コラムLDゲーム

 

 

    昭和58年〜61年にかけて、アーケードでレーザーディスクゲームというも
    のが流行ったことがあります。
    これは当時まだ一般家庭に普及していなかった映像装置であるLD及びVHD
    とコンピューターゲームを融合させたもので、発売当初、全国のゲーセン小僧
    たちは度肝を抜かれました。
    
    このレーザーディスクゲーム(以下LDゲーム)は大きく分けると2種類のタ
    イプに分類することができます。
    1つは背景にLD画像を使用し、この上にCGで作成した自機や敵を表示する
    ことで、当時のCGでは表現できなかったリアルな画像を表現していたタイプ
    です。このタイプの代表選手としては、SEGAのアストロンベルト、スター
    ブレイザーがあります。これはどちらも3Dコクピットタイプのシューティン
    グであり、LD映像上に描かれたスプライト表示の自機を操作して宇宙空間や
    要塞などのステージを進みながら敵を破壊していくゲームです。
    残念ながら、私はこの二つのゲームに実際に触ってみる機会には恵まれません
    でしたが、実際に稼動しているゲーム画面については、その当時SEGAがス
    ポンサーをしていた番組(バラエティーだったかクイズだったかは覚えていま
    せんが・・・)の優勝者にこのゲームをプレイさせるというものがあり、TV
    画面の前で「いいなぁ〜・・・いいなぁ〜」と指をくわえながら、アストロン
    ベルト、スターブレイザー(番組途中で変わりました)共に見ることができま
    した。ゲーム内容に関しては実際にプレイしてはいないので何とも言えません
    が、まるで映画のような非常にリアルなゲーム画面は、ただ見ているだけでも
    もの凄い衝撃を受けました。
    この背景実写+CGの組み合わせタイプのLDゲームは国内よりも海外で人気
    を博したようで、ゲーセンではあまり見かけなかったような気がします。私が
    実際にプレイしたことがあるのは、タイムトラベラーとレーザーグランプリぐ
    らいです。

    LDゲームのもう1つのタイプはアニメの画面に表示される入力指示どおりに
    素早くレバーやボタンを入力するもので、サンダーストーム、タイムギャル、
    宇宙戦艦ヤマト、バットランズ、ロードブラスター、スーパードンキホーテ、
    忍者ハヤテなど数多くのゲームが発売されました。このタイプのゲームは国内
    では受けが良かったのか、比較的多くのゲーセンで目にすることができました。
    このタイプのLDゲームは私も比較的多くプレイしましたが、LDゲームは何
    よりも覚えることが重要な要素であるため、他の人がプレイしているのをじーっ
    と見ていることが多かったことを覚えています。そして、見ていることが退屈
    にならないのがLDゲームの大きなポイントだったのではないかと思います。
    以下に、私の記憶に残っているこのタイプの代表的なLDゲームを紹介してみ
    たいと思います。

    宇宙戦艦ヤマト

    私が始めてプレイしたLDゲームです。
    ゲームの内容は「宇宙戦艦ヤマト・完結編」をベースにしています。ゲーム内
    容はカーソル移動によるシューティングシーンとカーソル表示に合わせてレバー
    やボタンを入力するシーンの組み合わせで構成されており、LDゲームとして
    は非常に盛りだくさんの内容となっています。

    コインを投入してゲームをスタートすると、まずヤマトの発進シーンから始ま
    ります。これは歴代のヤマト映画の発進シーンから数パターンがランダムで選
    ばれます。選ばれる発進パターンによっては画面の入力に従ってレバー入力を
    行わなければならない場合があり、ここでミスをすると発進前にいきなりヤマ
    トが壊れます。いい忘れましたがヤマトは残機制です。このシーンはミスして
    も成功しても強制的に次のシーンにザップします。
    発進シーンを終えると選択画面になり、宇宙空間・水惑星アクエリアス・宇宙
    洞窟・衛星都市ウルクの4つのステージから好きなものを
    選ぶことができます。各ステージをクリアすると再びステージ選択画面になり、
    未クリアのステージを選ぶことができます。各ステージの難易度は後半に選ぶ
    ほど上昇していきます。

    1) 宇宙空間(このシーン名はうろ覚えです)

     このステージは主にヤマトの砲手を担当することになります。前半はレバー
     でカーソルを動かしてボタンでパルスレーザーを発射し、CGで描かれたフ
     レア弾のような敵弾を破壊します。このシーンを超えると画面にルガール2
     世が登場。「ハイパー放射ミサイルをもって撃滅せよ」のセリフの後、今度
     は飛来するハイパー放射ミサイルを撃墜するシーンへ以降します。ここでは
     アニメで描かれたハイパー放射ミサイルにカーソルを合わせ、ボタンでハイ
     パー放射ミサイルを撃破していきます。ハイパー放射ミサイルは意外に速度
     が速いので、油断しているとあっという間にヤマトが壊れます。また、ハイ
     パー放射ミサイルは2発ペアで飛んできたりもしますが、この場合でもどち
     らか1つを破壊すればOKとなります。ここを超えるとステージクリアです。

    2) 水惑星アクエリアス

     水惑星アクエリアス上でのディンギル軍との交戦シーンです。このステージ
     は全て画面の操作に従ってレバーとボタンを入力していくステージになって
     います。
     このステージの最初は敵のハイパー放射ミサイルを真田さん発明の新兵器で
     撃破するシーンから始まります。ここはボタン入力だけです。それ以降は細
     切れになった戦闘シーンがランダムで編集されて表示され、そのシーンに対
     応した操作を行えばOKとなります。注意しなければならないのは、レバー
     の左右入力指示がランダムで逆になる場合があるため、画面は同じ戦闘シー
     ンに見えても操作が異なる場合があるということです。後半に選ぶと入力タ
     イミングがかなりシビアになります。
     このステージを超えると主砲発射シーンになります。ここではヤマトの主砲
     を44度〜46度の角度にあわせてボタンを押せばOKで、45度ピッタリ
     にあわせることができれば、ヤマトが一機増えます。このシーンでボタンを
     押さないでいるとヤマトの主砲が90度に発射され、直後にヤマトが壊れま
     す。

    3) 宇宙洞窟

     ここはコスモゼロで発進し宇宙洞窟内を調査するステージです。調査といっ
     ても特別なことをするわけではなく、宇宙空間と前半と同じようにフレア弾
     のような弾をひたすら破壊していくだけのシーンになっています。ただフレ
     ア弾を破壊していくだけなので一見簡単そうに思えますが、このステージを
     後半に残すと凄まじい勢いのフレア弾に圧殺されて手も足も出なくなります。
     もちろん、コスモゼロが破壊されるとヤマトも壊れます。

    4) 都市衛星ウルク

     ディンギル軍の母艦である都市衛星ウルクでの決戦シーンです。ここは画像
     にあわせたレバー操作有りーの、カーソルでの敵弾破壊有りーのと非常にバ
     ラエティにとんだステージになっています。
     まず最初はニュートリノビ−ム防御幕への突入シーンです。ここはおなじみ
     のフレア弾破壊シーンとなります。ウルクへ突入してヤマトが着艇した後、
     コスモゼロでウルク上空を飛行するシーンになります。このシーンは画面の
     指示に従ってレバー入力を行うシーンですが、他のステージと違ってコスモ
     ゼロのコクピット下部に描かれたレーダーのような画面にカーソルが表示さ
     れるので注意が必要です。コスモゼロでウルク内部に侵入すると再びシーン
     が変わり、今度は古代進を画面の指示に従って操作してウルク内部を進んで
     いくシーンになります。なぜか、ウルク内部は巨大な歯車がむき出しになっ
     ていたり、ダブルドラゴンのように壁から棒が突き出してきたりしますが、
     ここで古代進がこけてもヤマトが爆発するので注意が必要です。古代進がル
     ガール大総統のもとへ辿り着くことができれば、このステージはクリアとな
     ります。

    5) 水惑星アクエリアス

     上記4つのステージを全てクリアすると、いよいよ最終ステージです。ここ
     では沖田館長となってアクエリアスもろともヤマトを波動砲で自沈させませ
     す。このステージは1発勝負です。

    このゲームはLDゲームの基本が全て詰まった盛りだくさんのゲームですが、
    エブリ設定ではないので、クリアまでにかなりの労力(財力?)が必要でした。
    全ステージクリアすると、かつて劇場で物議をかもした古代進と森雪のベッド
    シーンが・・・残念ながら流れません。

    以下、ロードブラスター、タイムギャル・・・と作成予定です。
    

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