マダラクワガタ

平成19年1月1日 神奈川県丹沢地方
甲虫目クワガタムシ科 大きさ オス4〜6mm メス4〜6mm 分布 北海道〜九州、佐渡島、対馬、屋久島、伊豆諸島
 茶色でマダラ模様のとても小さなクワガタ。世界でももっとも小さなクワガタの一種。標高の高い山地にすむ。常緑広葉樹の赤く腐食した木でよく発生する。発生時期は6〜9月だが、発生木のあたりからあまり移動しないので見つけにくい。赤く朽ちた木に産卵する。
ウォッチングのコツ
 
夏場でも、あまり外で活動したり、街灯に集まったりすることはほとんどないので、見つけにくい。一生のほとんどを朽ち木の中ですごすらしい。赤枯れの朽ち木をさがすのが一般的。

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 新年早々、隊長と私は神奈川県の丹沢方面にいた。おせちを食べるよりも、貴重な休暇を生き物探しに忙しい、相変わらずの隊長だった。
 今回の遠征目標は、「シカやイノシシなどのほ乳類」と言っていた隊長。しかし、隊長がひそかに狙っていたターゲットは、私には思いもよらない生き物だった!!
 さて、新年の成果はどうであろうか。

 神奈川県にいるのはわかっていたが、どこを走っているのかわからなくなった。道を間違えてもUターンできない国道・・・。林道に入ればどこもかしこもゲートが閉まっている。ただただぐるぐる車の中。
 おまけに大晦日の前日深夜、釣堀の上流でカエル探してたら、地主のおじさんに魚の密猟と間違えて怒られた隊長。身振り手振りでナガレタゴガエルの説明をして、おじさんに「感覚が違うなぁ」とゲラゲラ笑われた隊長。ちょっとしょげるかと思っていたら、ちっともこりてない・・・。
 
 たぶん丹沢方面の沢沿いの林道。目を輝かせて山の斜面を上に上にと登っていく。何をする気だか・・・。 

 外は寒い・・・小鳥を探して付近をうろつくが、やはり冷えるので車に戻った。隊長はいつまでも戻ってこない。昼寝しよっ!とシートを倒す。
 すると、「おーい」と声がする。見上げると、隊長は林の斜面に張り付いている。

  手に木の枝を持っている隊長。「おーい、これ、撮影しといて」
 
 「・・・・・・・・・」なにこれ? ただの木で写すモンなんかないじゃん・・・。。
 「撮影できたか!」と上から声。
 「何を写すの?」
 「幼虫」・・・・また隊長は斜面へと消えていった・・・
 ・・・・・・あれ、よく見ると、確かに木の中に幼虫がいる。クワガタかな。でも、かなり小さい。なんの幼虫かな?

 写真は、発見した直後の状態を再現。やっぱりクワガタっぽくない。
 越冬中なので、こうして、手も足も引っ込めて丸まって寝ていたのだ。部屋をあけられて、北風がピュ-ーーー。
 まったく、隊長のせいだよ、ごめんねえ・・・・・・。

発見時の状態

これが世界最小のクワガタ マダラクワガタ!

 ケースの上において、しばらくじーーーっと見守っていると、手も足も出て、動き出した。
 おお、こうやって見るとかわいいじゃないの。
 でもやっぱりクワガタには見えない。さらによーーくみると、アゴがクワガタだった。
 ふむふむ・・・めずらしいなあ。でも、やっぱり、ぴんとこないけど・・・。これレアなの?

 元旦を初見マダラクワガタで盛り上がる隊長。でも本命ではなかったらしい。
 「ほんとは何狙ってたの?」
 「ほそつや、つやはだ・・・とか」
 「なにそれ?」
 「・・・・・・クワガタ・・・・」
 結局、クワガタなんじゃん・・・。

 「さて、カエル探そっ!」
 まったく、こりない隊長。よくわからないが、2007年はなかなかの滑り出しのようだ。
 マダラクワガタちゃん HAPPY NEW YEAR! 
 

(2007.1.20公開)

取材:ぽんぽこ

動き出した!

↑ なにやらクワガタの幼虫らしい

ひととおり写真を撮り終えたら、タイミングよく隊長が降りてきた。
「なに?これ・・・」
「クワガタだよ」
「何クワガタ?」
マダラクワガタ。今、成虫をとったぞ。」

で、これがそのクワガタ・・・・・。なに、これ?

これがクワガタ? というのが正直な感想。5mm足らずのサイズもヘンな感じだし、形も色もまるきりクワガタぽくない。そうだ、真冬も昆虫図鑑を離さない隊長。
「昆虫図鑑見せて・・・・」
「もちろん、おまえ持ってきたんだろ。」
もってきてないよー
「また忘れてきたのか。しかたのないやつだ。」

「この背中のぶつぶつマダラの名のゆえんだ」 ・・・・と言われてもねぇ。

山の斜面で何をする・・・??