修繕に持ち込まれた江戸時代の翁です。
眉や髭は抜け落ちて彩色は剥落しています。頭部や髭、唇は粗悪な墨で修復されています。
天下一備後の焼印があります。大野出目家4代目、洞白満喬(1715年没)。洞白特有の飛鉋の刀跡があります。
剥落を押えるため、本来の彩色の上に粗悪な胡粉が塗られていました。後補の胡粉と頭部や口ひげ、唇の彩色をぬぐい取ります。
退色した上塗に彩色を行い本来の色に近づけます。
ボウボウ眉を付けて、唇に朱を入れます。
顎鬚を植毛し髭をかきいれます。
修復完了です。
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