カプコンのD&Dシリーズの2作目であり、大ヒットした名作「D&D シャドーオーバーミスタラ」(以下SOM)。
発売から15年以上経ちますが、いまだに根強い人気を持つ子の名作を取り上げたいと思います。
それにしても前作の「D&D タワーオブドゥーム」(以下TOD)について書いてから随分と間が開きましたし、
ファンサイト様が多数あるこのゲームを今更私が語るのもアレですが…。
TOD同様、奥行きのある横スクロールアクションゲームです。本作もD&Dの様なファンタジーの世界を存分に楽しむことが出来ます。
プレイヤーは「ファイター」「クレリック」「ドワーフ」「エルフ」「シーフ」「マジックユーザ」から選ぶことができます。
それぞれ個性的な特徴と技の性能を持ち、攻略が似たような部分もあれば全く違った立ち回りを要する部分もあります。
操作系は前作同様「8方向レバー+4ボタン」。
ボタンは前作同様、Aボタンが攻撃。Bボタンがジャンプ。Cボタンがアイテム選択。Dボタンがアイテム使用になっています。
また、前作とは操作方法が変更されているアクションが多数あり、その殆どは『前作よりも出しやすくなった』という嬉しい変更点があります。
詳細は後述しますが、これにより、多彩なアクションが手軽に行えるようになりました。
(アクションの名称は正式ではないものが有ります。また斜め方向を含めたレバー操作を必要とするばあい、236等の表記を使用しています)
選んだキャラによっては使用できないものもあります。
コマンド | 名称 | 説明 |
---|---|---|
A | 通常攻撃 | 武器で敵を攻撃します。Aを何度も押すとキャラ固有のコンビネーションになります。 A連打だけで十分戦えますが、一部に隙があり敵に割り込まれたりするので、最後まで出し切ることは少ないです。 |
236A | ダッシュ斬り | TODの『立ち上がり途中でA』という難しいコマンドから変更。 通常技からキャンセルを掛けて連続技にする使い方が基本。 |
28A | 対空攻撃 | 上方向への攻撃だが対空として使うことは殆ど無い。 ダッシュ攻撃から繋げる使い方があるが、着地の隙が大きいキャラが多いので余り使わない。 |
A(押し続ける)+レバー後ろ方向 | ガード | 盾を構えてガードします。物理攻撃は全てガード可能で盾の種類によっては特殊な攻撃もガード可能になります。 ガード成立時に「レバー前」でガードキャンセルで対空攻撃を出します。 盾を持てないシーフとマジックユーザはガードできません。 |
6A | 強攻撃 | 一部のキャラを除いて『振りが大きいが威力が高い一撃』を出す…がダッシュ斬りが使いやすいので殆ど使いません。 |
A(押し続ける) | キック | 相手をふっとばしてダウンさせる…が威力が低いので使いどころは少ない。 |
A(ダッシュ中) | ダッシュ攻撃 | 236Aとはモーションは異なる…が236Aの方が使い勝手が良いので出番は少ない。 |
(ジャンプ中)2+A | 下突き | 下方向への攻撃…私はラスボス以外には殆ど使いません… |
(自身の後ろに雑魚敵が後ろ向きになっているときに)632+A | バックスタブ | シーフのみのコマンド投げ。訳の分からない条件でのコマンド投げ、狙ってやるのは難しいので下手に狙う必要は無い。 |
B | ジャンプ | 通常のジャンプ。ダッシュ中などで一部性能が異なります。 |
2+B | しゃがむ | TODにもあったが、本作では一度しゃがむとレバーとボタンを離しても立ち上がらなくなりました。 (解除は「8+B」) |
236B | スライディング | TODからコマンド変更。TODの『レバー斜め下+B連打』の方が若干出しやすかった気もするが… また、本作では「お金」「得点アイテム」「ポーション」がスライディング中に拾えるようになり、一々拾う必要がなくなったのが嬉しい。 |
BB | バックステップ | 後ろへ少し下がるもしくは後ろへ小ジャンプする。 無敵時間のあるシーフとマジックユーザ以外は殆ど使わないかも… |
8+B | ハイジャンプ | 若干ジャンプが高くなる…が私はラスボス以外には殆ど使いません。 |
C | アイテム選択 |
Cボタンを押すとアイテムのアイコンが6個。キャラクターを囲むように表示され、Cボタンを押すたびに回転し、
真上にあるアイコンのアイテムをDボタンで使用することが出来ます。 また、本作では魔法とアイテムが別々に分かれており、Bボタンで切り替えるようになっています。 アイテムと魔法が混同していたTODと比べると、選択が非常に楽になっています。 |
D | アイテム使用 |
Dボタンで選択したアイテムや魔法を使用します。 使用回数が0のときは別モーションが出ますが、アイテムの場合はキック。魔法の場合は特殊モーションになります。 マジックユーザのアイテムなし(体当たり攻撃)と魔法なし(魔法書を読む)の2つは使うシーンは少ないものの、そこそこ使い勝手が良い。 |
操作性が非常に良く、連続技が簡単かつ高威力であることが嬉しい限りです。
前作の様に様子を見ながら一発ずつ当てていくような流れではなく、積極的に派手に敵を殴りにいけるので、
非常に爽快感があります。
マジックユーザを除けば、AA→236Aだけで充分というお手軽さが嬉しい限りです。
また、ボスも全体的に弱体化しており(とは言っても油断するとやられますが)、このあたりも戦いやすくなっています。
操作性の向上と難易度の減少により、非常に遊びやすくなっていますが、更にゲーム中に度々起こるルート選択によって、
難易度が変化します。
一番簡単なルートを選べば、『ちょっとやりこんでコツを掴むだけで大体1コインオールが出来る』程になっています。
難しいルートは単純に激辛なのではなく、『一番簡単なルートでは出来ない楽しみ方』を持っている点がよく出来ています。
例えば、ゲームオーバー時に全アイテムと入手したアイテムの一覧が表示されますが、どのルートを選んでも全アイテムを拾うことが出来ません。
つまり、(使い勝手は別として)ここでないと入手できないカルトなアイテムをわざわざ拾って使ったり、HP回復が殆ど無いルートを選んだり
…と色々な体験が出来ますが、極端に難易度が上がるわけでもないので、辛くなるというよりは楽しめることが多かったりします。
また、そんな難易度である為、縛りプレイも色々挑む事が出来ました。特に有名なのが「マジックユーザで魔法を使わずにクリア」で、
これは非常に難しく、一部のボスに魔法無しで対峙するのは困難なのですが、一部のプレイヤーは研究をしてクリアまで漕ぎ着けた方々が…
とにかく、同じステージでも『色々な遊び方』により、沢山の楽しみ方が得られる素晴らしい作品になっています。
今でも多くのファンを持つこのゲームですが、本作の登場以降、続編が登場していません。
インカムの難しさ(1コインオールで1時間以上もつ)辺りが難点とも言われていますが…これだけ面白い作品だけに
ちょっと勿体無い…『今の時代の流れが続編を潰しちゃった感じもする』のがちょっとだけ憎いですね…。
有名ネタの『アレ』を書いても仕方ないので…それ以外でのネタです。
[簡易連射]
エルフの弓とシーフのスリングはボタン連打で5連発になりますが、Aボタン(通常攻撃)が敵に当たったときにD×2回を素早く押すと、
キャンセルして5連発になるので、5連発を出すときには必死に連打する必要は無いです
…とは言っても5連発をそんなに使うことがあるのかどうか、と言われると…
[着地キャンセル]
呪いの剣1の解除技として有名ですが、呪いの剣1をジャンプの着地近くで振るとのダメージが発生しても
ダメージモーションがキャンセルされノーダメージになります。
(但し、シーフでは不可で稀にバグるっぽい。剣が装備できない職業も不可)
上手く振れた場合は武器の効果音が発生し、ダメージのドクロが表示されます…
が稀に着地で膝を突くモーションでダメージ喰らう事がある様です。
また、呪いの剣1の呪いの解除は立ち切りで無いとダメな様なので、ジャンプ斬りを繰り返しただけでは呪いは解けないようです。
モーションのキャンセルは他人に魔法を掛けた時(回復、ストライキング)でも可能なので、クレリックがいる場合は協力も可能
…と思いきや、呪いの剣はタイミングが若干シビアなので…
ちなみに、この方法でワンダーエッグの投げモーションをクレリックの他人掛けでキャンセルするとオウルベアが出現するのに
ワンダーエッグが減らないという「お遊び」ができます。