海外旅行または海外生活する利点の 1 つは、視野が広がり日本のよさが分かることだと思います。日本も最近はいろいろな問題を抱えていますが、普通に日本で生活していただけでは分かりにくい、よいところもたくさんあります。アメリカもよいところはたくさんありますが、実際に経験するまで分かりにくい問題点を挙げておきます。
アメリカ人の仕事は、日本では考えられないほど効率が悪いことがあります。書類を放っておかれたという話も聞きます。残念ながら日本でも一部の「お役所」と呼ばれるところでは未だに仕事が普通にできない方もたまにいるようですが、それよりもひどいことが起こりえます。
もちろん中には非常にしっかりした人もいます。ただ、実際にアメリカで生活をはじめる前にアメリカ人にビザの手続きなどでお世話になると思うので、この事実を心に留めておくのは重要です。相手の性格が分からない間は、忘れられないように適度に連絡をした方がいいかもしれません。手続きをしてくれる人とは以後長い付き合いになると思うので、何があってもくれぐれもあからさまに非難するような事はしないようにお気を付けください。個人的な感想としては、アメリカ人の初対面の人に対する E メールは丁寧です。
アメリカに来た後も、特にお金関係の書類(各種保険関係を含めて)の確認は重要です。例えば根拠がない督促状が届いたとしても、相手にきちんとその旨を伝えて納得させないと状況は悪化するばかりです。日本のように時が解決するなどということはあり得ません。
さらに公共機関にしても、普通のお店にしても、担当者によって言うことが違うことがあります。日本ではこんな事はほとんどないので、これも注意が必要です。
名前はよく間違えられます。外国人の名前が覚えにくいのはよく分りますが、インターネットで入力したとしても、きれいに書類を書いたとしても、間違えるときは間違えます。私の場合、重要な書類でも既に何度も間違えられています。なので名前は間違えられていないかよく確認しましょう。合わせてその他の部分、例えば有効期限など非常に重要な部分もたまに間違っていることがあるので、注意が必要です。間違われるのを避けるために、書類に手書きで名前や住所などを書く必要がある場合には、全部大文字で書きましょう(そのように指定されていることも多いです)。またアメリカ人の手書きの文字は汚いことが多く、判読に苦労します。特に数字の 6 が交差して終らずに 4 に見えることがあります。
脱線しますが、日本では手書きで間違いが許されない書類が結構ありますが、対照的にアメリカはその点非常に楽です。間違えた場合には二重線を引いて訂正すれば問題ないです。ただし、チェックなどでは二重線脇に修正印に相当するものとしてイニシャルだけの署名が必要になることもあります。修正液を使って大丈夫な場合もあります。
また、例えば出生証明書や英訳つき戸籍謄本など、担当者が確認さえすれば実際に提出するものはコピーで済んでしまう場合も多く、使い回しができます。日本であれば書類の実物が必要で、発行された日付も指定された期間内である必要が多いのと対照的です。
生活する街次第ですが、公共交通機関は貧弱な事が多いです。バーミングハムでは一応バスがありますが、時間に正確でないですし、ここでは車が買えない低所得者層が利用するものと考えられているようです。これはアメリカの多くの都市で共通する見方です。私の場合、数ヶ月して落ち着いてから車を買おうと考えてましたが、必要に迫られてすぐに買いました。
電車は一応都市間をつないで走っていますが、日本と違い車で移動するよりもずっと時間がかかります。電車での旅行はあまり一般的でないです。
アメリカでは大都市を除いて、距離的にも安全面でも自動車なし生活は誇張抜きでかなり辛いと思います。日本と比べると本当に土地が有り余っているので、食料品の買出しにも苦労することになりかねません。さらに道路は町中以外、歩道はないと思った方がいいでしょう。車での利用しか考えていない道路が大部分です。バーミングハムの場合、道路建設に使用する額の数 % しか歩道に使わないようです。個人的に自転車は好きですが、公道では危ないので乗る気になれません。
ドライバーは町中以外、ほぼ間違いなく歩行者や自転車を考慮していません。さらに、アメリカでは治安面で歩くのには危険な通りというのがたくさん存在します。大学内でさえも、場所・時間によっては危ないかもしれません。まずは長く住んでいる人に危険な場所、やってはいけない事を聞いた方がいいです。日本にいる時と同じ感覚でいると、大変な事になる可能性があります。
日本でも最近は車上狙いの犯罪が増えているようですが、車を離れる時には車内の見える範囲に荷物を残したりせず、必ずトランクに入れるようにしてください。新車は防犯装置が搭載済みか、オプションで追加できることが多いので、購入の際には考慮に入れてください。
電話会社などの公共機関に電話したときの待ち時間は驚異的です。自動応答音声に従って用件を選択した後、10 分近く待たされることはざらです。時間帯によっては自動音声に待ち時間約 30 分 と宣告される事もあります。どうしても電話しなくてはいけない場合には、時間に余裕をみてください。最初は頻繁に電話をする機会がありますが、インターネットで処理できることはそちらを選択した方が賢明です。
余談ですが、会社によっては経費削減のためインドに電話窓口を設ける場合もあるようです。慣れないと南部訛りもインド訛りも聞き取りが難しいと思います。
郵便も注意が必要です。アメリカでは何でも普通郵便で送る習慣がありますが、あまり信用しない方がいいように思います。私の場合、クレジットカード入りの普通郵便を紛失された経験があります。保険証書がなぜか何度も届かなかった事もあります。ただし発送元の会社の仕事ぶりは、郵便以上にかなり怪しい感じもします。郵便物が期日通りに来なかった場合には、確認をお忘れなく。
また、アメリカではチェックをそのまま葉書として無造作に送る習慣もあります。一度それが郵便局のミスで汚されて、ビニール袋に入った状態で届いたことがあります。真っ二つに破れたものをテープで貼り合わせた上に表面の文字も多少消えており、換金できるのかかなり不安でしたが、銀行では普通に受け取ってくれました。
当然どの国にも長所、短所はあります。これだけではアメリカは短所だらけのように見えますので、よいところも少しだけ述べておきます。まず、特に南部だからかもしれませんが、親切な人が多いです。高速道路は大抵無料で、場所によるかもしれませんが日本のようにひどい渋滞はあまりないです。環境を考えると問題点かもしれませんが、ガソリンは日本と比べずっと安いです。自然もたくさんあるので、田舎好きにはいいかもしれません。住環境も、大都市を除いて日本よりずっといいです。
免責条項 | Copyright © 2003-2011 Y. Ito. All rights reserved. Last updated on 2011/05/27.