オオムラサキ

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平成17年8月7日 栃木県大平町・清水寺周辺

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向き合ったままぐるぐるまわるオス(右)とメス(左)。

 オオムラサキのメス。オスに逃げられ(?)、しばらくボーっとしていた。
オスと違って、全体が茶色。

 この日、2匹でもつれるように飛んでいるオオムラサキを何ペアか見た。樹上で飛んだり、休んだり、忙しそうにしている個体が何匹もいた。

 日本の国蝶、オオムラサキである。少ないわけではないのだが、撮影はけっこう苦労している。というか、基本的に僕は蝶の撮影が苦手で、きれいに羽を開いている瞬間がなかなか撮れないのである。

平成17年7月23日 栃木県葛生町


チョウ目タテハチョウ科 大きさ 45mm〜60mm  分布 北海道〜九州 準絶滅危惧(NT)
青く、大きな羽が特徴の日本の国蝶。樹液を求めて、クヌギやヤナギなどの木に集まってくる。
地域によっては絶滅が危惧されている。成蝶は、6月から8月にかけて見られる。夏、エノキなどに卵を産み、幼虫は木の下の枯葉の下などで越冬する。
ウォッチングのコツ・・・・クヌギなどの木の樹液に集まってくるので、カブトムシやクワガタを探しながら、見つけよう。だいたいカナブンと一緒に樹液を吸っている。
 写真左は栃木県葛生町で撮影したオスのオオムラサキ。名前のとおり、青紫の羽が美しい、大きな蝶だ。

 写真の下のほうにカナブンが見えるが、羽と重なっておしりだけ見える黒い虫はカブトムシのメスである。オオムラサキの大きさがわかるだろう。

 クヌギなどの雑木林で日中見ることが多い。樹液を吸っているときはわりと近づくことが容易なので、そっと観察しよう。ただし、スズメバチもよく一緒にいるので、注意も必要。

 写真のこの個体は、羽を閉じながら樹液を吸っていたが、時どき場所を歩いて移動し、その際に羽を開いたり閉じたりしてくれた。暗い林の中の撮影なので、当然フラッシュを使うが、フラッシュで逃げられたことはない。堂々としている蝶なのだ。
 

清水寺周辺は僕の最も近いフィールドのひとつで、1年を通してよく行く場所だ。この日は暑くて、遠出する元気もなく、近場で済ますことにする。大した期待はないが、周辺でヒバカリの幼蛇が3匹ほど車にひかれていた。なんとなくヘビに会える気がしていつもの林道に入ると、オオムラサキが何匹も飛んでいる。こんなことはあまり記憶がない。などと思って道を進むと、道の真ん中で大きなチョウが羽をパタパタさせている。オオムラサキだ。車にぶつかったのかな、と思って近づくとなんか様子が変。あ・・・求愛の儀式だ。

オオムラサキ、恋の季節!

ぐるぐるまわる様子はケンカにも見え、ダンスにも見え・・・。

 2匹が重なる。が、次の瞬間、オスが飛び立ち、すぐ上の木の枝に飛んでいってしまった。たぶん交尾には至っていないと思う。僕がいなければ(近づかなければ)どうなっていたのか・・・。
 いずれにせよ、うだるような暑さを一瞬忘れることが出来ました。

平成16年6月20日 山梨県長坂町オオムラサキセンター    
 山梨県は日本屈指のオオムラサキの生息地

 ここ、長坂町オオムラサキセンターは、文字通り、オオムラサキの情報発信地だ。

 オオムラサキの保護のため、飼育もしており、生育のプロセスを観察することができる。

春、冬眠から目覚めた幼虫は、木に登り、木の上で脱皮していく。体は茶色から緑になる。

木にぶら下がるようにさなぎになる。

さなぎになって3週くらいで、羽化

美しいオオムラサキに

 センターの飼育員さん
 エサとなる樹液の代わりに、甘いジュースなどを使っている。

現地施設

北杜市オオムラサキ自然公園・オオムラサキセンター
〒408-0022
山梨県北杜市長坂町富岡2812
電話 0551-32-6648

昆虫天国の自然公園。オオムラサキはもちろん、カブトムシやクワガタ、ホタルなどたくさんの生き物に会える。
夏休みの自由研究にももってこい。
詳しくは、北杜市オオムラサキセンターHP

開館時間:9:00〜17:00 休館:毎週月曜日 入館料:大人400円、子ども200円
交通:JR中央線日野春駅下車徒歩10分または長坂駅下車タクシー10分、車の場合 中央自動車道長坂ICまたは須玉ICより10分

美しいオオムラサキの誕生だ。