→手順6:ミルクの場合ある程度、薬の場合規定量を飲み終えたら、綿棒などで口元を優しく拭いてあげます。
←まったく動かず、餌も摂れない個体が砂堀りしたり、自力で餌を食べれるようになりました。ミルクは焦ってあげず、ゆっくりと時間をかけて1滴づつ上げました。思えばこの時にコクシジウムの事が分かって薬が投与出来ていれば、この子は回復していたかもしれません・・・残念ですが、この子の為にもこれからも頑張って行きたいと思います。
また、一例なので、自己判断による強制摂取は必ず自己の責任で覚悟を持ってお試し下さい。

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