〜 サケの遡上 観察シリーズ 第2弾 〜

ふるさとめざし、がんばれ、サケ! 

平成17年10月29日:埼玉県行田市・利根大堰(とねおおぜき)

文、写真 byぽんぽこ

 隊長は観察室の大ガラスの前で、ひとりで「さけ、ふぉ〜!」を連発しながら、写真撮影に夢中。らちがあかないので、私は周辺を散策することにした。
 「監視員」の腕章をしているおじさんとおばさんを見つけたので、話しかけたら、川をのぼるサケ(厳密にはサケの密漁?)の監視をしているらしい。お二人ともとても親切にいろいろ教えてくれた。
 「今日は、11:00頃、いっぱいのぼってきてたよ」
 ほんとだ。川面に飛び跳ねるサケの姿がちらほらと見える。
 

 おじさんたちとしばらくしゃべっているうちにサケの身体測定の時間がやってきた。
 「おお、そろそろいくか」

 おじさんたちと魚道に向かう。
 するとおじさんが、「いい写真撮れよ」といって、監視員の腕章をつけてくれた。
 (ところで 隊長はどこへいった???)
 
 

サケの捕獲のため、魚道の水を抜く。
管理事務所の職員が、サケを1匹ずつ捕獲する。「中に入るか?わはは」と職員
遠慮しとく・・・

水が減った魚道の中で20数匹だろうか、はげしくうごめいている。

魚道の中にいる職員からわたされたサケを網にいれ、リレー

すべて手作業でのリレー。
大変な重労働だ。
手前が、監視員のおじさん

体重・全長・体長・大高を測定する職員さん
わきで、監視員のおばさんが、黒板に記録していく。

この状態で、撮影をして、放流するところでも撮影する。1匹、1匹すべてだ。

 いやいや、すごい作業だ。

 この日は、30匹近い数があがっていたと思うが、おじさんたちは嫌な顔ひとつせずに働いている。

 写真は出せないが、この日たくさんの見物客がこの測定の様子を見守っていた。
 職員が客の前にサケを持っていくと、こどもたちの大歓声がおきた。
 ところで、この騒ぎの最中、隊長が出遅れてやってきた。私が監視員になっているので、わけがわからず、観衆の後ろでうろうろしている。 どこにいたやら・・・ 
 隊長をよぼうと思ったら、監視員のおじさんが来た。
 「さっきよー あんたのこと職員じゃねえべーっていってきたおやじがいてよー、ほれあそこの人。おれのかーちゃんだー文句言うなっていっといたからな。」
 え・・・おじさんいくつ? 無理があるよ〜
 
 しかたない、隊長に声をかけるのはやめとこう。

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現地施設

 ※詳しくは、独立行政法人 水資源機構 利根導水総合管理所のホームページ
 サケの遡上が見られる魚道観察室の場所
  〒361-0004 埼玉県行田市大字須加字船川4369
   TEL:048-557-1501 FAX:048-557-1506
   アクセス:JR高崎線吹上駅下車 タクシー20分
・・・・・つづく
←魚道 よく見るとサケがジャンプしてる
 
 利根大堰では、魚道で捕獲したサケを、身体測定と撮影をしたのち、堰の上流で放す。魚道は全部で3つある。

 「こういう堰がなかったときは、そりゃ、たくさんいたよ」
 「このあたりの人は、お歳暮がサケだったんだから」
 「でも、このあたりでとれるのはうまくねえよ。北海道あたりでとれるのは身がきれいに赤いだろ。ここらでとれるのは、身は白くなっちゃって、うまくねえ」

 ほおお・・・そうなんだあ・・・
サケいっぱーい!
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