NHKスペシャルの再放送「ヤノマミ」を見ました ドイス「K」
| 森で生まれ、森を食べ、森に食べられる |
2009年8月16日(日)
昨日の夜、BSで再放送されていたNHKスペシャル、「ヤノマミ」を見た。
(ちょっと残念だったのは、途中から見た、ということだ) ※2010年、DVD化されています。
アマゾンの奥地に1万年以上前から住む、先住民の生活の様子を、NHKスタッフが5ヶ月間に渡り密着取材(というか、ともに生活をしていたようだ)をして、その生活の様子を放送したものだった。
僕自身、アマゾン川を訪れたことがある。2007年の2月だったか、たった一週間だけだけどネグロ川の支流の水上コテージと、ジャングルの中で寝泊りをした経験があるので、アマゾン川には結構興味がある。
番組の内容としては(途中からだから抜けている部分があると思う)、40人ほどで生活をする村というか集落での生活を紹介していた。
「出産に立ち会うことを許された」
「産声が聞こえたら、こっちへきてよい」 というような部分から見始めた。
赤ちゃんが、森の上、つまりは土や落ち葉の上に産み落とされ、近くには血や胎盤が落ちているという生々しい映像が映し出された。出産の際、森にいるのは女だけだ。出産に関することは、すべて女性がすることになっている。出産を終えても、母親は赤ちゃんに触れようとはしない。
しばらくして、胎盤をバナナの葉でくるみ、草でそれをしっかり縛って置いてから、初めて赤ちゃんを抱いた。
「この瞬間、初めて人間の子どもとして迎え入れられた」
というナレーションの意味がわからなかった。
ヤノマミの間では、胎児は精霊として扱われる。
誕生した後、母によって、2つの選択肢のうちのどちらかが選択される。
精霊のまま森に返されるのか、人間として迎え入れられるか、だ。
父親や他の村の人々は、一切その選択に口を挟まない。
それが例え、未婚の14歳の少女の出産であっても、だ。
ヤノマミの掟。
番組では、精霊として森に返される部分も、描かれていた。見た限りでは、2例。
赤ちゃんの口に草を詰め、シロアリの巣に入れる。
蟻が食べ、その後、母が蟻の巣を焼き払い、精霊を森に返す。
そうやって、1万年の時を過ごしてきた。
人間は死んだら蟻になる。
この村では年間20回以上の出産があるが、半数以上は精霊として森に返すそうだ。
この村の人々は、人間として迎えられ、人間として生活をしている人々だ。
森の木の実、森の魚、森の動物を食べ、死んだら人間の生まれ変わりとされるアリに食われる。
人は、それ以上でもそれ以下の存在でもない。
番組では12日間に及ぶ村人総出での猟の様子、毒草を使っての女たちによる漁、木の実の季節の祭なども紹介している。喜ぶ顔、恥ずかしそうな顔・・・どれも非常に印象的だった。
強い。日本の暮らしからは、アマゾンに入ったことがあっても、アフリカに2年いても、ちっとも想像つかないほどの、肉体的な強さ、森の中で生きる知恵、森を神として崇める心、屈託のない表情。
あまりテレビを見て、印象に残ることはないのだけれど、なんか衝撃だった。
別になにかまとめがあって、この日記を書いている訳ではないけど、何か書いておこうと思った。
番組の最後は、魚を取る女性たち。精霊として子どもを森に返した14歳の少女もいる。
ひらひらと、世界で一番美しいと言われるモルフォ蝶が飛んでいく。カメラが追う。
「森で生まれ、森を食べ、森に食べられる」 ・・・・・ このフレーズが二度繰り返される。
「ヤノマミとは、人間という意味だ」
番組はここで終了する。
この撮影は、日本人ではないだろう、と思っていたら、日本人だった。
ヤノマミ族にテレビ局が長期で入ったのは、世界で初めてのことのようである。
インパクトと余韻、メッセージのある印象的な番組だった。
またアマゾン川に行きたいな。






アマゾン川の地図・写真・動画
