イシガメ

公開 : 平成17年4月27日

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クサガメ

イシガメ2 (関西・中部編)

カメ目ヌマガメ科  大きさ(甲長)18cm  分布 本州、四国、九州
川や池にすみ、水生昆虫や小魚、水草などを食べる。5月から8月、水辺に産卵する。子ガメはゼニガメと呼ばれる。
ウォッチングのコツ・・・・カメウォッチングには大きく二つの方法がある。ひとつは郊外での用水路やため池。昔ながらのカメの生息環境だ。水辺の環境悪化にともない、日本固有のカメ類は数を減らしている。とてもおく病で、人が近づくとすぐ水中に逃げてしまう。
 もうひとつの方法は都市部の公園でのウォッチング。古くからある公園や池などでは、ペットとして飼われていたが、もてあまされて捨てられたカメ類がたくさんすんでいる。アカミミガメ〈ミドリガメ〉が圧倒的に多いが、古い公園の池ではクサガメやイシガメ、スッポンなど、数は少ないながらもけっこう期待できる。人にも慣れているのでウォッチングしやすい。  

 さて、埼玉のイシガメはというと・・・・・・実はもう10年近く見ていない。かつてはわりと身近に感じていたイシガメであるが、僕の中ではいまやかなり貴重な生き物になりつつある。

←日本庭園にて
 大温室から日本庭園に向かうと、池が出てくる。橋の上から池をのぞくとカメがばしゃばしゃ暴れている。人にエサをねだっているのだ。

 ほとんどのカメはミシシッピーアカミミガメクサガメ。50匹はいるだろう。
スッポンも3匹くらいいる。そんな中でイシガメが1匹だけ混ざっていた。

撮影 : 埼玉県羽生市・埼玉水族館(平成15年9月)

 埼玉県羽生市にあるさいたま水族館は、埼玉にいる野生の魚や両性・爬虫類、昆虫などを展示している。規模は大きくないが、埼玉県にいる淡水魚はほとんど展示しており、わかりやすくて勉強になる。

←飼育中のイシガメ

 写真はカメをさわってもいいというコーナーで撮影。イシガメののっぺりさがわかりやすい写真だ。

撮影 : 千葉県木更津市(平成15年6月)

 イシガメはポピュラーな種のように思われているけど、これがなかなか会えないカメなのである。特に関東では会う機会がほんとに少ない。撮影した池は農業用のため池。ウシガエルがぷかぷか浮かんでくるのがおもしろくて、しばらく撮影していたらイシガメも現れた。

 埼玉水族館
      埼玉県羽生市三田ヶ谷宝蔵寺751-1
    電話048-565-1010
      開館時間:9:30〜17:00 入館料:大人310円、子ども100円 
      月曜休館 駐車場無料

 

クサガメと似ているので間違えやすいが、こうらがオレンジで、薄っぺらいのがイシガメの特徴。クサガメもオレンジ色の場合があるが、こうら中央とその両脇に3本の盛り上がったスジがあるので見分けられる。
 とにかくカメはおく病ですばやい。こちらが気づく前にちゃぽんと水にもぐるから、その音でカメに気づくことが多い。もぐったらふたたびカメが呼吸のために水面に上がってくるまで、のんびり待とう。

 日本の水辺は護岸の改修などがすすんでいて、人にとってはくらしやすいけど、水辺の生き物にとっては生きにくい。水辺の土がなくなってコンクリートだらけになると、カメは卵を産めなくなる。
 また、外国産のミシシッピーアカミミガメ(ミドリガメの親)が増えたため、もともといた日本のカメはすみかを奪われ、数を減らしたといわれている。


←エサを待つイシガメ

 おく病なイシガメが安心して泳いでいる。人に慣れており、エサを求めて寄ってくる。公園などではずっと以前に持ち込まれたものが繁殖していたりするが、このカメも移入されたカメの子孫か。1匹しか見当たらない。

 里山でカメを探すのが難しくなった反面、都市部の公園はめちゃくちゃカメがいっぱいいる。ここ新宿御苑ではいろんなカメが池の中にひしめいていた。

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撮影 : 東京都新宿・新宿御苑(平成16年9月)