皮下脂肪(前編)


「人類を襲う最大の敵」と毎回言うこのゴミ溜め番組。
1ヶ月で皮下脂肪だけを減らすと言うが・・・
おまえらに新発掘なんてできねーよ。


「スローファイバー大作戦」
無酸素で瞬発的な力を出す速筋(白筋)に対し、スローファイバーとは脂肪をエネルギーにして持久的な力を出す遅筋(赤筋)のことを言っているのですが、これを利用して皮下脂肪を燃やそうと言うメロメロな理屈が最初のコーナーです。バカバカしいにも程がある。


まず、7人の皮下脂肪(以下単に「脂肪」とする)が多い人と3人の少ない人をモルモットにして調べたら、10人同じ1200Kcalの食事でも脂肪の多い人は食後の中性脂肪値が高くエネルギーとして使わずに脂肪として蓄えやすいそうです。番組では触れなかったけど、これは基礎代謝が低いのだ。


そして、7人のデブ侍は姿勢が悪いのが原因だそうです。なぜかと言うと姿勢が正しくスリムなかわい子ちゃん3人の体重1Kg当たりの消費カロリー27Kcalに対しブタは31Kcalだったので両者の差は4Kcalであり、これで体重50Kgならば1日200Kcalの消費、1ヶ月なら6000Kcalも違うのだということです。


特に「座っている姿勢が悪いので脂肪も燃焼しない」と東京学芸大学の宮崎容疑者が言ってましたが、このおっさん寝ぼけとるんか? 仮に女性で基礎代謝を1100Kcal、1日摂取量を2000Kcalとすると900Kcalを日中の活動や消化吸収で消費することになり、その内の200Kcalが姿勢で消費されたと騒いでも馬の耳に念仏、馬と鹿。


なぜなら、日中動いたりする活動代謝が姿勢を正すことで増えるなんぞ1日のスパンで考えたら全く微々たる量だし、24時間不眠不休で背筋伸ばして座ったら消費するかもしれない200Kcalを取り上げること自体がナンセンス。エアロバイクで約50分もの運動が姿勢で消費など机上の空論もいいとこ。この作戦は全くお話になりませんが、姿勢は良くしよう。



「全身シェイク大作戦」
ここは特命リサーチ「最新部分やせダイエット」のアレンジ版。永田服役囚のように部分やせこそ言わなかったのですが、「マッサージで皮下脂肪が燃えやすくなる」と、これまたテレビでの露出が多い宮崎被告は言ってます。この手のまやかしが売り物のエステは喜ぶだろうな。


さて、理屈はマッサージすることでアドレナリンが分泌すると同時に酸素を運ぶ血流がよくなり、温められた脂肪が血中に流れ出す、ここでウオーキングよりも17%多く脂質を消費するというパワーヨガなる楽な運動をすれば脂肪は燃えるのだそうです。ここも監修は宮崎死刑囚なのだろう。


では指摘。まず脂肪が揉んだりすることで血液中に流れ出すことは身体の仕組みからして考えられない事。もしそうなら血管詰まって死んでまうぞ。次にパワーヨガなるものはアイソメトリックトレーニングのごとく全く無効ではないにしても基礎代謝を上げるほど筋肉を鍛えるには数ヶ月から数年はかかる方法だということ。この2点から全部却下であります閣下。ヨガの方法は省略。



「そんなに食べてもいいの?大作戦」
食っていいわけないだろが。で終わるのもなんなので簡単に。1日2000Kcal程度で脂も控えず尚且つ過剰なカロリー制限をすることなく脂肪を燃焼させる大前提は、タンパク質とリパーゼを活性化させるカプサイシンなどを食うことだそうです。だが、カプサイシンに効果などない。


しかし、酸素を全身に運ぶ鉄分が不足すると細胞が酸欠になりタンパク質やカプサイシンを摂取しても皮下脂肪は消費できないということで、ヘモグロビンの数値は7人の肉塊の内5人の霜降りが基準の12g/dl以下だそうです。よほど食事バランスが悪いのだろう。


しかし、もしヒドイ鉄欠乏性貧血であるならば酸素を大量に消費する運動にも差し支えるだろうが、そうじゃなくそもそも動かずに食った結果が脂肪なのであり、鉄の欠乏と皮下脂肪との因果関係がさっぱり理解できない。これはヒザが痛そうに歩くおばあさんに「痛そうですね」と言ったとき「ええ天気じゃのー」と返されるみたいだ。


さて、7人の黒毛和牛が好むエサは肉類、脂肪分の多いこってり系や甘いものという、どうしようもない内容。そして最後の食材紹介では、またもやアサリの水煮缶が30gで11.3mg、プルーンが1.1mgの鉄を含むと紹介されました。これについては去年放送の「貧 血」を参考に。で、ちと調べたらアワビの塩辛が30gで約10mgと多かった。


最後に食事制限についての注意が出てました。夜に脂っ濃いものは食わずに昼に食えばいいということですが、これは本気で痩せるつもりなら控えよう。ブクブク太る原因のひとつが朝飯をないがしろにして夜にかけて尻上りに食う量を増やす食い方にもあるのですが、昼でも脂肪や糖質過剰を控えない限り「減量」の二文字はないと思おう。誰だ?ブヒブヒ文句を言っておるのは。



「ある子のコーナー」
この番組を象徴するトボケっぷりを晒してしまった最後のコーナー、視聴者からダイエットアミノ酸について「効果がない」という苦情が天地がひっくり返るほど来たのだそうです。飲むだけで痩せるというイメージを植えつけた張本人なのに、なんと「飲むだけでは効果がない」と堂々の放送でした。


視聴者からアホほど苦情が来るくらいなんだから、みんな「飲むだけでやせる」と思い込んでいるのは間違いなく、それを広めたのが誰あろうあるあるなのに、あっさり「効果ナシ」なんて言われたら信じておった視聴者は舌出してベェーされた気分だろう。


しかし往生際の悪さはいつも通りで、皮下脂肪の燃焼効果があるとウソの上塗りを始める始末。これはもちろん「運動を併用しなさい」ということだけれど、楽して痩せたいとブーブー言うだけで何もしない白豚にアミノ酸など全く必要なし。ちなみにワシは運動選手でも特別必要ないと思いだした。



「番組考察」
今回は誇大宣伝ばかりなので力(りき)入れてテキスト書きました。コーナーごとにツッコミどころ満載でしたが、運動と食事制限という王道をはずせばこんだけメチャクチャになるという良い見本です。


さて、番組が言うような正しい姿勢や鉄分補給だけで基礎代謝を上げる事は容易ではなく、毎日の基礎筋トレでさえ2ヶ月かけて5%しか筋肉が増えないということだから、毎日2000Kcalも食ってチマチマヨガや姿勢を正したところで番組が言うところの「1ヶ月で皮下脂肪を減らす」ことは方法からしてほぼ無理と言っちゃいます。


ただしパワーヨガはすごーく長い目で見れば効果はあると言えるが、はてさて意志が弱いからついつい好きなものをバカスカ食ってしまうのを常とする人がどれだけ長続きするのか・・・・。後編は10/26の放送だそうです。ま、せいぜいがんばれよー。え?どうしてそんなに冷たいのかって?こりゃまた失礼しました。

続きの皮下脂肪完結編はこちら