現在、『とりかわ甘辛揚げ』を食べながらこの文を書いている。
知らない人のために一応説明しておくと、『とりかわ甘辛揚げ』というのは、鳥の皮をパリパリに揚げて、砂糖醤油で味付けした商品である。けっこう歯ごたえがあり、味も濃いので、私は酒のつまみにけっこう愛好しているのである。しかし、最近は食えなかった。別にお金がなかったわけではない。発売元があの「日本ハム」だったからである。あの例の不祥事以来、日本ハムの商品があちこちの店で締め出されてしまい、手に入れることが難しくなったのである。今日は幸運にも買うことができたが。
はっきり言って、複雑な気分である。確かに、偽装牛肉やらその他一連の不祥事は批判されるべきだろうし、それなりの社会的制裁を受けるのは仕方ないと思う。しかし、こんな理由で商品が手に入らないのはやっぱり悲しい。
私は、日本ハムの一連の不祥事に関しては、特に腹が立ったというような、特別な感情はもっていない。
雪印食品の事件のときにも書いたけれど、私は日本人はもはや家畜化していると思っている。どこで生産され、収穫され、加工されたかわからないようなものを食べさせられ、わけのわからない添加物の入ったものを食べさせられているのだから。人々の食生活は一握りの人間の手の中で踊らされているのである。本当に何を食べているか分かったものではない。家畜化から逃れたかったら、山にこもって、自分が作った農作物のみを食べるしかないだろう。
だから、日本ハムの不祥事を見たときでも、私は「またか」と思い、冷めた目で事件を見ていた。うちの父親など「どの会社もやってる」と断言しているし、大企業のやることなどこんなものだと割り切るしかないのであろう。
個人的には日本ハムはつぶれようがどうなってもかまわないが、せめて、とりかわ甘辛揚げだけは、どこかの企業で引き続き生産してほしい。あれが食べられなくなるのは私にとって本当に悲劇だ。どんな事件があろうとも、私はこれを食べ続けると思う。