ホーム青年海外協力隊 | モザンビークの教育事情 

ドイス「K]・青年海外協力隊時代の紹介




  
 以下、モザンビークの理科教育に付いて少しだけ書きます。

というか、以前提出した報告書からコピーして貼り付けます。

 
 
 これまで1年間、理数科教師(主に化学・生物担当)としてマプト州ナマーシャ郡ナマーシャ中学校にて活動をしてきた。ナマーシャ中学校から外には出たことがないので、「モザンビークの」と書くのは間違いかも知れないが、これまでに見てきた理科教育について簡単に紹介する。

 中学生(年生〜年生)から、理科は「化学」「物理」「生物」という3つの教科にわかれている。国の教育省の出すカリキュラムに沿って授業が進められているが、内容は日本のそれよりも高度な内容になっている。

 
 モザンビークの中学校では、日本で言えば高校2年生くらいまでの内容を学ぶことになっている。  教科書は基本的には生徒は持っていない。
(50人学級で1人持っていればいいほうである)  先生が板書したものを写す。チョークは白色のみ。 先生が読み上げる教科書をノートに書き取る。 図や絵は、ほぼ描かない。絵を描くという習慣はないのだ。基本的に絵は下手くそである。生徒の描く絵や図は、私が黒板に書いたものとは全く別のものになっている。。。 実験授業は、ない。


  隊員が赴任して始まったばかりである。 その自分の書いたノートを頼りに、国内統一の卒業試験をクリアしないと、「中卒」になれない。  私の配属先(ナマーシャ中学校)では、進級率は以下のような状況である。

  8年生から9年生・・・・・・約75%   
  9年生から10年生・・・・・約75%   
  中学部卒業試験合格・・・・・約58%

 私の学校には高等部(11年生、12年生)もあるのでそちらの数字もあげると  
 11年生から12年生・・・・・約70%  
 高等部卒業試験合格・・・・・約48% となっている。  

 もちろん小学校7年生を卒業して中学に入るだけでこの国では「少数派」になるわけなので、この数字は国民全体の進級率、卒業率を表しているものでは決してない。

  ここでは中学を卒業、さらには高校を卒業というと、「エリート」、「超エリート」と言っても差支えがないものと思われる。  

 卒業試験合格率が50%前後なのは日本的な感覚で言えば悲惨なものに聞こえるかも知れないが、州内の他中学校のデータを見れば、私の配属先はまだ優秀なほうだといえる。

 中学部の卒業試験合格率は50%を下回るの事は珍しくないし、高等部にいたっては20%を下回っている学校も存在している。それらはもっぱら、「理数科」が足を引っ張っているものであり、理数科教育をどうにか改善しないと、国の予算を使って学校を運営して、先生を雇っているのに、そのお金が無駄になってしまう・・・というのは、短期隊員の要請書を書いている時に校長先生が言った言葉である。


  「先生たちは理論については、よ〜く知っている。黒板を前に唄えるほどに」 「しかし、理科実験の方に関しては全く知らない」 同じく校長先生のお言葉である。

 この「唄う(歌う)」という表現ほど、モザンビークの理科授業を表現するのにピタリと来る単語はないと思った。とにかく先生は、喋るのだ。

  理科の内容を理解するには実際に現象を見ることや、触れることが不可欠なのに、なぜ実験授業が行われていないのか・・・。

 理由は大きく分けて二つ。

  1.実験室、及び実験器具がないこと。
  2.あっても使い方を知らないこと。

 現在教員をしている人々も、実験の授業を受けたこともなければ、何も触ったこともないため、授業ができないということ。 配属先のナマーシャ中学校を始め、今回訪問した学校の大部分は、後者の問題を抱えている。 実験室や道具はあるが、どうやって使ったらいいのかわからない。検討もつかない。という状況である。

 以上のようなことから、モザンビークの理数科隊員は実験を授業に取り入れることを期待され、要請されている。
 配属先は、私のように一般公立中学校の場合と、教員養成学校の場合がある。

 
 なんだかとりとめのない文章になったけど、許してくださいませ。 。