|
9月5日(木)・・・・旅、28日目
日が出てくると寒さも和らぐ。日の出は早いから助かる。8時までは寝袋に包まっていた。トイレに行って、もう一回寝ようとしたら小学生が来て、「テントだー、小さいねー」とか言いながらこっちに来た。上から覗き込んできたから「おはよー」と言ってあげた。話し出して、この辺に保育園ないか聞いたら「なんで聞くの?」と言われた。なかなかよくできたお子様だ。けん玉しに行くんだよ。学校に遅刻しそうとか言って去って行った。おれは公園で10:30まで寝ていた。
起きて、テントを片付けていたら、おっちゃんが「よく寝れた?」と聞いてくる。歯を磨いて、朝飯にオカキを食べながら日記を書いていた。日記はこの活動の記録が詰まっていて大切な物。日記に費やす時間は一日に1時間はあっただろう。大抵、夜は疲れて寝、朝に昨日の分を書くという感じ。溜まった時はめんどくさい。3時間くらい日記を書いて追いつく。ここのトイレには、水道凍結防止装置というのが付いていて、横にはコンセントがある。日本はなんと便利な国だ。家にいなくても携帯電話の充電ができるよ。さっきのおっちゃんがまた来たから、保育園の場所を聞いた。意外に近くにあってラッキー。
しかし着いたらもう11:30…お子様達はご飯を食べて昼寝をする時間だ。あかんかなーとか思いつつも、中に入って園長さんに話したら「もうお昼寝だからねー」と言われた。明らかにイヤな顔というか、不審者に対する対応で断られた。けど今日もけん玉を休むわけにはいかず、粘っていたら昼食の前に少しやらせてもらえることになった。園児と先生がみんな集まって30人ほどの保育園。もう恒例となったパターンで興味を引き、みんなにやってもらう。30分ほどして、ご飯の時間だから終了。お礼にとおれの分の給食まで出してくれた。
この保育園は、おかずは出るけど、ご飯は持参。さすがは米どころだ。八宝菜に春巻き、味噌汁でした。おいしかったけど、日本が食料自給率を上げ、米の消費量を増やすにはよろしくない献立ですね。ってまあいいけど。園長先生の部屋で話をしていた。先生は最初どうしようか(おれを受け入れるかどうか)迷ったらしいけど、少し話して大丈夫だと思ったみたい。ほんとにこっちの人は警戒心が強いような気がする。信用して入れて頂き、ありがとうございました。その後は子ども館っていうところにも行った。児童館みたいな場所かと思っていたけど、行事とかで使うだけらしい。
昨日寝た公園の横にあった小学校に行ってみた。結構大きな小学校で、職員室に行って聞いてみると教頭のおばちゃんが「突然こられても無理です、校長も今日はいないし、なんちゃら・・・安全性がなんたら・・・」まさにマニュアル通りの断られ方をしてしまった。ハイハイって言って帰りました。まあ今更断られても気にならないけど、少しも話を聞こうとせずに追い返すとは、おれに言わせりゃ器というか裁量が小さな学校だね。
101号線を歩きながら青森県を目指そうと思った。ヒッチするも、やっぱり誰も止まってくれない。はあ〜、とヘコミながら待っていたら、T田さんが乗せてくれた。
「こっちの人は警戒心が強いっていうか閉鎖的なトコがあるからね」
って言っていた。T田さんはこの日は仕事が休みで、海まで行こうと思っていたらしい。昔ヒッチハイクで北海道を周ったみたい。沖縄も好きで、20日間を2回行ったらしい。話しながら進み、海に下りたりしながら岩崎まで行ってくれることになった。途中で、白神山地(世界遺産)から沸出るお殿水とか「サンタの里」とかも案内してくれた。右手に白神山地を見ながら海岸沿いを進む。今度ゆっくり来れたら白神山地に入りたいなあと思いつつ。12湖とかきれいな場所もかなりあるらしい。時間があれば12湖も見てみかった。
人がたくさんいるところで降ろしてもらうことになって、「不老ふ死温泉」に行った。これから先のことは後で考えるとして、まずは温泉に入った。600円で温泉に入れる。ほとんどの人は泊り客っぽい。温泉は含鉄成分で褐色。露天風呂からは日本海が一望できる。見渡せば、海に浮かぶ太陽、白い波に、行きかう船・・・のんびりするには最高の場所だ。しかし夕日まではまだ1時間はあるし、早く先に進みたいからのんびりもしていられません。体はきれいになったけど、すぐに出発と思うと疲れが出るよ。
ロビーで少し休んで乗せてくれそうな人を探すけど、入ってくる人ばかり。冷たい風が吹く中、ハーフパンツで荷物を担いで歩き出した。101号線につながる長い坂道を。101号線につくころ、ちょうど夕陽がきれいになってきた。手を上げても止まってくれない数少ない車は放っておいて、夕陽をのんびりと見ていた。歩き出して、車が通るたびに手を上げるけど、誰も止まってくれない。
30分ほど歩いたら、反対車線から一台の車がやって来て、乗せてくれた。一回通り過ぎたけど、戻ってきてくれたらしい。少しだけどっていうことで、家のある深浦まで送ってくれた。トボトボトボトボと歩いて進んだ。きっと誰かが後ろから見たら・・・寂しい背中に見えただろう。暗い、そして腕&肩痛い。夕陽公園があって、泊まろうかとも思ったけど、早く北海道に行こうと思い歩き続けた。腹減った〜とか思っていたら、スーパーがあって、「どん兵衛」を食べた。近くには駅がある。中に入ると最終の電車が7:13分にある。あと5分だ。
乗ろうかとも思ったけど、変なプライドというか意地がおれを駅の外に出した。
歩き出し、隣を電車が走っていく姿を見て「乗ればよかった」かもと思った。もう歩くしかない、1時間ほど歩くとMax
valueというスーパーがあった。半額になったおにぎりに肉団子を買って駐車場で食べた。隣では富山から来たという2人組みが同じように飯を食っている。さっきおれの横を通り過ぎて行った冨山ナンバーの車だ(おれはその時、道端で寝ていたからヒッチハイクというか手を上げてはいない)。少し話して、日本一周を目指している事とか言って、「乗せて行ってくださいよ」と言ったが、彼らはここで泊まるらしい。
明日の朝はさっき入った温泉に行くらしいので、おれは先を目指すことにした。次の日に一緒に行っても全然オッケーなんだけど、また変な意地がおれに早く先に進めという。歩き出した・・・もう体はしんどいけど、車が捕まらなくても、少しでも進まないと落ちつかない。道は真っ暗だし、車も通ってないから、線路を歩くことにした。もう終電は過ぎたし。
もちろん線路は真っ暗だ。ペンライトを口にくわえて足元を照らしながら歩く。サンダルで枕石を踏むと痛いから木の部分だけを歩く。
歩いているとかなり寂しくなって、電車に乗らなかったことや、富山の2人と離れたことを思い出して、少し後悔した。荷物を腕に抱えて、歩き続ける。腕はもう限界だ。時たま踏み外して枕石がサンダルのそこから足をついてくる。飲み物も底をつき、きつくなってきた。これも何かの修行だと思って歩き続けた。右手は山で、左手は海。
次の駅まで歩いて明日の始発で北を目指そう。線路と道は離れていて、戻るにも戻れない。1時間ほど歩くと道路の見える場所に来た。線路はやめて道に出た。少し歩くと、前から電車が来たぞ?!上り列車は9時まであったらしいね。
危なかった。たまに通る車に手を上げるけど、止まってくれずもう限界・・・
と思っていたら駅発見!待合室にベンチもある。横はトイレ。しかし水も自販機もなく寝るしかない。横になったら寝てしまい(体が言う事ききません)、気がつくと
「すいませーん、警察です、おまわりさんです」
と声をかけられた。警官は2人。
「始発待ち?」
「はい、そうです」
という会話の後に、免許証と学生証を見せた。ここは蛍光灯も付きっぱなし。トイレの真横で寝るのは嫌で外に出ようかとも思ったけど、動くのめんどくさいし、ここは寒くないし寝袋を出して寝た。1時間くらいしたら急に電気が消えた。そうそう、2時、3時くらいに相当な雨&雷があった!明日ヤバイと思うと同時に、外で寝なくてよかった〜!!
|