１．中道・右派連合「自由の人民」

　中道・右派連合の最大政党。ベルルスコーニがキリスト教民主党（DC）解党後
　の保守・中道勢力からを結集し創設したフォルツァ・イタリアと、ネオ・
　ファシスト政党「イタリア社会運動（MSI）」を穏健な保守政党に転換させた
　フィーニの国民同盟（AN）が、2008年総選挙で組んだ同名の選挙連合をもとに、
　合流し、2009年に結成された。フィーニはその後、ベルルスコーニと対立し、
　2011年に新たに「イタリアのための未来と自由」を結成した。

「自由の人民」を離れたメローニ元青年担当相とラ＝ルッサ元国防相が2012年に
　結党。ベルルスコーニとの選挙連合に留まる。

　豊かな北部から貧しい南部への補助金流出に反対、ポー川以北の北部を「パダ
　ーニャ」の分離を唱えるボッシが創った政党。90年代以降の連邦制、地方分権の
　議論に影響を与えた。94年総選挙でフォルツァ・イタリアと組んで中道・右派
　政権に参加したが、数ヶ月余りで離反した。独自のテレビ局と新聞をもつほか、
　勝手に作った「パダーニャ」政府、議会などの集会を開催。2001年の総選挙から
　フォルツァ・イタリアらの中道・右派連合に再び参加した。現在のリーダーは、
　マローニ・ロンバルディア州知事（元内相）。

　中道左派の伝統ある政党で、戦後も少数政党ながら連立政権で比較的に重要な
　位置を占めた。戦後初の世俗政党の首相となったスパドリーニもこの党の書記
　長だった。90年代の汚職事件の中で消滅しかけたが、ラ＝マルファ党首らの努
　力で持ちこたえ、「オリーヴの木」に参加したが方針転換し、2001年総選挙で
　中道・右派に参加。「自由の家」には加盟せず。2008年選挙では「自由の人民」
　名簿に入る。現書記長はヌカーラ（混合会派所属）。

　カターニャ県知事で欧州議会議員のロンバルドがシチーリアへの対策不足
　を不満にUDCを離党、自治の強化を目指し2005年に結成したシチーリアを
　中心に活動する政党。もともと中道派で欧州議会では欧州人民党会派所属。
　2006年総選挙では北部同盟と「自治のための協約」を結び、議席を獲得。
　2008年も「自由の人民」と選挙連合を形成し、議席獲得、ロンバルドは
　州知事に当選。元ANのムスメーチ欧州議会議員のシチーリア同盟とは友党。