クモ目コガネグモ科ゴミグモ目 大きさ 12〜14mm、オスはひとまわり小さい 分布 本州〜九州、沖縄 |
日本には10数種のゴミグモの仲間が生息しており、人家周辺から山間部まで見ることができる。 巣は丸い網(20〜40cm)で、食べかすなどのゴミをぶら下げる。そのゴミにまぎれ(擬態)て隠れる習性を持つ。おしりに円錐状突起があり、ゴミそっくりに変装し、名の由来にもなっている。 |
ウォッチングのコツ・・・・今回紹介する種類は山間部の清流沿いの草の葉についていた。人家周辺に普通にいるというゴミグモは、網についているゴミが特徴であり、そんな網を見つけたら、網の中央のゴミの中をのぞいてみよう。ゴミそっくりの本種がいるはずだ。 |
撮影 : 茨城県つくば市(平成19年6月)
ゴミグモの記事をアップしたとたん、ゴミグモの巣をいろんなところでで見つけてしまった。たしかに普通種だった。
ゴミグモ1も修正、そしてゴミグモ2も同時にアップだ。
そして、ゴミグモの巣・・・・。予想はしていたのだが、何度も見たことのあるモノであった。
人家と田んぼの周辺、控えめな杉林の林縁にソレはあった。
巣の中央にぶら下がっているのがゴミ。12、3cmの大きさで、図鑑やネットで想像していたよりはずっと小ぶりであった。たしかにクモがわざわざ作ったモノというより、偶然ついたゴミに見える。
さて、巣の主(ぬし)はどこにいるやら・・・・・・。
じゃーーーん! ゴミグモさまの登場だ。
わかりやすいように足がしっかり写っている写真を選んだが、おしりは本当にゴミにまぎれて見分けがつきにくい。普段は足も引っ込めてじっとしているのだから、みごとなゴミぶり。擬態は大成功といえる。
先日アップしたゴミグモとは種類が違うようにも、同じようにも見える。よくわからないが、『人家周辺にごく普通にいる』というポピュラーなゴミグモなのはまちがいないだろう。
おしりの突起物が前回の種より小さくて多いように見える。
残念ながら、「星☆」には見えない。
ゴミグモ(Cyclosa octotuberculata)は、コガネグモ科のクモで、日本には
10種以上いるそうだ。人家の軒下などに巣を張るなど、ごくごく普通のクモ。
(公開:2007.6.20)
マクロレンズで撮影に挑戦。風が強く、巣がぱたぱた風であおられる。背伸びをしながらフラッシュを使って、かろうじて数枚、撮影に成功。
れれれ、フラッシュ使用のこの距離でも、ゴミグモさまはゴミのよう。
続いてゴミから離れたゴミグモ撮影に挑戦。
網を張るクモを誘い出すため、巣を枯れ草でつんつんするという、オーソドックスな作戦を実行する。巣の糸に振動(しんどう)を与えることで、網にエサの虫がかかったとかん違いしたクモが寄ってくるのだ(うまくいくとけっこう楽しい!)
一瞬かもしれないそのときのために、脇の車からぽんぽこを呼ぶ。彼女がつんつんして、僕は撮影に専念(せんねん)するというわけだ。よし、準備がととのった!
ところが・・・・。なにを思ったか、ぽんぽこはゴミグモの巣に枯れ草をべたーっとくっつけてしまった。べたーっではない! つんつんしろー!!
しかし、このゴミグモ、すぐにゴミから離れて枯れ草のところにやってきた。
エサと思ったのか?
いや、つんつんしなければまったく動かない枯れ草である。
・・・・・・エサとかん違いするわけはない。
ゴミを網からはずそうとしたのか?
たしかに、ゴミを嫌がって巣からはずすクモを見たことがある。つまり、掃除だ。
・・・・・・でも、こいつはゴミグモだぞ。掃除するクモならゴミグモじゃない!
あ・・・・・。そっか、このゴミグモ、枯れ草を巣にはりつけるゴミコレクションにしようとしているのだ。
けっきょく、大きすぎてすぐには枯れ草を動かせなかったけど、ゴミグモはおもしろいぞー!!
最後に筑波山(つくばさん)をバックにゴミグモのゴミコレクションだ。
生きるための、ささやかなようで大胆な知恵・・・・。
力強さに感動すらおぼえるゴミグモのライフスタイル。
知恵と汗をしぼって完成した巣を、けっしてゴミやしきだなんていわないで・・・・。