医療

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保険

アメリカでの医療関係費用は非常に高く、人生何があるか分からないので健康保険は必須です。事実、アメリカでの個人破産の原因の第 1 位は医療費です。例えば入院 1 日分の部屋代だけで $1,000 請求されるのは普通です。

大学関係者の場合は、大学で提示される物の中から選ぶのが簡単で、大学の補助があるため保険料も比較的安いと思います。独身者だと保険料はそれほど高くないと思いますが、所帯持ちは高いです。医者に会う際には co-payment と呼ばれる定額自己負担額を支払いますが、採血だけなどで医者に会う必要がない場合には全く支払う必要がないかもしれません。

HMO (Health Maintenance Organization) と呼ばれる健康保険では、かかりつけ医 (Primary Care Physician; PCP) を決める必要があります。健康保険が使えるようになったらすぐに PCP を決めて、健康であっても定期検診として診てもらうために予約を入れましょう。病気の際にはまず PCP に電話して指示を仰ぐことになるので、PCP と面識がないと急病の際に面倒な事態に陥る可能性があります。

また一般的に、歯科保険は健康保険とは別に加入する必要があります。大抵の歯科保険は半年に一度、無料か10-20% 程度の自己負担で歯のクリーニングできるようになっているようです。これは非常によい制度だと思います。歯の問題点などを指摘してもらえ、虫歯などが見つかっても大きくなる前に治療できると思います。ただし、歯科保険は年間上限額が設定されているのが普通のようなので、あまりに虫歯がたくさん見つかると限度額を超えてしまうかもしれません。

日本と違い、アメリカでの健康保険・歯科保険は多様です。保険会社と提携している医師を捜す必要があります。治療費として実際にいくら支払う必要があるかは保険会社または病院の保険担当に聞かないと分からないと思います。手術などを受ける際は、事前によく確認してください。妊娠・出産をカバーしない健康保険もあります。また私が加入している歯科保険は歯医者ではそれほど払う必要がなく、なぜか後から保険会社より明細書が来た後に、歯医者からもう一度請求書が送られて来ます。歯医者では治療した時点で正確な見積もりはできないと言ってましたが、後から来る請求書の方が高いです。

UAB で健康保険・歯科保険に新規加入または一部内容を変更する場合、Administration Building 2 階の Benefit で必要書類に記入します。ただいつでもできるわけではなく、10 月前後にある年に一度の open enrollment の際か、働きはじめた場合や扶養家族が増えた場合には決められた期間内に手続きする必要があります。Open enrollment での変更手続きはすぐに反映されず、新年からになります。

定期健康診断

健康保険は普通、一年に一度の定期健康診断をカバーし、1 年ごとの定期健康診断で問題なければ $100 といった特典が付いている場合もあります。医師に会う前に以下を準備しておきましょう。

一般市販薬

アメリカでは医者に診てもらうにはまず電話での予約が必要です。日本ほど簡単に医者にかかる事はできません。そのような背景もあり、一般市販薬 (over-the-counter; OTC) はかなり強力で効きます。日本人よりも体格が大きなアメリカ人用にできているため、摂取量は半分程度でも十分効くのではないかと思います。はじめての薬は、飲み過ぎて気分が悪くならないような注意が必要かもしれません。

診察例

私または身近な人が体験した事例を載せます。妊娠・出産に関しては別ページを参照してください。

破傷風注射

2003/09

1 年ごとの健康診断のチェックリストに、破傷風注射 (tetanus shot) を 10 年以内に受けたかという項目がありました。健康保険会社の人や医者に話を聞くと、アメリカではそれが普通のようです。永住権申請の際にも必要になります。アメリカの破傷風注射は、日本のものに比べて強いのではないかとの話があります。私は何ともなかったですが、注射後少し具合が悪くなる人もいるようなので、忙しいときの注射は避けた方がいいかもしれません。

アメリカでは、健康診断を受けるにしてもかかりつけ医 (PCP) を予め決めてから会いに行くのが普通のようです。はじめて医者に会ったときに、過去の病歴や予防接種歴など記入する紙を渡されると思います。病名などはラテン語由来らしきものが多く、普段見慣れない単語ばかりではないでしょうか。私は忘れていきましたが、ぜひ電子辞書などを持って行った方がいいと思います。

日本では発展途上国にでも行かない限り、大人になれば破傷風注射は受ける機会がないと思います。反対の例として、日本の結核予防注射は他の国と比べるとかなり特殊のようです。日本では予防注射してツベルクリン反応が出るようにします。一方でアメリカでツベルクリン反応が出てしまうと、結核感染と見なされてしまうようです。日本の事情に詳しい医者がいないと面倒なことになるようなので、予め日本の事情を説明できるようにしておいた方がいいかもしれません。結核の治療薬は保険が効くようですが、副作用で体にはよくないようです。

親不知抜歯

2004/10

アメリカに来る直前に下あごに親不知 2 本、顔を見せない状態で水平にはえていると言われましたが、その歯医者の話では当分痛みもないだろうとの事だったのでそのままにしておきました。1 年半後の 2004 年 10 月、歯のクリーニングの際に親不知の前の歯周りのポケットが深刻なため、このままにしておくとその歯をいずれ失う可能性が高いと警告され、抜く事にしました。

実際に抜くのは口腔外科の別の先生を紹介され、自分で予約を入れました。歯の X 線写真を持っていきましたが、親不知がほぼ完全に骨に埋まっているため、回復まで大変だろうなどと言った説明を受けました。アメリカでは回復が早い 20 歳前に抜くのが普通のようですが、日本人だとそんなに早くはえてくる人もそれほど多くないのではないかと思います。その後、全身麻酔でそのまま手術になりました。アメリカでの親不知抜歯は全身麻酔で一度に全部抜くのが基本のようです。私の場合はかなり抜きにくい状態だったようなので、全身麻酔でよかったと思います。全身麻酔前の少なくとも 6 時間は何も飲み食いしてはいけません。

手術は全く痛みも記憶もなく 1 時間ほどで終り、まだ麻酔が効いた状態で帰らされます。手術中を含めて付き添いは必ず必要と言われました。手術直後は、足下がふらふらしていた事やお金を払った事など、断片的な記憶はありますが、かなり記憶に残ってません。早くアパートで眠りたかった事をよく覚えてます。薬の飲み方などの説明も受けたようですが、書き留めてくれてなかったら忘れていたと思います。手術当日は患部を守るため、口の中を濯いではいけません。そのような説明も手術後に受け、説明書も渡されていたようなのですが、全身麻酔の影響が残る頭では読む気力も起きません。私はうっかり口を濯いでしまいました。その後何事もなく回復しましたが、全身麻酔前によく確認する事をお勧めします。

手術後数日は、親不知の位置や状態にもよるようですが、骨を削って抜いたような場合にはかなりの腫れが起きるようです。私の腫れのピークは 3 日目で、前日はそろそろ仕事もできるかなと思ってましたがあまりにも腫れがひどいので、結局 3 日間休みました。親知らずの状態次第だと思いますが、数日休むつもりで手術に臨んだ方がいいかもしれません。痛みは薬を飲んでいた事もあり、全くありませんでした。手術後 1 週間で再訪すると、手術跡に食べかすが詰まるためクリーニングしてもらいました。私の場合用事があり 1 週間以上経ってからになってしまいましたが、食べかすは炎症の元なので医者の薦め通りに再訪するのがいいと思います。抜糸も必要かと思ってましたが、自然に溶ける特殊な糸で縫ってくれたとの事で一週間ちょっとすると確かになくなりました。

胃潰瘍

2005/09

私自身の話ではないですが、アメリカでの生活はストレスが溜まることもあるかもしれません。胃潰瘍が出血すると、腸を通る関係で大便が黒くなるようです。便の色がおかしかった際には、迷わず医者に行った方がいいです。週末の出来事だったので、とりあえず PCP にメールを出して症状を伝えたところ、月曜日にすぐ予約を取るように言われました。先生にもよるでしょうが、普段忙しい先生でも緊急の時はすぐに時間を空けてくれるようです。

診察では、症状をもう一度説明し、お腹の痛い位置を確認した後、便に血が含まれているかどうか試薬で確認しました。その場で即入院が決まり、その診療所に隣接する大学病院にそのまま移動となりました。本人は車椅子に乗せてもらっていました。ただベットが見つかるまで時間がかかり、2 時間ほど待たされました。

病室は 1 人部屋バスルーム付きで、医療器具を除けばホテルのような感じでした。付き添いは看護婦に言っておけば 24 時間出入り自由で、同じ部屋に滞在することも可能でした。付き添い者用に、フルフラットになる椅子まで用意されていました。患者用ベットは full サイズながらも手元で操作して角度操作ができるものでした。

まず患者は体温、体重などを計られ、看護婦に今までの病歴や最近飲んだ薬、症状がはじまってからの状況を詳細に聞かれました。薬は実物を持って行き、日本のものであれば成分を予め英訳しておくことをお勧めします。血液を大量に失っている場合に備え、輸血の同意書にサインさせられました。両手首に点滴・採血用の接続口を取り付けられ、点滴を退院までずっとさせられました。胃カメラを飲むために、最初胃を洗浄するような事を言われましたが、結局何も飲み食いすることなく時間を空けることで胃を完全に空にする方法に変えられたようです。

次の日の午後、胃カメラを飲むことで起きるかもしれない事故などについて説明を受け、同意書にサイン後、検査室に移動して胃を観察しました。大学病院だったこともあり、経験が少なそうな医師が胃カメラを主に操作し、経験豊富そうな医師がちょっとだけ操作して患部の観察をしていました。幸いなことに胃潰瘍が小さく、既に出血も止まっているとのことでした。病室に戻った後、今後について医者から説明を受け、こちらからはさらに食べてはいけないものについて質問し、数時間後に退院となりました。お酒、辛いもの、カフェインなどの刺激物は当分食べられないようです。

便利なサイト

医者にかかる前後で医学的な情報が欲しい際、役立ちそうなサイトです。



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