ヘビ亜目ナミヘビ科(日本固有種) 大きさ 110cm〜200cm  分布 山口県岩国市 天然記念物
 アオダイショウの色素が消え、白化したヘビ、すなわちアルビノである。アルビノは他の生き物でも突然変異で生じ、色素が消えた白い体で、目が赤い。山口県岩国市のシロヘビは、地域個体群がアルビノの形質を代々遺伝し、、群生しているという世界でも珍しい例。   (アオダイショウについては「アオダイショウ」のページ参照)
ウォッチングのコツ・・・山口県岩国市では、今でも年に10匹前後の野生のシロヘビが見つかっているとのことだが、野生個体に会うことは難しいだろう。ウォッチングするなら岩国市のシロヘビ保護施設がおすすめだ。冬でも確実にシロヘビに会え、いろいろの情報もわかる。なによりも岩国の人たちのシロヘビへの愛情を感じて欲しい。 

シロヘビ(アオダイショウ)

撮影 : 山口県岩国市今津町・天神シロヘビ観覧所(平成16年2月)

 シロヘビに限らず、アルビノは目立つので、自然界では淘汰(とうた)されやすい。そのシロヘビが岩国で生き続けているのは、地元の人たちが神の使いとして大切に守ってきた結果である。岩国ではじめてシロヘビが発見されてから380年がたつ。   

赤い眼。アルビノ個体の特徴だ。

うろこは重ならず、地肌が見える。

 戦前は市内の広い範囲に生息していたシロヘビも、市街地の開発などで現在は徐々に数を減らしている。とはいっても、今でも年間10匹ほどのシロヘビが捕獲されるそうだ。
 捕獲したシロヘビは岩国市のシロヘビ飼育施設で保護され、繁殖されている。

 岩国市内にはいくつかのシロヘビ観覧所がある。岩国市と財団法人・岩国白蛇保存会が一体となってシロヘビの保護・増殖に取り組んでいるそうだ。

 僕は今津町にある
天神白蛇観覧所でシロヘビと会ってきた。

↑天神白蛇観覧所の看板。
駐車場は数台分あり。

↑入り口。入場料はなく、100円寄付して入場するしくみ。

←屋外飼育場

 もちろん冬は冬眠していて見れなかった。
 冬は屋内飼育場でシロヘビを観覧する。
屋内ではガラス張りの大きな飼育場があり、シロヘビを間近で見ることができる。
(ページの一番はじめの写真)

←屋内飼育場の温度計

 室温26℃、湿度63%に保たれている。冷暖房完備のようだ。

←シロヘビの赤ちゃん

 シロヘビの赤ちゃんも展示していた。プラケースの中の小さなヘビが赤ちゃん。


 見学した日の朝にも4個ほどの卵が生まれたそうだ。卵は観覧所の敷地内にある別の施設で孵化(ふか)させている。

天神の観覧所のほかに、横山吉香公園にも観覧所がある。
また、屋外、屋内のシロヘビ放飼所が山手町、旭町、尾津町などにあるそうだ。


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現地施設

天神白蛇観覧所
(岩国白蛇保存会)
山口県岩国市今津町6-4-2
電話
 0827-22-8634
国の天然記念物「岩国のシロヘビ」の観覧所。
施設内には幸運や金運、商売繁盛を招く白蛇神社もある。
開館 通年 開館時間: 9:00〜17:00 入館料:大人100円程度

JR岩国駅からJRバス錦帯橋行きで7分、天神下車、徒歩3分 

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