コモチカナヘビ
トカゲ亜目カナヘビ科 大きさ 約14cm〜18cm 分布 北海道道北地方、ユーラシア大陸北部、イギリス |
ユーラシア大陸北部に広く分布する種類だが、サハリンを経由して北海道に入ってきたと思われる。1961年に北海道で発見される。北海道ではサロベツ原野や稚内周辺、猿払原野など、限られた地域で生息している。 ずんぐりした赤褐色の体に、黒い線が入ることが多い。その名前「コモチ」の通り、お腹のなかで卵を育て、成体と同じ姿で生まれる「卵胎生(らんたいせい)」であるのが特徴。夏に5〜8匹の子どもを産む。冬は冬眠する。 |
ウォッチングのコツ・・・じいちゃん先生は、サロベツ原野の散策路で日向ぼっこをしているところを発見。人の気配がはると隠れてしまうので、お客が多い時間帯は観察しづらいかもしれない。しかし、数は少なくないので、あえる確率は大。天気の良い日になるべく足音をたてずにじっくり探してみよう。 |
撮影&文:じいちゃん先生
公開:2006.11.1
現地施設
サロベツ原生花園ビジターセンター |
北海道天塩郡豊富町西豊富 :090-3113-0299 |
サロベツ原生花園は、23000haに及ぶ広大な「利尻・礼文・サロベツ国立公園」の中の湿原の中央に位置する。初夏から秋にかけて、約100種の植物やコモチカナヘビをはじめとする珍しい生き物を観察できる。ビジターセンターではその詳しい内容を知ることができる。食事がとれるレストハウスもあり。 開園時期:5月〜10月 開園時間:9:00〜17:00 入園料:無料 交通:JR豊富駅→沿岸バス稚咲内行き14分 サロベツ原生花園下車 ※詳しくは、豊富町観光協会HPへ |
日本最北の地・稚内市の南、豊富町と幌延町にかけて広がるサロベツ湿原の広さは、23,000haもある。
高層湿原のため、その地に適応する植物は450種以上、動物27種、鳥類180種以上を確認。そしてエゾサンショウウオなど3種の両生類とコモチカナヘビ・アオダイショウ・シマヘビの3種のは虫類が生息している。
このうちコモチカナヘビは、は虫類には珍しく卵胎生(らんたいせい)で、氷河期の遺存種とされている。
この珍しいコモチカナヘビを探しに、BABAちゃんとサロベツ原野に向かう。
木道は一周1.1kmあり、約20分で歩ける。途中6箇所の解説板があり、楽しみながら散策できる。午前中3回ほどまわるが面会できずあきらめて、「腹がすいては戦がデキズ」、レストハウスで軽く昼食。
午後からは、静かになるべく音を出さずに、「ヌキ足、サシ足、シノビ足」で木道を歩く。
「コソドロじゃないんだぞ!!」カメラを片手にゆっくり散策する。
午後2時を過ぎると、あれだけたくさんいた観光客もいなくなり、あたりが静かになる。
気をつけて歩いていると、端の角材の上をチラッと何かが動いたような気がする。
よく見るが何もいない。「おかしいな???」と思い・・・なおも歩き続ける。
今度は黒い影を見る。
気をつけてみると、「オオ!!」さがしもとめた5〜6cmの小さなコモチカナヘビの幼生がちょこんとひなたぼっこ。それ以降は、何匹も姿を見せ、ポーズをとってくれる。
大きな成長したコモチカナヘビは一度だけ、尻尾のみ見えた。
「頭かくして尻隠さず・・・」とはこのこと。体長18cmほどあるが、その半分は長い尻尾である。
中には尻尾のない幼生もいた。車にいたBABAちゃんも出てきて、カメラでコモチカナヘビを撮っていた。体を動かすと、すかさず草むらに逃亡。
コモチカナヘビは欧州北部・中部・西は?イギリスからシベリアを経て、サハリン・北海道北部まで分布。昆虫を捕食し、寒冷地のため産卵するより、親と同じ姿の卵胎生であるそうな・・・・環境に適応している。
ISAMU
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