もうブームは去ったとも言えるこの眉唾ダイエット法
再びブームを巻き起こすのか、それとも・・・
本を売りまくって一財産築いた永田氏の運命やいかに
「低インシュリンダイエットとは」
毎回都合のいいように捻じ曲げた解釈を行って無意味な宣伝ばかりしてきたこの嘘つき番組ですが、今回はどうやら提唱者の「国際健康教育ユニオン西太平洋北部地域HSL健康科学研究所所長」という誠に長ったらしい肩書きを持つ永田孝行氏を血祭りにあげようという企画です。永田ちゃん、頼むから泣くな。
では、導入です。番組では100人の女性にアンケートをしたところ、最も関心が高いのがダイエットだということで、まあそうでしょう。ここでダイエットに失敗したと言うダルマのような身体をした3匹のブタが養豚場から脱走したのだそうで、あっさり捕まってトンカツにされたのだそうです、いや違う。3人の百貫デブ女が長続きしないとか好きなものを食べられないとか、つい飲みに行ってしまうとか、口々にブヒブヒ言ってましたが、おまいらは食いすぎじゃボケ。
さて低インシュリンダイエットですが、永田氏いわくは「食事制限、カロリー計算、運動、リバウンド、これら全てナシ」という夢のような方法です。されどもこれに「あるある」で謝礼金をガッポガッポと稼ぎまくった専門家達が異論を唱えたのだそうで、恐るべき事に寄ってたかって永田氏をイジメてしまおうということです。今更何をイワンのバカ。
これはこのサイトを立ち上げた当初から効果なんてないと言い続けてきたことで、昨年8月の特命リサーチの「究極のダイエット法」の解説の最後で「GI値はやせる為の研究でもなく、血糖値の上昇が早いか遅いかの違いで、吸収率には変化がないので食べ過ぎれば同じ事です。ただし、血糖値の上昇が早い=下降も早いですから、間食が止められない人は参考にしても良いかもしれません。いずれにしても好きなだけ食べてやせることはありえませんので、正しいダイエット法を実行しましょう」と恥ずかしげもなくぬけぬけと書いてます。あ、これ自分か。同じく特命リサーチの「究極のダイエット2」も読んでない方は見ておいてください。
「インシュリンとは」
最初のコーナーは、血糖値を一定に保ち、肝臓で血中に糖が放出されるのを防いだり余った糖を脂肪細胞へ届けるホルモンである「インシュリン」をまずは知ろうと言うことです。小腸でブドウ糖まで分解されて吸収された糖質が、肝臓や血中に入るとインシュリンが働いて血糖値を一定に保つのだそうで、ここは全く問題ナシ。
そして、細胞が必要とする以上に食べ過ぎればインシュリンは脂肪細胞に糖を溜め込むのだそうで、正常値は70〜110mg/dlだそうです。下は60じゃないのか?まあ、いい。で、番組では説明がなかったのですが、糖質を摂りすぎれば脂肪細胞に中性脂肪として蓄えられますので、そこの子豚諸君、君達は甘いもんばっかり食って大ブタになりたまえ。
ここで番組恒例の脅しですが、食いすぎればインシュリンの分泌が悪くなったり働かなくなる2型糖尿病になるのだそうです。ここも異論はないでげすね。これはインスリン抵抗性と言うのですが、日本人は糖尿病になりやすいし、遺伝的要素や運動不足、ストレスや過食などによって糖尿病になる可能性は高くなりますし実際に増え続けていますので注意するに越したこたーない。糖尿病の恐さは自覚症状がなくても確実に神経や血管がボロボロになることです。後は自分で調べなはれ。
「低インシュリンダイエットの真相」
1981年にアメリカで、糖尿病患者の食事管理のひとつとしてGI値が低いものを食べさせていたら健康的にやせた人がでたのだそうで、それを元に研究した結果1995年に「シュガーバスター」というダイエット法が提唱されたのだそうです。アトキンス博士の「ローカーボダイエット」(本持ってます)も同じ手法ですが、これまたメチャクチャな理論。
その根拠もへったくれもない奇妙キテレツなダイエット法をちょいとパクって紹介したら一躍時の人となったのがご存知、先の国際健康教育ユニオン西太平洋北部地域HSL健康科学研究所所長、永田孝行という名前はどう考えても長いだろ、の永田氏です。ひょっとしてこの長ったらしい名前の研究所ってあなたひとりでやってんのか?
で、要約しますと、インシュリンは大量に出ると、言い換えると炭水化物(=糖質)を食べ過ぎると血糖値が急上昇し脂肪に蓄積される、それを逆手に取ってインシュリンを分泌させないように血糖値が上がりにくい食材を食べれば脂肪にならないというダイエット法です。この理論で痩せるとは笑止千万。だいたいダイエットという言葉の意味の曖昧さを利用した屁理屈であって脂肪の消費と言う事をまるで考えていません。
更に、消化吸収の遅い食物繊維や多糖体を多く含む食材を食べることで血中に放出される糖が結果的に少なくなりインシュリンの分泌が減少すると番組では説明しています。ただ、ここではそういう理論の説明だけであり低インシュリンダイエットを支持するものでないので、文句はありませんです、はい。
「ある子のコーナー」
ここでテキストに取り上げると言う事は例によってアンポンタンな視聴者の質問が出たからですが、今回の質問は、消化吸収が悪いものを食えばいいというのなら、なんと驚くべき事に「ならば噛まずに食べた方がいいのか?」というもの。なんだよ、犬じゃあるまいし。このようなバカな視聴者がいる限り番組は続くと言う事か。
番組では噛む事で視床下部に刺激が伝わり満腹中枢を刺激すると説明していましたが、視床下部が満腹を感知するのは間違いないものの、噛むからというよりは消化吸収されて血糖値が上がると視床下部が満腹感を感じて食べるのをやめるのです。なので噛まずに食えば血糖値がなかなか上がらず食べ過ぎる事になる。空腹はこれとは逆。やっとツッコミできたかな。
「低インシュリンダイエットへの疑問」
ここでついに永田氏を公共の電波を使って袋叩きにするコーナーが始まりました。番組に出演させておいてここまで叩いてしまうというのはかえって気の毒です。でも支持しません。で、ダイエットに大切なのは栄養バランスだということで、糖質6:脂質2:タンパク質2の割合がベストだという前提を踏まえて疑問点をあるある流に○×を付けていました。しかしだねチミ、こんなの今更だぞバッカモン。
まずはカロリー制限と運動ナシから。んなもん「あるある」がつべこべ言わなくても必要に決まってらーな。ということであるある流解釈は当たり前に×。続いてのリバウンドナシは継続するならば空腹を感じにくいのでリバウンドもないということですが、これは△。減らした食事量を維持すればリバウンドはしませんが、それを我慢が出来るかどうかがカギでしょう。んなこたーわかってますよね?そこのおデブさん。
ということで、3つのポイントに目を奪われて勘違いするとダイエットできないし、多くの書籍やメディアが栄養バランスを無視しているのは問題だとしていました。もう完全に永田ちゃんにケンカ売ってます。っていうか、そんなこと常識でしょ常識。まあ、そういう常識を無視して金儲けに走った永田ちゃんが叩かれてもしょうがないわな。それに「メディアに踊らされるな」っていうのも実に滑稽。あんた達が主犯だろ。
しかし低インシュリンダイエットはしょうもない方法だな。現状の栄養摂取状況から考えれば脂肪摂取の過多は明らかです。国民栄養調査によれば脂肪摂取量は平成9年では20〜40歳代で1日あたり平均27.1%、そして恐るべき事にすでに7〜14歳で脂肪エネルギー比率が平均31.0%にまで増えているのに、それを減らすのが何よりも先決だ。はるはる大事典推奨、「低脂肪ダイエット」をお試しあれ。でも運動はしろよバカども。
それにしても今回は今までにあるまじき放送ではないでしょうか。いつもなら、デカイ打ち上げ花火を何発も打ち上げるだけ打ち上げて、不発弾ばかりが頭上から落ちてきて見るものを危険にさらすような内容ばかりなのに、今回は燃えさかる石油コンビナートに特殊消化部隊がヘリコプターで空から化学消化剤をまき、消火しにくい大火災を消そうと奮闘しているかのようです。例え変?
でも冷静に考えれば、今回だけいい子ちゃんになろうとは実にふてー野郎だ。だってそうでしょ。アミノ酸やカプサイシン、中国茶や最近ではモヤシでやせるなどとウソッパチばっかり言っときながらダイエットの王道が「楽せず無理せず継続することだ」なんて何食わぬ顔でしゃあしゃあと放送しやがって
このクソッタレめが
でも評価はしてやろう、バカタレどもよ。
ところで永田ちゃん、もう本は売れないよ〜ん
9/24追記
相互リンク先の教養ドキュメントファンクラブの管理人、鷺さんより掲示板でご意見頂きました。特命リサーチで火がついた低インシュリンダイエットですが、要するに日本テレビに先を越されたフジテレビが威信を掛けてつぶしにかかったのが今回の放送ではないかということです。視点が面白く、まだ読んでない方はご一読あれ。