↑ 大きなクサガメを見つけた(茨城県)

クサガメ

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↑ 黒化したオスの個体(埼玉県)

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撮影 : 埼玉県久喜市(平成16年6月)

撮影 : 茨城県水海道市(平成18年7月)

カメ目イシカメ科クサガメ属  大きさ オス20cm前後、メス30cm 分布 本州〜九州、中国・台湾・朝鮮など 
 池や沼、流れがゆるやかな川などにすむ。小魚や巻き貝、カニなどの肉食を中心とした雑食性。日中はよく日光浴をしている。甲羅(背甲)の色は、黒褐色だが、赤みが強かったりほとんど黒かったり、個体差がある。甲板の周縁は一つ一つが黄色い線で縁取られ、「金線亀(きんせんがめ)」と言われたりする。3筋盛り上がった線がある。首に黄色の筋模様があるが、成熟したオスは全体が真っ黒く黒化し、模様も消失する。イシガメとの見分けは甲羅(背甲)の3本の稜線(キール)。縦の盛り上がった筋があればクサガメだ(成熟すると目立たないこともあるが)。
ウォッチングのコツ・・・・・数を減らしているといっても、関東ではまだまだ健在。用水路などで見かける機会が多い。しかし、確実に見たいのならば、都市公園でアミミガメ(ミドリガメ)が多い池を探してみよう。たいてい1匹くらい混ざっているものだ。

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 開発やアカミミガメとの競合で、数を減らしている国産カメたち。
 そんななかで、クサガメたちはたくましく生き続けている。

 でも、カメは長生きする生き物。たった1匹のクサガメを見つけたといっても、年老いて一人さびしく生きている独居ガメだったりするかもしれない。つまり、繁殖はできない状況でも、カメたちは生き続けているのだ。


 クサガメが生息している場所を見つけたとしても、それだけでは安心できない。
 その地が繁殖できる環境なのかどうかが問題なのだということを、覚えておいてほしい。

↑ 発見時の様子(再現)

 写真は上(2枚目)の個体と同じ場所で見つけた別の個体。金線があざやかだ。
 こういう個体はメスか若いオス、という確率が高い。1枚目の個体のように大きければほぼメスであろう。

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 時どき、真っ黒なクサガメを見かける。これはたいてい老齢化したオスで、黒化現象(メラニスティック)と呼ばれる。黒化した個体は写真のように真っ黒で模様も消失する。

 埼玉県でもクサガメはまだまだ健在だ。田んぼの脇の用水路などで見ることができる。

 クサガメは「草亀」ではなく、「臭亀」が正しい。
 驚くと臭い匂いをだすのでクサガメという。後ろ足の付け根に臭腺がある。生ゴミのような臭いとか言われるけど、僕はそんなに臭いと思ったことがない。でも、独特の体臭があるのは事実。たとえばぽんぽこなど、手にとって見せたとたんに「くっさーい」とうめく。
 クサガメのにおいを不快に感じるかどうかは
個人差があるのだろう。
 
 

 雨上がりの農道をおっちらおっちら・・・。クサガメさまではありませんか。
 繁殖期のころはよく路上で車にひかれていたりする。初夏から真夏にかけて、クサガメたちの活動範囲は増えるのだろう。産卵のための引越しといったところか。
 30cmくらいのかなり大きな個体。たぶんメス。両側が田んぼの農道だけど、見つけたのは民家の玄関のまん前。ひかれなくてよかったな、と言ってあげたい。

↑ クサガメのくび