国境の島・対馬 ツシマヤマネコ探検記2
のねこ?やまねこ? どっちなの?
↑ ついにツシマヤマネコか?
ツシマヤマネコそっくりだ。まちがいない・・か!?
←センターの剥製(はくせい)
しっぽの大きさがよくわかる写真だ。
ぽんぽこはこの写真をさして、しっぽの大きさが違うと言うのだが・・・。
確かに・・・・・・・・・・・・・・・・・
しっぽの太さは僕の写したモノより明らかに大きく見える。
そして翌朝・・・・・
翌朝、朝食で降りてくると、おじさんが「おはようございます、あっ、昨日ワナかけといたけん、見に行ってみますか?」
おじさんはほんとにワナを仕掛けてくれていた。
「テンはいつでもかかるとですよ。やつら、天井とかに巣ばつくるけん、捕まえたら山に逃がすとですけど。あーヤマネコはさすがにかからんですよ。」
ドキドキしながら、玄関の外へ出る・・・
「ん?あれ?テンやないね・・」
何かずんぐりと黒っぽい姿がみえて、僕はギョッとした。まさか・・・・ヤマネコ????
23:30 みなと屋到着
宿に帰ると、宿のおじさんはまだ起きていた。
「ヤマネコおったですか?」いなかったです・・・・「シカはおったでしょう」いかなったです・・・
「テンは・・・?」・・・一瞬だけ見ました。「あれーーー変だなーーーー」
でもだいじょうぶです、おちこんでなんかいませんから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
おじさんは心から気の毒そうな顔をした。
「そしたら、ワナかけときましょう。テンはようかかるけん、いやいやなんもケガせんけん大丈夫、トラバサミじゃあないけん」
いやいや、いいです・・と一応はことわったが・・・。
平成17年12月30日 長崎県対馬市
ほ乳類のウォッチングは、冬がいい。木々の葉が落ちるので見通しがよくなることと、巣立った子どもたちが単独で歩き始めるからだ。
だから、対馬も冬と決めていた。
2日目、僕らは韓国の見える海辺を(実際はかすんでいて見えなかったけど)中心に、鳥を探し、ヤマネコのいそうな林道の下見をし、夜に備える。天気に恵まれ、僕らのワクワクははじまったばかりだ。
ミヤマホオジロ、イスカ、ミヤマカラス、オシドリなど、どこに行っても鳥たちが待っていてくれる。途中、旅館の御主人が地元の鳥情報が入ったと、わざわざ携帯に連絡をくれる。鳥見をしない御主人なので、残念ながら鳥の名前がわからずじまいのままになってしまったが・・・・。
旅館に戻ると地元の魚類を中心とした御馳走が待っていた。ビールを我慢し、食休みもそこそこに、僕らは夜の森へと飛び出した。
明日の夜は島南に泊まることになりそうだから、ヤマネコ探しはこの夜が勝負である。
↑ 守ろう大切な人と ヤマネコすむ環境
19:30 林道到着
いきなり小動物が前方に見えた。ツシマテンか・・・?
いや、ネコである・・・・。あ、また何かいる! ・・・・・いや、またネコである。
どこにいっても、ネコ、ネコ、ネコ・・・である。
19:00 夜の森へ!
↑ いたるところにいる対馬のノネコ
林道の奥でもネコが幾度となく現れる。野良猫が自然繁殖して増えた、いわゆるノネコである。
ほ乳類は夜、車のライトがあたると、目が光るが、ネコ類は青っぽく光ることが多い。運転中、何度も小さな青い光にドキドキさせられたが、どれもノネコで落胆が続く。
21:30 戦果なし、続く・・・・
ネコ以外、まったくほ乳類に会わない。予想していなかった展開だ。「テンやシカはごろごろいる」と聞いていたのだが・・・。ツシマヤマネコどころか、他のほ乳類にも会えないのでは、と弱気になる。宿を出てもう2時間は過ぎた。
僕らは西に向きを変え、海を目指す。
22:00 海辺に移動
少し無口になった僕らは、ひたすら車を走らせた。ダメかもしれないな、とふと思う。
どこにも、なにもいない。・・・ノネコ以外・・・。
昼間に下見した韓国が見える展望台に向かう。港周辺の民家を抜けると、急に風が出てくる。
そのとき、道の脇の側溝に何かが動いた。かなり前方だが、車のライトに反射して、一瞬目が光る。
22:10 なにかいる!
なにかいる! 小型のほ乳類のようだ。車のスピードを落とし、できるだけ静かに近づく。ツシマテンか? チョウセンイタチか? いや、ネコのようだ。でも、今までのノネコと何か雰囲気が違う。
そいつは車に背を向け、ゆっくりと逃げていく。あわててシャッターを切る。
体の模様は・・・・ツ、ツ、ツ、ツシマヤマネコ?!センターで見たヤマネコそっくりだ・・・・!
↑ !!
うおーーーー!
手が震えて写真が撮れない。あ、あ、・・・ツシマヤマネコが逃げていくーーー
22:20 任務終了?
まさに真っ白に燃え尽きた僕は、車中で動けない。何分経っただろうか・・・・。ふいにぽんぽこが口を開く。
「耳の後ろは白かった?」(ツシマヤマネコは耳の後ろが三角に白くなっている)・・・・見てない
「しっぽ、大きかった?」(同じくヤマネコはかなり太くて大きい)・・・・・た、たぶん・・・・
「センターの剥製・・・・もう少し大きかったよ」・・・・・・な、なんてクールな声でそんなことを口にできる?
22:25 同定作業
そして僕らは、野生生物保護センターで写したツシマヤマネコの写真を一つ一つ確認していく。
「ほらね、ツシマヤマネコのしっぽはこんなに大きいんだよ」・・・・みなまで言うな。
下がしっぽの大きなツシマヤマネコの剥製だ。
22:28 敗北宣言
ぽんぽこの言うとおりだ・・・・。さっき見たのは・・・ただのノネコだ。
23:00 探索終了・・・・・
そうして僕らはツシマヤマネコ探索を終えた。見事な敗北。
ちなみに、先の写真の直後、僕らはチョウセンイタチとツシマテンに立て続けに会った。でも、真っ白に燃え尽きた僕には、すばやい彼らに的確に対応できるわけがなく、写真は一枚も写せなかった。かわりに別な場所に現れたリアルヤマネコバージョンのノネコである(写真下)。
リアルヤマネコバージョンのノネコ
つづく・・・・
ツシマヤマネコ探検記 1
ツシマヤマネコ探検記 2
ツシマヤマネコ探検記 3
(2006.12.31公開)
さあ、いよいよ夜の森へ出発だ。