2005年10月20日 恩賜上野動物園(東京都台東区) 

アカガシラカラスバト〜生き残りをかける〜

取材:ぽんぽこ

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 アカガシラカラスバトは、小笠原諸島固有種で、他の地域には生息しない。
 しかし、すでに野生の個体は30羽くらいしかいないと言われ、まさに絶滅の危機に瀕している。そこで、平成13年に野生の個体を捕獲し、上野動物園で繁殖の試みがなされることになったという。
 そのことはまったく知らなかった。
 ニュースで知った隊長から、「いってきたら?」と言われたのだ。無論「いってこいよ」という意味である。いろいろ用事があり、上野動物園に着いたのは15:00だった。
 

平成17年10月20日 上野動物園にてパネル展示
  (期間:平成17年7月20日〜平成18年3月31日)
   
 ハト目 ハト科 大きさ40cm 翼開長220〜240cm 分布 小笠原諸島 固有亜種 
   
絶滅危惧IB類(環境庁) 天然記念物(国)
 カラスバトの亜種で、小笠原諸島の森林で暮らすハト。体全体は光沢のある黒褐色、頭はワイン色。
 単独もしくは十数羽の群れで暮らす。小笠原諸島で特に天敵もいない生活を送ってきたため、警戒心が低いという。植物、猫やネズミ、ヤギなどの人間が持ち込んだ動植物の移入によって、エサとなる植物が減り、天敵が増えた。そのため激減し、絶滅の危機に瀕している。現在、野生の個体は30羽程度と言われている。   

 いた!園の入り口を入り、すぐ右の猛禽舎。
 かわいい・・・ワイン色のあたま、とても元気そうだ。

← 一般公開されているつがい

 上野動物園で繁殖に成功した2匹だとのこと。
 野生の3羽から、現在では10羽に増やすことに成功している。

 金網ひとつ隔てた向こうにいる彼ら。
 とても、絶滅の危機に瀕しているように見えない・・・

園をひとまわりして、また会いにきた。
やっぱり、きれいだ。

 上野動物園は10年ぶりくらい。すっかりリニューアルして、テーマパークのような雰囲気になっていた。展示の仕方もとても楽しくなっている。

上野動物園Now!

パンダが食べているお団子を食べやすくしたものを売っていた。もちろん試食!

月見団子みたいな味。
美味しい!リンリンとおんなじご飯。なんだかうれしい。

 こちらは絶滅してしまった日本のトキの像
 こんな風にならないで欲しいと切に願う。

ミナミコアリクイ(南米出身)
 赤ちゃんから育てたココちゃん。ものすご可愛い。

ニシローランドゴリラ(アフリカ出身)
 広くなったお部屋でくつろぐ彼。

現地施設

恩賜上野動物園 〒110-8711
東京都台東区上野公園9-83
TEL03-3828-5171

言わずと知れた日本を代表する動物園。上野動物園といえばパンダだが、そのほかにもさまざまな保護、研究事業を行っている。「どうぶつと動物園」という機関紙がとてもおもしろい。
開館時間:9:30〜17:00 休園:毎週月曜日、年末年始 
入館料:一般600円、中学生200円、65歳以上300円
交通:上野駅から徒歩5分

詳しくは上野動物園ホームページへ

美しいオオムラサキに


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 平日の夕方だが、多くの人が上野動物園に訪れていた。戦時中、職員はぎりぎりまで必死に動物たちを守ろうとしたという。
 今、日本は豊かで、動物たちを犠牲にしようとは誰も思っていないだろう。でも人間の生活のために、生存を脅かされる生き物はますます増えていく。
 南の島でまさに「平和のシンボル」としてふさわしい、穏やかな生活をしてきたアカガシラカラスバト。
 動物園は、こうした生き物たちを守るという大きな役割を背負っている。