霊長目オナガザル科(日本固有種)  大きさ 雄53cm〜60cm 雌47cm〜55cm 本州〜九州 下北半島と東北のグループは絶滅の恐れが高い地域個体群、ヤクシマザルは準絶滅危惧種(環境庁) 天然記念物(下北半島) U類(CITES)
群れで生活する。世界のサルの中では最北にすむサル。数頭の雄と母子からなる20頭から150頭の群れを作る。雑食性。秋の繁殖期には、顔と尻が赤くなる。子どもは一度に一頭しか生まれない、母子の関係はむつまじい。身近に見られるほのぼのした動物だが、農村では人間の生活域に入り込んだり、地域によって数が増えすぎたりして、駆除されることがある。
ニホンザル   〜南国土佐のやんちゃザル〜

撮影: 平成16年1月24日 高知県大月町 お猿公園

 ぬおーっ、のっけからまたまた愛車がピンチだ。今度はカーナビのアンテナである。
 急いで車に戻り、サルを追い払う。何でアンテナなんだ?まったく気が抜けない。
 地面にはサルのフンもいっぱい落ちてるし、車と地面を交互に見ながらの、なんとも落ち着かない撮影が始まった。
 場所は南国土佐、高知県。大月町にある「お猿公園」だ。

 おじさんは、ぶっきらぼうだけどいろんな話をしてくれた。語り口が熱い。そして詳しい。サルとともに暮らしているという感じだ。が、突然おばさんが話しに割ってくる。
 「ちょっと、あんたっ・・・・、うんこ、うんこ、うんこっ」
 おじさんがぱっと足を上げる。げっ、おじさんがうんこ踏んでた。でもおじさんはまったく気にする様子もなく、話をやめない。おばさんの声がだんだん大きくなる。
 「うんこ、うんこ、うんこ・・・・・、うんこーっ」と何度も叫ぶ。
 さすがにおじさん、「こんなもん、こんなもん」と吐き捨てながら、サンダルの底をコンクリートになすりつけた。
 おばさんが「あ」と声を出して静かになった。僕はおじさんの足元から目が離せない。
 おじさんはサルの話をやめない。時おり、「こんなもん」とつぶやきながら、最後までサルの話を熱く聞かせてくれた。サルがほんとに好きなんだな、と思う。だけど、こんなにすさまじいおサルウォッチングはいまだかつて経験がない。コンクリートのキャンバスがグレーから黄色に染まっていく。うー、おじさんの話が頭に入らない。

 お礼を言って別れ際、おばさんの「ああああ」というかすかなうめき声を、僕は背中で確かに聞いた。
 不思議なもので、サルと関われば関わるほど、人間の面白さが見えてくる。

 撮影を終え、この付近にはほかの群れはいないのかとおばさんに聞くが、「いないみたいねえ」との返事。ボスザルについても聞いてみる。
 「しっぽ立てていた、あのサルがボスですよね?」
 「そうそう」
 「途中から姿が見えなくなったけど・・」
 「そうそう、ボスはね、見回りとかいろいろ忙しいみたいよ」
 なるほど・・・と、突然、建物の奥からなにやら怒鳴り声が聞こえてくる。
 ガラガラと大きな音を立てて引き戸が開き、なんか怖そうなおじさんが出てきた。
 「この辺りにはたくさんサルがいるんだよ、あっちの山あたりだ。こっちにもいたけど今はいなくなったなあ・・・。悪さすっから大変なんだ。」「あ、は、はい」と僕。早口で大声で見た目は怖いけど、怒ってはいないようだ。
 
公開:2006.1.20

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現地情報

お猿公園(大堂)

住所:高知県幡多郡大月町大堂山 

大月町は、高知県の西南端で、土佐清水市と宿毛市の間に位置する。
おさる公園は、大堂海岸の頂上展望台より約500m下ったところにある。野生の猿を年中餌付けしており、自分達で餌を与えることも出来る。春には子猿たちが愛くるしい姿を見せてくれる。開園時間 8:00〜16:30 協力金200円
※詳しくは大月町役場HP
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「お猿公園」は地図によって名前が違っていたり、載っていなかったり、ほんとにあるのかなんか不安。細い道を進み、入り口が見えたときはほっとした。駐車場に車を入れると、すぐに数匹のサルが出迎えてくれた。他に客は一人もいない。管理人のおばさんが建物から出てきてくれた。入場は200円。協力金のような趣旨だったかと思う。かわりにサルのエサをもらった。様子を見ていた若いサルがつきまとってきたが、放っておいたら車に群がっていた。どうやら窓から見える車中のピーナッツを狙っていたらしい。

            ↑無邪気に遊ぶ子ザルたち。景色は絶景だ。
 ここのサルたちは、なんか今まで見てきた野猿公園のサルたちとは雰囲気が違う。いたずら好きのやんちゃザル、というだけではない。その違和感の正体が最初はわからなかった。が、写真撮影を始めてすぐに気づいた。近寄らせてもらえないのだ。近づいても近づいても、サルたちは何気なく移動し、常に僕と一定の距離をおく。そこを強引に近づこうとすると・・・・・・下の写真のように威嚇される。

←怒るサル

この威嚇のポーズを野猿公園で見ることはあまりない。餌付けされているとはいえ、かなりワイルドなサルたちなのだ。

ちなみに、本気でサルが怒ったら人間にも噛み付いてくるそうだ。奥のほうにとんがった歯があるそうで、噛まれたら大けがをする。

←食事の合間にひと休み

さすがに南国土佐。関東に比べると、真冬のこの時期でも常緑の広葉樹が多い。エサが多い分だけ餌付けに頼らずとも生きていける。だから、こんなにも野性味があるのかもしれない。

おばさんが「ラジオのアンテナやワイパーはいたずらされるから気をつけてね」とひとこと。ちょっと間に合わなかったみたい・・・・。

bunbuku

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