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頼政の修復

頼政の修復工程

戦後数多くの面が海外に流出しています。これはドイツに流出していた面です。

額裏部にはフック穴の跡があり保存の悪さが感じられます。右目の金冠は欠落し、鼻の上部などに白いペイントが貼りついていました。口周辺部は不自然に修復されていました。顎の下は胡粉がういており、一部彩色が剥落していました。

 

口周辺部を削ってみると、鼠にかじられた木部を石膏で成型していました。上唇と下唇を削りなおし、歯歯列の凹凸を削りだす。

 

鼻の上部などに貼りついたペイントを除去する。削りなおした口周辺と顎の剥落部分の下塗りを行う。

 

欠落した左目金冠を銅版で作り金メッキをかけて補修する。修復部の上塗を行う。

 

上塗りした部分に彩色を行う。古色付けをして周囲の色と調整する。

 

古色を付けて周囲の色と合わせる。

 

修復完了です。

 

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