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撮影 : 千葉県一宮市東浪見海岸 (平成18年3月2日)

 クジラ目 歯クジラ亜目 マイルカ科  大きさ 2.7m
 分布 熱帯の海洋 北太平洋では沖縄、フィリピンセブ島など、日本では主に九州以南
 
 20頭から数100頭、ときに1000頭もの群れを作るイルカ。遊泳速度が速い。頭がまるく、背びれは大きい。歯が多いことから、和名がついた。上あごに20本から25本、下あごに22本から24本の歯がある。
 近海での観察例が少なく、あまり生態が知られていないという。群れで行動しているため、座礁すると規模が大きい。日本でも宮崎や茨城、千葉などで起きている。
ウォッチングのコツ
 残念ながら通常は観察しにくい種類。
熱帯の海にすむので、日本なら沖縄の外洋で観察できるかもしれない。
 研究者でも、ストランディングした個体の調査が重要な情報源のようだ。
  砂の墓標 〜プロローグ〜 ・ カズハゴンドウ1 
カズハゴンドウ  1 〜ストランディングレポート〜   

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 千葉県九十九里浜で、カズハゴンドウストランディング(座礁)がおきた。
 ストランディングとは、クジラやイルカがなんらかの原因で方向感覚を失い、生死にかかわらず、海岸に打ち寄せられたり、網にかかったり、湾に入り込んでしまうことをいう。
 群れで行動するカズハゴンドウは、世界でも集団で座礁する悲劇を起こすことで知られる。

bunbuku

 2月28日、九十九里浜の東浪見海岸を1kmにわたって、累々と打ち上げられたイルカたちが発見された。
 その数、70頭あまり。すぐに地元のダイバーらが協力して救助にあたり、海に戻した。
 
 しかし、弱ったイルカたちは外洋に出ることができず、翌朝、まったく同じ光景が海辺に広がっていたという。
 
 二度目の座礁に耐えたイルカはわずかで、ほとんどのイルカは海岸やテトラポットの間で力尽きた。
 
 かろうじて生存している20頭あまりが、近くの港へ移された。
 
 私が訪れたこの日、運びきれていないイルカの死体が、海岸やテトラポットに残されていた。
 
 ・・・・・言葉を失った。
 

← 防波堤の死体

 集団座礁の起きた日は、かなり波が荒れていたそうだ。そのため救助も困難を極めたという。

 3日目のこの日も波風ともに激しく、怖いほどだ。
 防波堤に打ち付けられたまま、動かなくなったイルカは、6頭ほどいただろうか。
 

← 頭部

 あちこちに体をぶつけたのであろう。どの個体も、傷だらけである。

 歯がびっしりとついているのがわかるだろうか。名前の由来だ。

← 激しく打ち寄せる波
 海岸に近づきすぎたイルカが、波に流されるように溺れるのである。なぜ海岸に近づきすぎるのか、原因は不明だ。
 浜に打ち上げられると、自分自身の体重で心肺を圧迫するため、ますます命を縮める。
 
 できるだけ、すみやかに外洋に戻すのがベストだが、大変に困難な作業だという。

 九十九里浜は、サーファーのメッカで、海岸通にはずらりとサーフショップが並んでいる。
 サーファーやダイバーが、救助のために100名も集結し、無償で力を尽くした。

← 尾ひれの一部が切り取られている。

 ストランディングが確認されると、すぐに市町村の水産課関連部署に報告すると同時に、近隣の水族館などの専門家に指示を仰ぐことになっている。
 
 ストランディングの対応については、日本捕鯨協会もしくは、日本鯨類研究所のホームページなどを参照して欲しい。基本的には、できるかぎり救出する取り決めになっている。

 その上で、死亡した個体からは、このように体の一部をとり、死亡原因その他の再調査がなされる。

 

 生き残ったイルカは、元気があるものから優先的に救助される。
 座礁したイルカの救出は、一刻を争うもので、また救助にあたる人たちにも危険が及ぶ。
 荒れる浜での救出作業は大変なのことだったろう。抵抗するイルカの尾ひれに当たって怪我した人もいたそうだ。
  
 助かったイルカたちもいるんだ、そう思うと少し気持ちが軽くなる気がした。
 救助されたイルカが保護されているという、東浪見港へ向かった。






                                     カズハゴンドウ 2へ つづく   

  

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by ぽんぽこ

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※この記事は4本立てです。
カズハゴンドウ プロローグ 
 
カズハゴンドウ 1
カズハゴンドウ 2
カズハゴンドウ エピローグ