図像学とは

図像学とは、彫刻や絵画に表現された場面が何を表しているのか、誰が表されているのかを理解するための学問です。しかしその研究は図像の理解にとどまらず、時代や地域による表現の違いや変遷を理解し、またそれが表現された社会的背景の考察にまで及ぶことがあります。

 ギリシアの場合、クレタ・ミュケナイ時代をのぞけば現存する絵画は皆無に等しく、また彫刻でも破風やメトープ、フリーズなどの神殿彫刻をのぞけは単独の像が多いため、数万点も現存している陶器画、特にアッティカの黒像式・赤像式陶器がその研究の中心になっています。