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 無尾目アカガエル科(日本固有種)  大きさ 3cm〜5cm  分布 沖縄、奄美大島、徳之島、久米島
 赤褐色のカエルで、沖縄、南西諸島に生息するカエル。ツシマアカガエルに似る。平地の沼や森林、渓流など広く生息する。キュキュキュと小さくて不思議な声でなく。11月〜4月が繁殖期で、沢の源流部や周辺の浅いよどみで産卵、400〜500個の卵を産む。
ウォッチングのコツ・・・沖縄や奄美では数が多いそうだ。僕が観察したのは4月上旬の夜の林道(奄美大島)。大雨が降っていた。1例しか観察していないので、参考になるかどうか・・・。繁殖期にはたくさん沢にやってくるらしいから、観察のチャンスも多いだろう。しかし、それ以外の時期は森林に潜んでいて、なかなか会えないという。

リュウキュウアカガエル

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平成16年4月1日   鹿児島県奄美市(奄美大島)

 奄美大島の遠征初日、夜の林道に入ったとたんに、スコールのような大雨になってしまった。狙いのアマミノクロウサギどころではない。レンタカーを谷底に落とすわけには行かない。緊張の奄美初日だ。
 ところが、この大雨がめちゃくちゃラッキーだった。その日の金作原(きんさくばら)は、たくさんのネズミ類とカエルたちが、次から次へと道を横切ってくれた。
 今日はその中からリュウキュウアカガエルだ。

 奄美大島にはたくさんの固有種が生息しており、カエル類の種類も多い。たくさんのカエルとの出会いを期待していたが、その初日に5種類のカエルに会うことができ、幸先のよいスタートとなった。
 ところが・・・・・。この日以降に観察リストに追加となった種は1目のみ。まさに雨の恵みだったと後々痛感することになった。
 カエルだけではない。なんとあの、トゲネズミにもこの夜に遭遇した(写真は撮れていないけど)。遠征ツアーは天気に左右されるけど、両生類・は虫類、そしてネズミをターゲットにするときは、雨がことさら良いのである。

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リュウキュウアカガエルは環境省の準絶滅危惧種となっているが、たった1匹の出会いなので、奄美大島での生息密度や遭遇頻度などはさっぱりわからない。ただ、繁殖期(11月下旬から1月上旬らしい)にはわりとたくさんのリュウキュウアカガエルたちが沢に集まってくるという。そんな時期に奄美に行けたら楽しいだろう。学名はRana okinavana。沖縄のアカガエル、という意味だ。

 上の写真がリュウキュウアカガエル。言うまでもなくニホンアカガエルにそっくりで、ここが奄美大島という前提がなければ、僕には区別がつかない(口の周りが白っぽいというが・・・)。目の前を跳ねていくところを、車を止めてびしょ濡れになって捕獲する。大雨の中では撮影もできず、翌朝に写真を撮り、そのまま森に返した。

↑ リュウキュウアカガエル

(平成19年4月8日 公開)