陶器はどうやって作った?
陶器作りはまず粘土を集めることから始まります。集めた粘土はそのままでは使えないので、細かく砕いた後ごみを取り除いて水を加え、砂などの粒子の大きなものが沈むのを待つとともに余分な水分を蒸発させます。この粘土を練り、作業に適した粘り気が出るようになるまで数ヶ月から一年ほど寝かせます。こうしてできた粘土を練って中の空気を取り除いたあとにろくろを使って形作るのですが、現代のような電動ろくろはもちろんなく、足で蹴って回すろくろもなかったようで、助手が陶工の指示に従って手で回していたようです。
ギリシアの陶器のほとんどは口や脚を別々に作ってから余分な土を削り落としてそれぞれを接合し、最後に取っ手をつけました。大きな陶器は一度にろくろで作ることは不可能なので、胴体の上下も別々に作って接合したようです。陶器の中には1mを超えるものもありましたから、当時の陶工の技術は大変なものだったようです。