国境の島・対馬 ツシマヤマネコ探検記3
山猫様の落し物・・・・・!?
飼育中のツシマヤマネコ(福岡市動物園にて)
1997年(平成9年)に上対馬町で捕獲され、福岡市動物園で繁殖の試みがされたが、交尾ができず現在に至る。年齢不詳のオスである。
ツシマヤマネコは100頭あまりが島内に生息すると推定されているが、絶滅の危機に瀕しており、動物園での保護繁殖活動に期待が寄せられている。
↑ ツシマテンの剥製(はくせい)
(対馬野生生物保護センターにて)
対馬全島に分布しており、貴重な動物ではあるが、観察はしやすいようだ。
詳しくは、対馬野生生物保護センターホームページへ
小さな種子がいっぱい詰まっている。
イタチの糞に似ているけど、ひとまわり大きい。・・・たぶんツシマテンの糞。時期的に食料の少ない時期であるが、テンは雑食。植物の実を食べてしのいでいるのであろう。
ツシマヤマネコははるか遠い存在・・・・。対馬最後の夜間観察を終えた僕らは、その事実を噛みしめる。翌朝、早々に旅館を出て、数時間の探索を開始する。せめて、ヤマネコが生きている証しを見たい。
これだけ走り回ったのだから、なんとなくヤマネコの気配の濃いあたりは鼻が効くようになってくる。これは、と思う周辺に行き、車を停めると、いきなり下の看板があった。
夜行性のヤマネコに真昼間から都合よくは会えないだろう。というわけで、僕らはヤマネコのフィールドサインを探すことになった。ツシマヤマネコは生きている、という実感が欲しい。
探索を開始すると、すぐに獣の糞が見つかる。・・・これは誰のもの?
(2006.3.10公開)
↑ ナゾの糞、発見!
たしかにノネコがめちゃくちゃ多いのだから、ノネコの確率の方が高いのはわかる。しかし、対馬野生生物保護センターで見たツシマヤマネコの糞の写真にそっくりなのだ。
いや、形だけじゃなく、糞の内容物が・・・・・。
センターで見たのと同じ、イネ科の植物の葉っぱが混じっている。
この葉っぱ・・・・・・やっぱり、ヤマネコの糞か?
↑ 糞に混ざるイネ科の植物
写真まん中の白くて細長いモノがイネ科の植物である。
対馬野生生物保護センターに持ち込むのが一番確実だが、年末で休館だ。
帰ってから調べるしかないな・・・。 よし! 持ち帰ろう!!
(ぽんぽこ)「冗談じゃない! ダメなものはダメっ」
「・・・・・もう乾いてるから大丈夫だ・・・」
(ぽんぽこ)「持って帰ってどうすんのよっ」
「・・・・DNA鑑定する・・・」
(ぽんぽk)「素人がどうやってするのよっ」
ぽんぽこは目も合わせずに、そっぽを向いている。激怒・・・してるみたいだけど、今がチャンス! すばやくウエストポーチからビニール袋を取り出し、そのモノをつまもうとした瞬間、後ろから恐ろしく低い声が響く・・・・・。 「ダメ〜」
どうしても許してもらえず、お持ち帰りは泣く泣くあきらめた。まあ、見ることができたのだからよしとしよう。
後日、野生生物保護センターの木村さんに写真を送って、糞の鑑定をしていただく。
さっそく焼酎を購入。そしてぽんぽこが「ポスター、譲ってもらえませんか?」の交渉を開始。 店番の小学生くらいの女の子が、奥へ行ってお店の人に確認してきてくれた。「1つならいいそうです。」とあっさり譲ってくれた。
島のひとは、ほんと太っ腹!
平成18年1月 福岡市動物園
最後に生きている本物のツシマヤマネコの写真を。
福岡市動物園では、日本で唯一、生きたツシマヤマネコの個体を完全公開している(撮影も可)。ツシマヤマネコの繁殖に取り組んでいるそうだ。
〜後日、野生生物保護センターの木村さんの所見〜
「ヤマネコとノネコの糞の識別ですが、糞の表面にまとわり付く腸粘膜からDNA鑑定を行い、判別しています。かなりの上級者でも、外見での識別は困難なようです。」
とのことだが、写真と発見場所からして、「ヤマネコの可能性が高いと思われます」とのこと。真偽にかかわらず、もう、そのお言葉だけで十分幸せです!!
ツシマヤマネコ探検記 1
ツシマヤマネコ探検記 2
ツシマヤマネコ探検記 3