1日目(8月2日 土曜日) |
明け方の3時前まで準備をして、ベットに入ってうとうとしたと思ったらもう5時。さあ行くぞ! 6時にご近所の友人が夫婦で来て、駅まで送ってくれる。持つべきものは遠くの親戚より近くの友人だ。 営団地下鉄半蔵門線の水天宮前駅で下車。TCATでチェックインと出国審査ができる。TCATからバスで1時間で成田空港に到着するので、成田には9時前に着くな。出発が確か11:45だったから予定通り2時間半前には到着するはず。まずは順調だ。と思って航空券を見ると、13:40発と書いてある。 むむっ。なんじゃこりゃ。 ・・・そうだ、もともとシンガポール航空で11:45発の予定だったのを、JALに変えて13:40発になったんだ。女房に聞くと、「そうよ。だからちょっと早ずぎるんじゃない、って言ったじゃない!」・・・言葉もありません・・・ 一体何をして過ごせばいいんだ。 まあ、取敢えずチェックインやら出国審査なんかを済ましてしまおう。TCATのJALカウンターでチェックイン。「喫煙席で、窓際の席。前の方がいいです。」というと、JALのお姉さんが「申し訳ありませんが、お客様のチケットは団体で取られているので、席は指定できません。禁煙席で中央の席です。」と言われる。しょうがない格安チケットだもんなー。 そうだ、時間があるから帰りの便の確認をしておこう。案内の窓口に行って確認すると「お客様のご予約は入っていませんね。」と言われる。いったいどういうこと??? JALの係員がいうには、普通こんな事はないので、JALからも旅行会社にプッシュするので、旅行会社に確認せよとの事。 とんでもないスタートになった。確認せよと言われても、この時間ではまだ旅行会社も営業していない。どうしようか。ええい!なんとかなるだろう。といういい加減な判断で、出国審査を受けバスに乗ってしまった。 成田に着いて、旅行会社に電話すると「あるエージェントを通してチケットを入手したが、そことちょとしたコミュニケーションのミスがありました。必ずなん とかするので安心して行ってください。」と言う。 「いつ分かりますか?」 「今日土曜日と日曜日はそのエージェントが休みなので、月曜日にははっきりします。」 ということは、今の時点では何も確認できていないということじゃないか。それで安心しろと言われても全然安心できる訳がない。 でも、まあなんとかなるだろ。予定した日に乗れなくても、会社はまだお盆休みだし、その間向こうで色々やれば、大抵の事は解決するだろう。たぶん・・・ それから、5時間あまり搭乗ゲートの前のロビーで待って、ほぼ定刻通り出発した。ロンドンのヒースロー空港に着くのは同日の午後17:45。 イギリスとの時差は夏時間で8時間あるので、17−13+8=12時間の空の旅。成田−新潟−ハバロスク−シベリア−バルト海−ヒースローというルートを通る。 途中、シベリア上空を飛ぶ時は、ロシアの機密保持のために窓を閉めるという。タバコを吸うために飛行機の最後尾の喫煙所に行き、そっと窓を開けて見ると、シベリアの小さな町の中に富士山の火口くらいの大きさの穴がぽっかり空いているのが見えた。な、なんだ!これは?! これはきっと旧ソ連の秘密基地か、核実験場ではないのか。とんでもないものを目撃した。スチュワーデスに聞いてみると、炭坑だとの事。ちょっとガッカリしたが、1万フィート上空から分かるほどの大規模な炭坑を見れたのはラッキーだった。きっと露天掘りなんだろう。 定刻にヒースローに到着。 UKは入国審査が厳しいので有名なので、緊張の一瞬だ。ある留学生が入国しようとした際、面倒くさいので「観光です」と言った所、虚偽の申告をしたという事で入国を拒否されたという事が何かの本に書いてあった。 定番で聞かれるのは "What's the purpose of your visit?" (旅行の目的はなんですか?) とJTBの「ひとり歩きの英語自由自在」に書いてあった。 審査官に向かってニッコリする。スマイルが一番。私は怪しいものではありません、とピーアール。 審査官は、ニコリともせず "Why ×◆※■▽□◇■・・・" えっ? 何ていったの? "What's the purpose of your visit?" じゃないな。 "Pardon me?"(もう一回いってよ) 審査官はさらに厳しい顔で、 "Why do you ■▽□◇■・・・" はは〜ん。入国の理由は何だと聞いてるのかな。それにしても WHAT じゃなくて WHY とは掟やぶりじゃないか。でもここで怒ってはいけない。スマイルを忘れずに、 これで通じて、後は定番の質疑応答で、無事入国できた。コンコースに出ると、女房はとっくに入国審査をパスしていて「遅いじゃない」と言う。なんでも女房は "Sightseeng?" と聞かれたから "Yes" と答えたという。ずいぶん違うんじゃない。どうも英国人は女性に優しいようだ。 ヒースロー空港からエアバス(飛行機ではなくて、赤い二階建バス)で終点のラッセル・スクエアで下車し、バス停に程近いホテルにチェックインした。 事前に日本で購入していたバウチャー(クーポン券)もシッカリ使えた。ここまでくれば、もう大丈夫。 部屋に入ってほっとしたのも束の間、あれ? ベッドが一つしかない。ツインを予約したのにダブルじゃないか。 早速、グランドフロアーのフロントに言ってクレームを言うと、新しい部屋のカギをくれた。元の部屋が6階なのに、新しい部屋は1階なのがちょっと気になった。大体ホテルの部屋は上に行くほどいいので、1階は一番悪い部屋という事になる。 心配は的中。1階のその部屋の前の通路は工事中で、まるでスラム街のような有り様。さらに、部屋の中も古くてキズだらけ。大金をかけて来たのに、こんな所で過ごすなんて許せない! フロントに行って、またクレームを言うと、他に空いている部屋は無いという。ウソだ。空き部屋のキーカードがフロントに置いてあるのが見える。 「そこにあるじゃないか」 「この部屋はスーパバイザがXXXXXXって言ってるんでダメです。」 スーパバイザと言われた女を見ると、わざと目線を合わせない様にして無視している。 ここで引き下がってはいけないと食い下がると、今日はダメだが、明日の10時半〜11時の間にもう一度来てくれれば用意できるという。これが日本なら、どんな事をしても今日替えさせたのに、私の英語ではここまでが限界と諦め、ダブルの部屋で一晩過ごす事にした。ツインで無い事を除けば、まあまあの部屋で、新婚当時以来久しぶりに女房とダブルベッドで寝るのも悪くない。(一晩くらいなら・・・) 少し休憩して午後9時過ぎに外に出ると、まだ明るい。ここは北海道よりもさらに緯度が高いので、なかなか日が暮れない。今回の旅行の目的の一つが、パブ巡りなので、パブに入りビールをのんだ。 あー!ロンドンに来たんだ! それにしても疲れた、何だかトラブルの連続だったような気がする。そうだ、帰りのキップが取れてないんだった。こんなスタートで果たして無事に 帰れるんだろうか。中ジョッキ2杯でシッカリ酔っ払い、長い長い1日(1日が32時間もあった)がやっと終わったのでした。 |
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