東京へ向けて出発
ここは福岡の天神バスセンターです。18時20分天神バスセンターを下関行き「ふくふく号」が5番乗り場を出発してから、出発案内のLED表示下の段には東京行き「はかた号」の表示がでてきました。同じ乗り場を利用する他の路線の乗客は「高速バスで東京までいけるの〜」と驚きの様子です。そして18時50分過ぎに東京新宿行き「はかた号」が5番乗り場に入線しました。放送でも「はかた号」のアナウンスがあります。また案内係の人が口頭で「5番乗り場には東京新宿行き夜行高速バス『はかた号』が到着しました。」とアナウンスします。
「はかた号」の出発案内です。 「はかた号」が入線してきました。
乗車改札をしてバスに乗車します。 東京への長旅の始まりです。
バスは福岡ナンバーで「にしてつ」のロゴが入っていながら方向幕には「東京(新宿駅西口)」とちゃんと表示されています。東京へ行く移動手段の中で地元の会社の運行で行けるのはこの「はかた号」だけです。またこの「はかた号」の出発は19:00ですがこの時間は東京行き最終の新幹線はすでに出発しています。いよいよ乗車改札が開始されました。乗務員は2人います。一人はトランクルームに乗客の荷物を入れて、もう一人の乗務員は乗車改札を行っています。乗車準備が整って出発時刻の19:00になったところでいよいよ天神BCを出発します。バスのシートは夜行用の独立3列シートでゆったりとして快適です。バスはスロープを降りて渡辺通りを走行し那珂川を渡って博多へ、住吉通を通って右に博多駅の駅ビルを眺めながら博多駅交通センターに入り、残りの乗客を乗せてます。いよいよ東京へ向けての長旅の始まりです。
九州道を快走
バスは大博通りを進み呉服町ランプより福岡都市高速に入線します。ここから東京新宿まで信号は一つもありません。ここから東京の高井戸ICまでの間はひたすら高速道路を走るのです。車内では設備案内のビデオが放映され、続いて乗務員の紹介と休憩地および到着予定時刻の案内が行われました。乗務員の説明によると山口県の下松SAまでカーテンを開けて昼行運行して下松SAでの休憩の後消灯して夜行運行するとのことです。そして都市高速を走り終わりダイレクトに福岡ICから九州自動車道に入ります。下松SAまで時間がるということで映画のビデオが放映されます。
しばらく落ち着いてきたところで私は天神BCで買った「バス弁」を広げて夜の車窓を楽しみながら食べました。駅弁・空弁(空港で売っている弁当)はありますが「バス弁」は天神バスセンターオリジナルで、食材には地鶏飯やがめ煮、辛子明太子など福岡独自の食材だけでなく、高菜ご飯・からしれんこん・黒豚の角煮など九州各地の食材もあります。バスに乗りながらの弁当もなかなか良いものです。
九州道を難なく走り、対向車線を走る西鉄高速バスに見送られるようです。しばらく経つと左側に北九州の夜景が見えます。そして新門司港を眺めつつ短いトンネルが何個か出てきたところでもうすぐ本州です。そしていよいよ関門橋です。この時間、関門橋はイルミネーションされてとてもきれいです。また門司港や下関港も眺められます。20時20分頃、関門橋を渡りきると山口県に突入です。
バスの中で食べるバス弁はおいしいです。 バスから見た関門橋
中国山地を快走
いよいよ九州に別れを告げ本州に突入した「はかた号」は中国道を快走しています。東京までは本州の約半分の動脈を走ることになります。中国道ではカーブと勾配が連続しており、中国山地の壮大さを実感させます。21時過ぎに山口JCTを通過し山陽自動車道に入線します。この山陽道は中国道よりも新しく開設されましたのでカーブや勾配が少なくなっています。そのかわり短いトンネルが頻繁に出るようになり、これからも中国山地の山並みを堪能できます。
しばらくして交代乗務員がマイクを取り出し、「まもなく下松SA到着です。翌朝の諏訪湖SAまで夜行運行となります」との案内です。21時45分頃下松SAに到着。ここで約15分の休憩です。トイレに行く人・電話をかける人・お土産や夜食を購入する人様々です。またこの休憩時間にカーテンが閉められます。しかもこのバスには仕切りカーテンと呼ばれるカーテンがあり各座席ごとに仕切られるようになってプライバシーも確保されます。そして乗務員も交代し再び出発。ここで乗客は眠りにつき諏訪湖SAまでの約8時間は夜行運行となります。
下松サービスエリアです。 下松SAで休憩中の「はかた号」
夜間も難なく走る「はかた号」
ほとんどの乗客は眠りにつきましたが。「はかた号」は休まずに走り続けます。下松SAまで運転した乗務員は仮眠室で休憩、代わりにもう一人の乗務員が「はかた号」のハンドルを握ります。バスは乗客を気遣い静かに高速道路に入線し東京へ向けて東へ走ります。
22時20分頃「はかた号」は山口県に別れを告げて広島県 に突入です。バスは大竹JCTから広島岩国道路の入ります。ここから廿日市JCTまでは高速道路ではなく一般有料道路でありながら山陽自動車道の中に含まれているという珍しい有料道路です。バスは廿日市JCTから再び山陽道に入線し広島県をひたすら東へ走り続けます。
「はかた号」は約1時間走り続けた広島県とも別れを告げて岡山県に突入です。日付も替わり、0時半過ぎに「はかた号」は道口PAに到着です。すぐさま乗務員は車両点検と道路状況確認をすぐさま行い乗務員はまた交代し「はかた号」はまた山陽道を走ります。「はかた号」はこれくらいの時間になるとたびたび、関西・名古屋方面から九州へ向かう夜行高速バスとすれ違います。そのバスが九州側の会社だと何だか同郷の仲間から応援を受けているようにも見えます。「はかた号」は他の夜行バスのエールを受けながら関西圏に突入です。
関西も一気に快走
1時20分頃「はかた号」は関西最初の府県兵庫県に突入です。「はかた号」はここまで実に500キロ以上走行しています。しかし東京への道のりは半分以上もあります。バスは1時間弱ほど兵庫県を東へひた走ると淡河PAに到着です。ここでまた車両点検・道路状況確認・乗務員交代を行います。ここでようやく半分の道のりを走りました。時間は2時10分頃です。またもや高速道路を走る「はかた号」は約5時間走り続けた山陽道に別れを告げて神戸JCTから再び中国道に合流します。「はかた号」は兵庫県に別れを告げて2時半頃大阪府に突入です。福岡を含めて実に6府県目になります。「はかた号」は吹田JCTから名神高速道路に入線します。しばらく名神を快走すると、前方に天下分け目の天王山が見えてきます。「はかた号」はその天王山トンネルを通ります。このトンネルをくぐると京都府に突入です。京都府に突入ししばらくして3時ごろ滋賀県に突入します。定時運行している場合はこの時間ぐらいに東京から福岡へ向かう下りの「はかた号」とすれ違います。
「はかた号」は琵琶湖をの左に望みながら快走します。「はかた号」は岐阜県に突入し4時過ぎに養老SAに到着です。ここでは関東方面から関西方面に向かう夜行高速バスが下り側のSAで休憩しているのも見うけられます。ここでも道路状況を確認しますがこれから通る中央道は大丈夫のようです。再び「はかた号」は高速道路に入りしばらく経つと愛知県の小牧JCTから中央自動車道に入ります。中央道に入った「はかた号」は再び岐阜県に戻りひたすら東京へ向かいます。そしてバスは恵那山トンネルに入ります。このトンネルは日本で2番目に長いトンネルで距離にして8,650m走りきるためには5分以上かかります。当然「はかた号」の運行ルートの中では一番長いトンネルとなります。バスはこのトンネルの中で長野県に突入します。
夜明け・そして目覚め
6時半頃岡谷JCT付近を走行中「おはようございます。カーテンを開けさせていただきます。」と朝のアナウンスがあります。そのあと長野県の諏訪湖PA到着の案内をし予定通り諏訪湖PAに到着です。とすぐに二人の乗務員が軽食と紙パックのお茶を乗客乗客一人一人に配っていきます。ここで約15分の休憩です。
朝日を浴びながら諏訪湖SAで休憩する
「はかた号」このSAで販売している「白樺高原牛乳」
はおいしいです。
甲府盆地を快走
前方に富士山が幻想的に見えます 広大な甲府盆地を走行します。
乗客がバスに戻ってきて再び出発と思っていたら、SAのガソリンスタンドで給油です。確かに「はかた号」自身もここまで半日ほど走ってきましたので腹ごしらえも必要のようです。給油も終わりいよいよ再出発です。東京着までまだ時間があるということで朝も映画のビデオが放映されます。再び入線した中央道は東名道とは違い高原を走行し広大な日本アルプスの山並みを堪能できます。しかも諏訪湖SAを出発してしばらく経つと中央自動車道の最高点(1015 m地点)を通過します。これ以降はひたすら下り坂の連続です。
中央道を走る高速バスともすれ違うようになり山梨県に突入したころ交代乗務員がマイクを取り出し「前方に富士山が見えます。」とのアナウンス。この時間に富士山が見えるためには様々な気象条件が良くないとだめで、滅多に見れませんが逆光ということもあり幻想的に見れます。「はかた号」は広大な甲府盆地を走行します。前方に「新宿まで100km」という看板が見えました。ついに目的地新宿まであと少しなのです。しばらくすると昼行運行区間では最長となる笹子トンネルを通過します。乗客の中には後部サロン席に座る人の姿も。バスは神奈川県に入り右側には相模湖が綺麗に見えます。
いよいよ新宿へ
新宿まで100キロを切りました。 相模湖が綺麗に見えます。
そのあと「はかた号」は小仏トンネル通過します。8時40分頃トンネルを出ますと前方に「東京都」という看板が「はかた号」を出迎えます。つまりついに東京に突入です。福岡から実にのべ15都府県目です。山だらけだった車窓もだんだん都会になって9時過ぎに高井戸ICから首都高速に入線します。福岡ナンバーをつけた九州のバスが首都高速を快走する姿はなんとも勇ましいものです。ここまでくると終点新宿はあともう少しです。「はかた号」はビルの谷間を走るようになりビルに写る「はかた号」の勇姿を再確認できたりもします。まもなく前方に新宿庁舎が見えてきました。ここまでくると終点新宿はもうすぐです。
ついに日本の中心地東京に突入です。 料金所を出てラストスパートする「はかた号」
新宿庁舎が見えてくれば新宿はもうすぐです。 ビルの谷間を快走しています。
(写真は別のバスから撮影)
しばらくして「はかた号」は首都高を降り甲州街道を走ります。まもなく交代乗務員がマイクを取り「皆さん長らくのご乗車ありがとうございました、まもなく終点東京新宿駅西口です。」とのアナウンス。バスはまもなく交差点を左に曲がり新宿駅西口にある京王新宿高速BTに到着です。
バスターミナルの職員の笛の合図に誘導されバスターミナルのホームに横付けします。同バスセンターに停車しているほかの高速バスに迎えられて約14時間半の長旅は終わりを告げます。二人の乗務員は預けた手荷物を乗客に渡します。降車する乗客のほとんどは自然と乗務員に礼を言ってバスを降りているようです。
首都高を降り甲州街道を走ります。 14時間半の長旅は終わりを告げます。
乗務員の2人は本当にお疲れ様です。
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