ドイス「K]・アフリカ旅行記(モザンビーク観光情報など)
マラウイ湖 その4
夜は、魚を食う。捕れたて新鮮な湖の魚。寄生虫大丈夫だろうな…。
注文してから、やっぱり二時間。待っている間に昼間のご飯は平らげた。
泥臭い焼き魚を食べながら、マプトから来た若い夫婦と話をする。
ホタルがいる。
無数のホタルもよかったけど、このまばらな光も情緒がある。
1月3日
メタングーラの村まで歩いて行こうかと計画していたけど、雨。
ゴロゴロするより仕方が無い。相変わらず2時間待ちの食事をしてマラウイ湖を見ながら、日記をつける。贅沢な時間が、さざ波の音と共に流れる。
水浴び用の水は、裏の井戸から汲んできたという情報を聞いて、風呂に入る。っていうか、水を身体にかけるだけだけど。
一日寝ていようかとも思ったけど、雨も止んだし散歩に出る。砂浜を歩く。
バク転をしている子どもがめちゃくちゃ多い。モザンビーク島でも多かったけど、比にならない。運動神経の差を感じる。
ボートがいっぱい在る。木をくり抜いただけの船。隣には漁をするための網が並んでいる。重りは、石。浮きは、車のオイル用の空ボトルか、汚い発砲スチロールのかけら。
船を触って驚いた――温かい。
体は無意識に冷たいものを予測していたようだ。さっきまでの雨で湿って、今はうす雲の上にある太陽の熱で温められた、木。なんだかすごく温かい。
思わず何度も触ってしまう。
――誰にでも一本、木が必要だ。ゆりかごから棺まで――
誰の言葉だったか。マホメットか。この村にゆりかごがあるのかは知らないが、木が人を支えているのは間違いない。墓は、見た限りでは、バオバブの木の下にある。木の船で魚を捕りそれを食べ、老いて死んだら木に返る。
後ろは山、前は湖。それ以外に何も無い。原子論が登場する前に、どこかの国の哲学者が、「地上は木と水と火と空気で出来ている」と言ったらしいけど、ここにいると、そんな事言う気持ちが少し解る気がする。
湖畔から奥に入って、民家の間を散策しているとデカイ音が聞こえる。
手を振ったら、こっちへ来い、と手招きされる。新年を祝うお祭りだ。
なんとか言う酒を貰う。ウォッカのようだけど、モンゴルの馬乳酒を蒸留した「シミンアルヒ」の匂いを思い出した。
踊る。酔っぱらったおじさんと一緒に踊っていると、近所から子どもらが、「白」「白」と言いながら駆け寄ってきた。振り向くとやっぱり逃げて行く。
男の子と目が合った。ビクッ!っとして、近くのおじさんの後ろに隠れてしまった・・・これでも日に焼けたんだけどな。
ニャンジャ語という言語を使う地域。何を言ってるのかさっぱり解らない。けど、その辺歩いている異民族を捕まえて、一緒に踊りましょうなんていうんだから、満面の笑みで手を握って「ボン(良い)、ボン」と連発するのだから、温かい。日本でもあったら面白いのに。
どこに行っても、挨拶はこっちからするように心がけている。目が合った瞬間、こちらを不振そうに見ていても、先に眉をクイッとあげ、顔で声をかけるれば、相手だって相応の反応を見せてくれる。バスでも、道でも、列車でも。
話をもどして、踊りの場面。電気も電話もない村で、なんでステレオラジカセがなっているのだ?
電源はソーラーシステム。泊まっている宿もそうだ。昼間に蓄電して、夜だけ、薄暗い電灯が点くようになっていた。こんな世界の田舎代表みたいなところにさえ、物質文明の波は押し寄せている。きっと、世界中そうなのだろう。もちろん金のある家だけだけど。
湖畔に戻る。フンコロガシが魚の骨を転がしている。
フンコロガシは、骨も転がすんだ・・・変に関心してしまった。
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