カプコンを代表するアクションゲーム「魔界村」の続編として登場した「大魔界村」。
前作で素晴らしかった「演出面」や「良好なゲームバランス」を継承かつパワーアップさせた優れた名作。
今回はこの作品を取り上げたいと思います。
カプコンの名作「魔界村」の続編で、前作よりも更にパワーアップした名アクションゲームとなっています。
プレイヤーは前作同様鎧の騎士「アーサー」を操作し、魔界の王を倒してプリンセスを救う事が目的です。
操作系は前作同様「4方向レバー+2ボタン」です。
左ボタンは「ショット」。現在所持している武器を使用します。前作同様沢山の個性的な武器があります。
右ボタンは「ジャンプ」。押す長さなどによりジャンプの性能は変わりません。
また、今作から追加された操作として、「レバー上+ショット」で真上へ武器を投げる。「ジャンプ中にレバー下+ショット」で
真下に武器を投げる事が出来ます。新たなアクションにより、ステージ構成も工夫が多々あり、奥深いゲームになっています。
ルールは前作同様、主人公のアーサーは始め鎧を着ていますが、敵に当たると鎧が無くなり裸になります。
「裸の状態で敵に当たる(一部、鎧があっても触るとミスになる敵が居る)」「穴に落ちる」「時間切れ」でミスになり、残機が減ります。
残機が0になるとゲームオーバーです。
アイテムは前作同様、つぼを持っている敵を倒す事でその中身を入手できますが、それ以外にも特定の場所を通過すると出現する
「宝箱」を開ける事によりアイテムを入手する事が出来ます。
アイテムは「得点」「武器」「鎧」「黄金の鎧」があり、鎧を着ているときに「黄金の鎧」を取ると「黄金の鎧」を着ることが出来ます。
黄金の鎧を着ているときに武器ボタンを一定時間押しっぱなしにして放すと魔法を使う事が出来ます。魔法の種類は武器に応じて異なりますが、
ハッキリ言って実用性の高い魔法は殆ど無いです。
前作同様、大魔界村も沢山の種類の武器があります。プレイヤーはそれらの特徴を生かしながら、
それらの武器を持ち替えて進んでいきます。
武器の種類は増えたものの、どれもナイフの実用性には及ばないので、前作同様『基本はナイフ一択』です。
槍
スタート時に持っている武器で、真っ直ぐ一直線に飛ぶ。
ナイフとの差別化のためか、2連射になった。
ナイフ
前作同様最も使いやすい武器。真っ直ぐに高速に3連射可能。
ラストステージ以外はこれでOKと言うほど高性能。
ナパーム
前作の松明に相当。
緩やかな放物線を描きながら飛び、地面に着弾すると暫く火柱が上がる。
2連射まで可能だが、火柱を含めて2連射なので、地面に着弾させると連射が効かない。
前作同様使い勝手がイマイチ…。
大鎌
前作の斧に相当。
斜め上に飛び、敵を貫通するが、攻撃力は他の武器と変わらないので固い敵には不向き。
ナパーム同様、何故使い勝手が向上されていないのか疑問。
円盤
横に撃ったときは槍に近い性能だが、発射したときの高度が若干高い。
しゃがんで撃った時と横に撃った円盤が地面に接触したとき、武器が地形に向かって進む…が有り難味は薄い。
新しい武器の割には余り有り難い性能ではなかったりする。使えない武器を取ったときのフォローくらいの役にしか…。
剣
ショットボタンを押しても武器を投げずに剣を振る。
近距離の敵にしか当たらないが、攻撃力は他の武器の2倍になっている。
飛び道具が前提となっているステージ構成が殆どであり、
雑魚の殆どが他の武器1発で倒せるこのゲームに何故こんな性能の武器を入れたのかは謎。
しかも4面ボスを絶対に倒すことが出来ない。
「レッドアリーマー・キング」を2発で倒せるのが唯一の利点か…な?
サイコキャノン
前作の十字架に相当。
2週目のラスボスに会うために必要。また、黄金の鎧を着た状態なら敵の弾も消せる。
若干発射が遅いものの、発射直後は威力が高くなっていることも見逃せない。
2週目で黄金の鎧を着て、サイコキャノンを持っていない状態であれば宝箱から出る武器は全てこれになるので、
前作の「十字架が出なくて詰まる」ということが無い。
私見ですが武器の性能は『ナイフ>サイコキャノン>槍>円盤>ナパーム>斧>剣』でしょうか…。
魔界村のときに「魔界村」の難易度は「レッドアリーマー」「十字架が出ない」「ステージ6の難しさ」を挙げましたが、
今作ではレッドアリーマーは対処が容易になり、サイコキャノンは意図的に出せるようになり、ステージ構成も意地悪な仕掛けが随分と減り、
非常に遊びやすい難易度になったと思います。
また、ゲーム全般のスピードが向上し、テンポ良くなったこともあって、非常に面白くて遊びやすいアクションゲームになっています。
グラフィックの向上により、『魔界』の表現…キャラクターや風景、そして演出が素晴らしい作品です。
相変わらずの高難易度ではありますが、『遊びやすいゲーム性』と『プレイしていくうちに先に進めるようになっていく良バランス』があるので、
ある意味『楽しさを持つ難しさ』といったところでしょうか。
プレイするたびに攻略法を確立していく楽しみが有る作品に仕上がっていると思っています。
只、細かいところを行ってしまうと、3面後半のようなランダムに出現する敵によっては手詰まりに近い状態になることが無ければ…