個人的名作50

天地を喰らう(カプコン・1989)

 

 「三国志」。多くの方がご存知のあの物語が元となっている「天地を喰らう」。今回はこのゲームを取り上げたいと 思います。


〜桃園の誓い…〜

 ストーリーは「三国志」初期の『黄巾賊の張角、そして黄巾の乱の後混乱に乗じて権力を握り、 暴政を行う董卓により漢は次第に衰えていく』時代。後に蜀の皇帝となる劉備達を操作し、 彼らを倒す横スクロールアクションゲームです。

 横スクロールでステージは奥行きがあるのですが、同社の「ファイナルファイト」などのように ドット単位で自由に奥・手前へ移動する形ではなく、3ライン構成になっており、上下を入力することによりラインを 変えていきます。


 操作系は、「レバー+3ボタン」です。

 レバーはプレイヤーの操作。先程も書きましたが、上下でライン移動。左右でプレイヤーの移動となっています。

 3つのボタンは、一番左のが『左への攻撃』。真ん中が『右への攻撃』。そして右が『計略』となっています。
 攻撃方向がレバーの向きではなく、押したボタンにより決まります。つまり、「右へ移動しながら左へ攻撃…」なども 可能です。ちょっと特殊なので、慣れるのが大変ですが、操作系としては面白いと思います。また、攻撃は押しっぱなしで 『溜め撃ち』になります。リーチと威力が上がり、かなり強力になるので、頻繁に使ってみましょう。また、ボタンを 連射すると通常攻撃が少し変わります。

 『計略』は、体力を消費して特殊な攻撃を行います。体力が結構減ってしまうのですが、攻略に重要なので、うまく使って いきましょう。
 

 ゲームのルールは「ステージを進んで行き、ボスを倒せばステージクリアの全8面」。
 プレイヤーは体力制で、敵の攻撃を喰らうか計略を使用すると減少し、0になるとゲームオーバーです。

 

〜何故…趙雲?〜

 ゲームスタート時にプレイヤーが操作するキャラクターを選びます。選べるのは以下の4人です。

名前 特徴
劉備 知力が4人の中でトップで計略の効果が高い。また、体力の上限も一番高い。
但し、通常攻撃の威力は最も低くリーチも短い。
関羽 やや武力が高く、通常攻撃の攻撃力が高い。
しかし、知力はやや低く、体力の上限もやや低い為、扱いにくい部分もある。
張飛 通常攻撃と溜め撃ちが4人中最強でリーチも最も長い。
但し、知力は4人最低で、体力上限も一番低いのでちょっと辛い。
趙雲 知力が2番目に高く、武力もそこそこあるバランスタイプ。
体力上限もそこそこ高いので、比較的扱いやすい。

 劉備は計略が強力ですが、通常攻撃が連射が効くが威力が弱いので雑魚を捌きにくい。関羽や張飛は武力が高いですが 連射が効かないので逆に雑魚を捌きにくいです。趙雲が威力・連射力がそこそこ良いので彼が使い易いと思います。

 

〜討ち取ったりぃ!!〜

 ゲーム的には余り複雑なシステムでは無いので慣れるのが早く、気軽に楽しめるゲームだと思います。
 只、複雑ではないとはいえ、ボタン連打で突っ込んでいくだけではクリアは出来ません。キチンと1シーン毎の敵の対処法を 身につけておく必要があります。
 とにかく遊びやすいゲームだと思います。そして敵を上手く捌くアクション性も非常に高い良作なので、個人的には 非常に気に入った作品です。

 

〜とりあえず…〜

 コツというほどでも無いかもしれませんが…。

1.通常攻撃は、歩兵には溜め撃ち。騎兵には連打。
 道中大量に出現する雑魚は主に歩兵と騎兵。通常攻撃を当てても、両者とも1発では倒せないです。また、歩兵に対して 通常攻撃を当てても殆ど仰け反らない事が多く、こちらが攻撃をしても歩兵の攻撃と相打ちでダメージを貰う事が多いです。 細かなダメージを一々貰わない為にも、歩兵には出来る限り一撃で倒せる「溜め撃ち」を使いましょう。
 逆に騎兵は通常攻撃を当てると仰け反るので、連続で当て続ければ足止めにもなります。
 

2.暇があれば溜め撃ち。
 雑魚は通常攻撃1発で倒せないので、雑魚を素早く減らす為には攻撃ボタンの押しっぱなしによる溜め撃ちを 出来る限り使用しましょう。
 小時間の溜めでも雑魚に対しては有効なので、わずかでも間があれば、溜める癖を付けておきましょう。
 ちなみに、「右攻撃ボタンを溜めていたら左から敵が来た」ときは、
『右ボタンを押しっぱなしにしながら左ボタンを押す』⇒『左ボタンを押し続けたまま右ボタンを離す』 ⇒『左ボタンを離す』
…で左へ溜め撃ちすることが出来るので、どちらかのボタンを押し続けるだけでOKです。
 

3.とりあえずボスはラインをずらす。
 このゲームの敵キャラは基本的には横方向にしか攻撃できません。しかし、真横から攻撃を打ち合うのはダメージを貰うだけ です。「お互いの攻撃判定がぶつかった時、お互いの攻撃が無効になる」からといって、それを防御手段に用いるのは困難な上、 危険です。
 ボス戦はラインをずらして待ちながら攻撃ボタンを押しっぱなしで溜め、ボスがラインをあわせてきたら撃つのが良いでしょう。
 

4.計略=ダメージ+足止め。
 「計略」は体力が減るので、扱うのに躊躇う事もあるかもしれませんが、計略使用直後は敵が一切動けないので、 その間に安全な位置へ移動する事や、敵を攻撃することも可能です。下手に敵の攻撃を喰らって体力が減ってしまうくらいなら 計略をガンガン使った方が安全な事もあります。
 また、計略が強力になる後半ではボス戦では通常攻撃よりも計略を使い続けた方が楽な場合もあります。
 

 このゲームで使用できる計略は以下の4種類。プレイヤーのいるステージによって種類が変わります。
(平地では「火計」、崖のときは「落石の計」…など)
 下の表の「体力」は使用時に消費される体力です。消費量は計略により決まっている為、 「知力の高い⇒最大体力が高い⇒計略が沢山使用できる」になっている様です。

名前 体力 特徴
火計 14 一定時間2ラインに火を発生させる。発生する場所は計略ボタンを押した場所に依存。
(上ラインで押すと上と中央ラインに発生。それ以外で押すと下と中央ラインに発生)
長時間効果が続くので大きなダメージを与えられる。
爆裂の計 12 爆発が左から右へと続けて発生していく。
3ライン全てに攻撃が発生するが、効果時間は短い。
落石の計 10 画面上から丸太や岩が落ちてくる。
上⇒中央⇒下ラインに対して攻撃するが、レベルが低いうちは範囲は余り広くない。
伏兵 伏兵といいつつも、何故か一定時間オプションが付くだけ。
オプションが消えるまで再度伏兵が使えない為、計略による時間停止の効果が余り望めない。
といいますか、オプションで出てくる人「宋勇」とかって誰?

 

 最後にこのゲームに登場するアイテム一覧です。特定の敵を倒すとアイテムを落とします。
 登場したアイテムはスクロール以外では消えませんが、このゲームは強制スクロールなので、取れるうちに取っておきましょう。
 余談ですが、計略を使用するとスクロールは停止するので、その間に回収する手もあります…(といっても殆ど 使う必要も無いテクニックですが…)

名前 特徴
コイン 得点が増える。表示されている数字(5000 or 10000 or 20000点)だけ増える。
赤い珠 経験値が増える。一定まで溜めるとレベルが上がる。
青い珠 一定数集めると武力が上昇する武器アイテムが出る。
袋? 体力が回復する。種類は白(16or32回復)、青(48回復)、赤(最大まで回復)の3種類。
巻物 董卓を倒したときに拾える。
エンディングでスタッフクレジットが見られるようになるだけらしい…。

続き

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