霊長目オナガザル科(日本固有種) 大きさ 雄53cm〜60cm 雌47cm〜55cm 本州〜九州 下北半島と東北のグループは絶滅の恐れが高い地域個体群、ヤクシマザルは準絶滅危惧種(環境庁) 天然記念物(下北半島) U類(CITES) |
群れで生活する。世界のサルの中では最北にすむサル。数頭の雄と母子からなる20頭から150頭の群れを作る。雑食性。秋の繁殖期には、顔と尻が赤くなる。子どもは一度に一頭しか生まれない、母子の関係はむつまじい。身近に見られるほのぼのした動物だが、農村では人間の生活域に入り込んだり、地域によって数が増えすぎたりして、駆除されることがある。 |
ウォッチングのコツ・・・地獄谷では、通年、観察できる。ただし、エサの豊富な夏は山の奥に行っていることもあるので、、会えないこともあるかも。スノーモンキーに会いたいなら、真冬。しっかり雪山の服装をして、雪歩きに向く靴で出かけよう。・・・ |
地獄谷のサルは、「スノーモンキー」の呼び名で世界でも有名だ。日本では温泉に入る「温泉ザル」といったほうが知っている人が多いだろう。
申年を迎えようという年の暮れに、僕はこの地獄谷を訪れた。
あわよくばサルと一緒に温泉に入りたい・・・・。
志賀高原のふもと、地獄谷 野猿公苑では、350頭ほどのニホンザルが餌付けされており、冬は毎日温泉にやってくる。ニホンザルは世界で一番北に住むサルだ。
特にここ地獄谷のサルはアメリカの雑誌「ライフ」の表紙を飾って以来、雪の中温泉に入るサルとして世界的に有名になった。はじめて温泉に入ったのは一匹の子ザルだったという。
この日も100人以上は見学者が来ていただろうか。軽装の若い外国人がけっこう来ている。もしかしたら日本より海外の方が有名なのかもしれない。
←子ザル、仲良く
地獄谷のサルの餌付けは、猿害(田畑の作物を食べてしまうなどの被害)のため射殺されようとしていたサルの群れを守るため、40年ほど前から始まった。
当時は23頭の群れだったそうだ。
ニホンザルの寿命は25年〜30年というから、写真のこの子たちには知る由もない、遠い昔の出来事なのだろう。
おサルは本当に温泉に入っていた。なんとしてでも一緒に温泉に入りたい。でも立ち並ぶ超高級カメラの前では、さすがに僕も温泉に入る度胸がない。足を滑らせて落ちてしまう作戦も考えたが、帰路の山道30分をびしょぬれで歩く根性がない。だから、上の写真のどちらかが僕であるなどと勘違いしないで欲しい。両方とも本物のおサルだ。
地獄谷のスノーモンキー
平成15年12月20、21日 長野県山ノ内町 地獄谷・野猿公苑
← 山に帰る
日が沈んできた。
サルたちは山に帰る。
ここ地獄谷はサルも人もマナーが良い。サルは同じ道をすれ違う人間を気にすることも、ちょっかいをかけてくることもない。
また、人がサルに手を出したり、エサをあげたりすることもない。
←翌朝・・・晴天!
晴れると一変する地獄谷の様子。
木々に積もった雪が美しい。真冬の青い空を見上げることも、ここへくる大きな楽しみだ。
下は野猿公苑すぐ下の一軒宿 後楽館
気持ちよさそ〜 僕も入りたかった・・・
サルたちは真冬の厳しい寒さを知っているからこそ、ちょっとした陽だまりや、抱き合うぬくもりの温かさを知っているのだろう。
地獄谷野猿公苑 |
〒381-0401 |
地獄谷にすむニホンザルを観察 餌付けは公苑が管理しているので、観光客が与えることは厳しく禁じられている。長野の美しい自然とともにサルの生き生きした生態を観察できる。 開園時間:夏期 8:30〜5:00、冬季 9:00〜4:00 入園料:中学生以上500円、子ども250円 ※ 詳しくは野猿公苑ホームページへ |
現地施設
←天候急変、大雪に・・・
この日は午後から天気が崩れ、大雪となった。温泉でじっとしているサルに、雪が降り積もる。
暖かいのだろうか、寒いのだろうか。でも僕はめちゃくちゃ寒い。重くて湿っぽい雪だ。上着がどんどん濡れていく。
←雪はどんどん降り積もる・・・・・
雪はますます強くなっていく。サルたちは白く染まっていく。
子ザルの口元に母のおっぱい。そして母の手は子ザルをしっかり抱き寄せる。
ふと、厳しい寒さを忘れてしまう。
抱き合う母子 ↓
長い毛は地獄谷のサルの特徴。