「月刊平凡」1967(昭和42)年9月号&10月号
1967(昭和42)年9月号
1967年9月号の表紙は、男性の方は三田明だと思いますが、女性の方がよく分かりません。園まりかなという気もしますが、新聞広告を見ると、「ワイド特集・ホントはどうなの?夏のモヤモヤ・ロマンス」という企画の中で、「二年たったら本当の恋人/三田明・鮎川いづみ」というのがあります。じゃ、鮎川いづみかなという気もしたりしてくるわけですが、そんな渦中の2人を、しかも女性の方を水着で登場させるというのは、当時としては、結構、ファンに対する刺激が強すぎたのではないかなというような思いもありまして、違うんじゃないかなという気がしてきます。ということで、誰だか、よく分かりません。表紙の画像データの品質が悪いために、こちらこそホントにモヤモヤという感じですみません。
ということで、はっきり見えている新聞広告に目を転じますと、大きく写真で登場しているのが吉永小百合様と堺正章であります。希望対談という企画でありまして、恐らく、この画像では字までは見えないだろうと思われますので、書き添えさせていただきますと、堺正章の「小百合ちゃん、ボクを見る目はただならぬ」に対して吉永小百合様は「マチャアキくん、キュウリみたいにすできだわ」となっております。
企画ものを見ますと、すでに触れた「ワイド特集・ホントはどうなの?夏のモヤモヤ・ロマンス」の中で、「舟木一夫さん…好きなひとはどの女性…/内藤洋子・光本幸子・川口昌・笹みどり・和泉雅子」というのがありまして、舟木一夫のモテモテぶりがうかがえるところとなっています。もう一つが「二回あったらもう恋人/森進一・黛ジュン」であります。舟木一夫のところで出てくる女性達について、解説をさせていただきますと、内藤洋子はこの「60年代の雑誌」の「月刊平凡」のコーナーでは既に何度も登場していますので、以前の回をご覧いただければと思います。
と書いては見ましたが、あまり、きちんと書いてないようなので、改めて書きますと、内藤洋子といえば「白馬のルンナ」であります。決して上手くはないものの非常に可愛いから許されてしまうタドダドしさがたまらないという意味では、後の浅田美代子などに通じるものもあるのかもしれませんが、しかし、内藤洋子は浅田美代子とは違います。内藤洋子は、やはり、銀幕の映画スターという雰囲気を充分に持っていた立派な女優でありましたし、その引き際も非常に見事で、後の山口百恵に通じるものがあった人であります。その「白馬のルンナ」が主題歌だったか挿入歌になっていたのが、この前の回の「月刊平凡」1967年7月号の新聞広告で紹介されている名作映画「その人は昔」でありました。これは、ある世代には、ほとんど一世を風靡したというような雰囲気のヒット作でありまして、私は映画も見ましたし、少女漫画雑誌の「りぼん」か何かに付録でついていた漫画で読んだ記憶もあります。毎回、書きなぐり状態のため、前回は、GSに的を絞ってしまい、内藤洋子や「その人は昔」にほとんど触れませんでしたが、そういうことだったのであります。
光本幸子は、最近はあまり見なくなったような気がしますが、昭和40年代前半には、お金持ちの家のお嬢さんというような役回りで映画やテレビドラマによく出ておりました。あの映画「男はつらいよ」の寅さんシリーズの第一作目では、御前様のお嬢さんという役で登場し、栄えあるマドンナ第一号を演じています。川口昌は、川口浩の実妹であり、やはり、昭和40年代には、テレビドラマにはしょっちゅう出ていたボーイッシュな可愛さが売り物の女優でしたが、最近は、全然見なくなりました。どうしているのでしょうか。笹みどりは若い方は全然知らないと思います。私も、かろうじて、「下町育ち」という歌をヒットさせた歌手だということを知っているだけです。でも、この「下町育ち」は、流しのギター弾きのようなレパートリーが多い私の持ち歌の一つとなっております。和泉雅子は南極探検で現在も有名ですが、以前にも書いた通り、昭和40年代の前半には、日活映画で舟木一夫との共演作も何本かあった立派な女優であることは言うまでもありません。やはり、一時期は、吉永小百合様をはじめ、内藤洋子、松原千恵子、酒井和歌子辺りと並ぶ、代表的な青
春女優(こんな言い方はなかったかもしれません)として位置づけられていた方でありました。
今回は、文章が長くなっておりますが、もう少し書かせていただくと、やはり、GS時代の幕開けということで、堺正章のトップ扱いの対談とともに、これまでは御三家や加山雄三などの指定席だった「平凡名物・特大ポート」に、ついに、ザ・スパイダースが起用されています。
それから、「夏休み!さあ毎朝みましょう---ナンバーワンTVドラマ」ということでNHKの朝の連続テレビ小説「旅路」が紹介されています。確か、主人公が鉄道員夫婦だったこのドラマは、親父が国鉄職員だった我が家も、一生懸命見ていた記憶があります。
最後に、この号は歌本が3冊もついており、メインの歌本は「特集/舟木一夫のすべて」ということで、GS時代到来とはいえ、暮れのレコ大レースで本命と目されていた舟木人気の凄まじさをうかがわせています。と言いながらも、ブルコメ・ファンだった私としては、恐らくブルーコメッツも大きく取り上げられていたと思われる「グループサウンド・ベストアルバム7」というのが、どうしても見たい!!
1967(昭和42)年10月号
1967年10月号の表紙は、舟木一夫と日色ともゑであります。とにかく、この年の舟木一夫は、前年の昭和41年が加山雄三人気のピークだったのと同様、人気の絶頂期を迎えていたようで、その露出度の高さは群を抜いております。日色ともゑの方は若い方はご存知ないかもしれませんが、確か、民芸かどこかの劇団員で、9月号の新聞広告でも取り上げられている「旅路」のヒロインに抜擢され、一躍、全国区の人気を得た女優さんでありました。
新聞広告に目を転じますと、またも、舟木一夫であります。歌も大ヒットし、映画にもなった「夕笛」で共演した松原智恵子とともに、新聞広告を飾っております。舟木一夫は、内藤洋子や和泉雅子などとも共演しておりますが、やはり、日活の舟木作品というと、この松原智恵子とのコンビが最も印象に残っています。別の機会に、改めて詳しく紹介させていただこうと思っている長岡で前面ロケを行った「青春の鐘」という映画も、この舟木・松原のゴールデン・コンビによるものでありました。
そして、やはり、この号で目を引くのが、わがブルーコメッツであります。この年の夏に発売されて大ヒットした「真っ赤な太陽」で美空ひばりのバックを務めたこともあり、「独占座談会●美空ひばり・ブルーコメッツ」という企画が大きく取り上げられているほか、付録としてブルーコメッツ・カラーブロマイドもあります。欲しいよ!
このほか、タイダース、スパイダース、ワイルドワンズの企画もあり、GSブームもいよいよ盛り上がってきているのが分かります。
そのほか、この号で注目したいのは「今だから話します・ショック初公開!/ぼくにはこんな恋人がいた」という企画で、三田明、美樹克彦、山田太郎とともに、何とあの美川憲一が登場しているのであります。読みたい!!

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