家の修理を業者に依頼する場合、日本以上に人件費が費用の大部分を占める印象を受けます。多くの写真を交えて分かりやすく解説された本やウェブサイトなどを参考に、思ったよりも自分で簡単に直せるものが結構あります。かなりの情報が手に入りますが、電気の配線工事など規格が厳密に定められていて、中途半端な知識で素人が安易に触れると危ない作業もあります。十分気を付けてください。
排水口のすぐ下には下水管から匂いが上がってこないように水が溜まる部分(トラップ)が付いています。気を付けていてもこの部分に髪の毛などが長年の間に蓄積し、水の流れが悪くなったり、最悪詰まってしまうことがあります。排水管の流れをよくするための商品が多数売られていますが、それよりもずっと手軽で確実に効果があるのがプランジャーです。日本の学校のトイレ掃除用具などでおなじみの物です。高い物ではないので、アパート暮らしでもあると便利かもしれません。
使い方は水を十分流しながら排水口にプランジャーをかぶせ、押したり引いたりを何度か繰り返します。この際にプランジャーのゴムの部分がしっかりと排水口周りに張り付いていることが大切で、空気が入らないようにする必要があります。こうすることで排水管内部に貯まっている水を動かして、詰まっている物を押し出します。うまくいけば排水管から汚い水が一時的に上がってきます。
排水口が一つだけの排水管はこの手順で簡単に掃除できます。バスタブなどオーバーフローを防ぐための排水口がもう一つ付いている時には、空気が逃げるためいくらプランジャーを動かしても排水管内部の水を効率的に動かすことができません。その場合には余分な排水口内部に不要なタオルなどを詰めて極力内部の空間を無くして密閉する必要があります。ガムテープなどで口を塞いだだけでは空気の膨張のために十分でないと思います。
壁の汚れなどが目立つなどの理由でペンキを塗り直す際に、塗膜片があればホームセンターで同じ色を調合してもらえます。ただし光沢具合は自分で指定する必要があります。普通は光沢度が高い順に以下の 5 つが選べ、塗る場所や好みで選択することになります。
光沢がないほど乾燥後に地や塗りのあらが目立たなく、見た目も落ち着いているという利点がある反面、壁が汚れた際の掃除のしやすさは劣ります。基本的には天井など手が触れる心配がないところは flat, ベットルームは satin か eggshell, 廊下など人通りが多いところは semi-gloss か satin, 風呂場や台所などは gloss か semi-gloss を選ぶようです。
ペンキを塗る際には仕上がりのよさを考えると、トリムなど凹凸がある部分には刷毛、壁など広い部分にはローラーを使います。トリムと壁の境目で使うパッドもあります。刷毛を安物を買って使い捨てにするという考え方もありますが、毛が抜けやすく仕上がりに大きく影響します。洗う手間が増えますが高い刷毛を買って何度も使った方がいいでしょう。ローラーは $25 程度で長い柄の部分にペンキを入れておくことで必要に応じて簡単にペンキを足せるものがあり、広い部分を塗る際にはお勧めですが、手入れが少々面倒です。
家を購入した場合には芝刈りが普通必要になります。近所の雰囲気次第ですが、場所によってはきれいにしていないと苦情が出ることもあるようです。業者やアルバイトの学生を雇うことも可能ですが、芝刈り機を買えば自分で割と簡単にできます。芝刈り機にはいくつか種類があります。この他にブロック塀などとの境界の部分の芝がうまく刈れない場合には、トリマーと呼ばれる手持ち式のものがあると便利です。
これがアメリカではいちばん一般的だと思います。$200 前後からあります。エンジン出力を選べますが、他の種類よりも刈る力が格段に強いです。低価格のものは前進するためには押す必要がありますが (push mower)、自走するようになっているものもあります (self propelled mower)。$1,000 前後出せば 1 人乗り自動車タイプもあります。普通は板のような歯が回転するロータリー式で、リール式のものはほとんど見かけません。リール式は芝の切り口がきれいになるという利点がある反面、刃の手入れをきちんとしないとまずいようです。平地での使用を想定しています。少しの坂は大丈夫ですが、傾斜がきつい場合には事故のおそれがあるので、取扱説明書に従ってください。
問題はガソリンの取り扱い、エンジンの騒音と排気の匂いです。日本と違ってポリタンクでもガソリンが買えますが、ガソリンの危険性は一緒です。ポリタンクで運ぶ際は慎重にしてください。また給油する際には芝刈り機が冷えている状態でしてください。エンジンの騒音と排気の匂いは、個人的に実際に使ってみるとそれほど気にする必要はないかと思います。また、エンジンオイルとエアーフィルターの定期的な交換が必要になります。特にエンジンオイルはきちんと交換しないと自動車と同様に調子が悪くなるばかりか、故障の原因になります。
オイル交換は流れをよくするためにエンジンが暖かい状態でします。事故防止のためにスパークプラグへのワイヤーを外します。オイルの抜き方は、逆さまにしてオイル注入口から出す方法と、ドレインプラグから抜く方法があります。エンジンによっては最初の方法しかできないものもあるようですが、普通ガソリンを空にする必要があるので面倒です。ドレインプラグから抜くにはソケットレンチが必要ですが、割と簡単に抜くことができます。
車輪とリールが連動しているので人力だけで芝が刈れ、環境問題を考える上ではお勧めです。燃料や電池の持ちを全く気にせずに刈れる反面、芝が深い場合には意外と力が必要です。背の高い草を刈ることができないという欠点もあります。庭が狭い場合にはよいかもしれませんが、雑草が多くて伸びるのが速い場合にはあまりお勧めできません。庭が広い場合には、暑さと疲労で自分の体を壊すか芝刈り機が壊れるかの競争になります。
家の庭に簡単には手が届かないほど高い木がある場合、枯れ枝や電線にかかりそうな枝などを落とすのに高枝切り鋏と鋸が一体になった製品があると便利です。細い枝は鋏で、太い枝は鋸で落とせます。安いものは鋸の刃がよく切れないことが多いようです。店頭で鋸部分を見てみるとよく分かります。ただしよいものを買っても、ポールを限界まで延ばして高いところの枝を落とすのには、支える力がかなり必要です。
台所・洗面台の蛇口交換は、互換性のある物を買ってくれば割と簡単にできます。ただし取り付けよりも、錆と水垢の付着次第ですが、元からある物を取り外す方が面倒で時間がかかると思います。
水道管の端に付いている閉止弁 (shut-off valve) と蛇口基部の接続には、ぜひステンレスのメッシュで覆われた柔らかい管 (braided faucet connector) をお勧めします。閉止弁側と蛇口側の接続口の大きさと管の部分の長さによって何種類かあります。接続の際に管を切断する必要がなく、それぞれの接続口の O リングのおかげでナットを締めるだけで簡単に接続できます。管の部分がビニールになっている物も少し安く売られていますが、こちらの方が耐水圧が低く、地域によっては使ってはいけないことになっているようです。
ところで閉止弁は使う用事がなくてもたまに閉めてあげないと水垢が溜まって閉まらなくなってしまうようです。それをなるべく避けるために、もし交換する必要があるのであれば普通のバルブよりも少し高いボールバルブにした方がいいです。ボールバルブは球に穴をあけたものをバルブとしているので丈夫です。
便器交換も蛇口交換と同じく予想よりは簡単にできると思いますが、便器の取り外しと取り付けには便器を持ち上げる程度の力が必要です。排水口のフランジの定位置に便器を乗せるのは多分 1 人でもできますが、2 人いた方がずっと楽になると思います。
アメリカの店に並んでいる便器は 1994 年以降、1 回流すごとの水量が 6 リットル (1.6 gallons per flush) 以下と決められています。ただしメーカーによって性能はかなり異なり、本質は変えずただ少ない水量にしただけの便器も多数ある印象を受けます。性能的には日本でおなじみの TOTO がお勧めです。アメリカ人の plumber も勧めていたので、間違いないと思います。少ない水量にもかかわらず、ずっと水が必要なアメリカのメーカーの古い便器よりも流れがいいです。日本のメーカーは味噌でテストを繰り返すので高性能のモデルを作れると聞いたことがありますが、本当のようです。
TOTO 製便器を購入する際には表面を滑らかにすることで汚れを付きにくくした Sanagloss 技術が施された物をお勧めします。日本では CeFiONtect(セフィオンテクト)と呼ばれているようです。他社の同様な技術と違いクレンザーなどでこすったりしない限り半永久的に防汚効果が続くとのことです。選択肢が少ないですがウォシュレットも売っています。
便器の大きさは round と elongated の2 種類があります。Round は古い家で多く、設置場所も小さくてすむという利点がありますが、使い良さを考えると縦に一回り大きい elongated をお勧めします。
便器を排水口のフランジに取り付ける際にはワックスリングと呼ばれるドーナツ状になったワックスの固まりと、専用のボルトとナットが必要です。両方一緒になったセットがホームセンターなどで売られていますが、便器に一緒に付いている場合もあります。TOTO は多分付いていません。便器にもよると思いますが、プラスチックのスリーブが付いたワックスリングをお勧めします。フリンジの位置が低い(床よりも下にある)場合には、大きめのワックスリングを選んだ方がいいようです。水道管の閉止弁とタンクの接続には蛇口交換の際と同様に braided faucet connector の使用をお勧めしますが、便器用のものが必要になります。
便器を取り外した際に以前のワックスリングがきちんと付いていればいいのですが、もし漏れなどがあって床が痛んでいる場合、大きさによっては床板の一部張り替え作業が必要になってしまいます。こうなると業者に頼んだ方がよいと思います。フランジが大きく壊れている場合も同様です。
TOTO 製便器にはやはりウォシュレットを付けたいものです。ただ普通のアメリカの便器でもよほど特殊なものでない限り elongated と round の大きさが合っていれば問題なく付けられると思います。詳細はインターネット上で手に入る説明書で確認してください。問題点は日本と違ってウォシュレットの選択肢が少なく、値段が高いもの ($400-) しかありません。ただどうせ買うのであれば、消費電力量が少ない瞬間湯沸かし型で、小型でも性能がよい空気清浄機が付いている S300 をお勧めします。実際の名前は elongated と round で異なり、それぞれ SW554 と SW553 になりますが、本体の色によってさらに番号が最後に付きます。S400 という最上位機種もありますが、高すぎます…
便器への取り付け自体は割と簡単ですが、消費電力が大きいので、専用のコンセント差し込み口が必要になります。便器周りでの電器使用は想定していないと思うので、新たに電気工事が必要になることと思います。
自分で直せそうもなく業者にお願いする場合ですが、普段必要になる業者の種類は以下になります。
業者の選定は注意深く行った方がよく、私の経験から気を付けた方がよい点を挙げます。
有名と言うことは広告宣伝費にお金をかけ、経営関連で余計な従業員も多くなります。さらにフランチャイズ関連費用など会社維持のために余分な費用がかかるのが普通です。日本では考えられないですが、ローカルな小規模業者と比べて倍以上の料金がかかることも十分あり得ます。
これがいちばん確かだと思います。不動産業者の善し悪しは本当に大きく、よい人を探すと家購入以降も人脈が豊富なので後々も大変助かります。
誰かに推薦してもらったとしても念のため経歴確認はした方がいいでしょう。BBB のホームページから会社名や電話番号などを元に簡単にかなりの情報が得られます。ただしフランチャイズの場合には電話番号が共通で分かりにくい場合もありますが、目当ての支店をきちんと探し当ててください。その他、インターネットで検索することである程度の情報が得られると思います。
日本でも同じですが、口約束ではなくきちんと文章にしてもらうのが大切です。使う材料の詳細の記入を渋ったり、あまりにも見積額が高い場合には、他の業者に見積もりをお願いすることも躊躇せずに行ってください。
見積書に署名をすると金額に同意した意味になり、必ず支払わなくてはなりません。その際に金額が大きい仕事の場合には、頭金を要求されることもあるかもしれません。半額程度であれば妥当ですが、全額要求されるようであれば他の業者を探した方がいいでしょう。完了後に仕事内容について問題があり BBB などを通して問題解決を図る場合、個人的にはとりあえず請求額は払っておいた方がいいと思います。遅延手数料が付いたり、取り立てを債権回収業者に回されクレジットヒストリーに傷が付く可能性があります。
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