タルだ、タルを狙え

     ガンスモークはシェリフを操作してお尋ね者を倒していく、カプコンの縦
     画面シューティング系アクションゲームです。
     主人公は一応はシェリフなのですが、彼は悪党に容赦はしない熱血漢。
     もちろん出てくる敵は皆殺しです。いや、爽快、爽快・・・。


     このゲームは3つのボタンの組み合わせで6通りのショットの打ち分けが
     できるのが特徴。非常に高い戦略性を持っているゲームですが、ゲーム難
     易度はかなり高めで特にザコの動きが非常に嫌らしく、自キャラの周囲に
     弧を描くような動きでプレイヤーを苦しめます。この当時のゲーマーの常
     識であった、
「カプコンのゲーム=難しい」という方程式がそのまま当て
     はまるようなゲームです。
     私の初プレイ時の第一印象はズバリ「難しい」でした。
     私がこのゲームで一番インパクトに残ったのものを一つあげるとしたら、
     やっぱりあの「馬」ですかね。
     クリア時のイラストの馬は、いかにも「サラブレッド」という感じで格好
     いいんですが、ゲーム中のあれは・・・ちょっと、ねえ。
     「ぶ、豚?」と思ってしまうほど不細工なあれを最初に見たときは、思わ
     ず吹きだしてしまいました。頼りにはなるんですけど・・・。
     そういえば、このゲームのパワーアップアイテムは、「ブーツmk2」
     「ゼータライフル」「サイコバレッツ」と時代を反映した名前がついてま
     した。

  
     この頃のカプコンのゲームはインストカードの説明が簡素なものが多いの
     ですが、なかでもガンスモークは「
タルだ、タルを狙え」のただ一言だけ
     という手抜きっぷり。これじゃあ、ぜんぜん判らないですよね。
     で、確かベーマガだったかな? このゲームの全マップとタルの中身を記
     載したマップが掲載されていまして、目からビームが出そうなほど熟読し
     て必死に覚えた思い出があります。
     しかし、そうして必死に覚えていったのに、何故かマップと同じ位置にタ
     ルが出ないことがしばしば・・・。「おい! ガセかぁ?」と当初は思っ
     ていたのですが、やり込むうちに
「キャラクターオーバーになるとタルか
     ら消えていく」
ということがわかり愕然としました。特に5面の牛や9面
     のヤシチを出すにはかなりの危険を覚悟で効率よく敵を倒す必要があり、
     プレイ時の調子の指針に使用していたほどです。ちょっと意地悪な気がし
     ないでもないですけどね。
     そうそう、このキャラクターオーバーを利用した・・・というか珍現象な
     のですが、2面後半などのダイナマンが大量に発生する場所でダイナマン
     が大量のダイナマイトを撒き散らすと、キャラクターオーバーでダイナマ
     イトが爆発できなくなります。今にも爆発しそうな光り輝くダイナマイト
     で埋め尽くされた画面は、まさに世界の火薬庫状態。この状態で不用意に
     敵を殺したり、ダイナマイトを踏み消したりすると、ガンフロンティアの
     ボンバーよろしく、ダイナマイトが猛連鎖で爆発を開始します。
     見ているとけっこう面白いです。

     
     このゲームの面白さを支えていたのは、やはり各ステージボスの存在が大
     きかったのではないかと思います。次にどんな攻撃をしてくるのか、先に
     進むのが楽しみになる奴ばかり。ウルフチーフやウインゲートを始めて見
     たときの衝撃度はかなり凄かったです。
     以下に、各ステージのボスを簡単に紹介します。

 
     
マスター : ウインチェスター(連射式ライフル)

      ずーっと寝ていれば無敵なのに、興奮(?)して思わず立ち上がってし
      まう元気なボス。
      このステージはPOWを利用することで、ボス戦時の左上にいるスナイ
      パーを3回殺すことができます。
      やりかたはスナイパーを生かした状態で、ボスを殺す−>POWをとる
      −>スナイパーを撃つです。POWをとった後でもスナイパーの当たり
      判定が残っていることを利用したチョイ技です。
 
     
ロイ : ナイフ

      ナイフ投げの列車強盗。拳銃より早いナイフを投げる凄いボス。もとも
      とはアパッチ野球軍のピッチャーという説もあり(大嘘)。
      このボスを倒した後に馬で接触すると、85ゲージで復活します。
      このステージ開始時に左のショットを押しておくと、列車でボスが通過
      した後にしばらく左向きのままで前進します。意味はないですが・・・。

     
ニンジャ : ダーツ(手裏剣)

      名前がニンジャってのも、考えれば凄すぎですね。私らの仲間内では千
      葉真一と呼ばれていました。
      このボスのBGMは、やたらと店で響き渡っていた記憶があります。

     
カッター : ブーメラン

      このボスは機甲界ガリアンにでてきたマーダルのそっくりさんです。
      スキンヘッド、髭、巨漢なのですが、やられたときのポーズが妙にナヨ
      ナヨっとしていて嫌です。ホモなのか?

     
ピッグジョー : ダイナマイト

      頭にダイナマイト巻いてるのに、火を吐くという危険極まりないボスで
      す。このステージは馬がでないうえに、ボスの耐久力が6ゲージもある
      ので、中級者が最初につまづくステージでしょう。
      ピッグジョーはダメージを受けた後は必ず前ジャンプするので、着地を
      狙って連続でダメージを与えると、かなり楽になります。

     
ウルフチーフ : ショットガン

      超凶悪なザコを率いるインディアンの酋長。彼のみ手配書が横顔です。
      このステージはマップが通常面の3倍もある上にザコが非常に強いので、
      ここでつまづいて諦めてしまう人も多いでしょう。弓矢や手槍のほうが
      拳銃の弾より早いのは納得できません。しかも堅いし・・・。
      こいつに耐久力が6あったらと思うとゾッとします。

     
ゴールドスミス : ダブルライフル

      手配書の顔はデカイのですが、実際の姿はヒョロ長い虚弱体質です。両
      手に抱えたライフルもまるで松葉杖のようで、見た目はかなり情けない
      です。あまつさえ、コロコロ転がるだけですし・・・。
      普通にやっても困らないボスですが、一応画面右下が比較的安全地帯で
      す。ロケテストでは2ボスでした。

     
ロス・パブロ : ダブルピストル

      白い歯っていいな〜というあだ名を付けられたぐらい頑丈そうな歯をし
      たボスです。耐久力はピッグジョーと同じで6ゲージもあり、歯が丈夫
      なのは健康のしるしという言葉に嘘は無いようです。
      ロス・パブロが真正面を向いているときは、弾丸の間に入れます。弾丸
      の間に入って連続してダメージを与えると画面上部で固まります。
      私の仲間内では舞舞(チョムチョム)と呼ばれていた技です。
  
     
ファットマン : マシンガン

      青スジが浮くほど筋骨隆々のボスですが、耐久力はわずかに4ゲージ。
      この世界では筋肉よりも脂肪のほうが頑丈なようです。
      横から回転するように動いてダメージを与えれば簡単に倒せますが、最
      後の1ゲージは馬で轢き殺すのがお約束です。

     
ウインゲート・ファミリー : マシンガン&ライフル

      3人組のボスですが、ウインゲート以外の二人は固いだけでザコと大差
      ありません。ボスのウインゲートですが、立ってるときより寝ている状
      態のほうが早く動けるという不思議なボスです。おそらく、腹に車輪が
      ついているものと思われます。武器はマシンガンだそうですが、どうみ
      てもショットガンです。
      対ウインゲートは最初の1ダメージを与える位置が非常に重要です。高
      すぎず、低すぎずという自分の一番戦いやすい位置を狙いましょう。ね
      ばるときは画面の右がわの岩場がお勧めです。


     このゲームは個人的にはかなりやりこんだ部類に入るゲームです。
     対ウインゲート戦での不毛な稼ぎもやりました。不毛な稼ぎというのは、
     最上段でウインゲートに最上段で1ダメージを与えて固定し、ダイナマン
     だけを残してキャラオーバーさせる方法です。そうすることで、新たに出
     現するザコを1匹(バンブーかバンブルーになる場合が多い)に固定でき
     るので、まず死ななくなります。200万で増えなくなりますが、後は時
     間との戦いだけなので関係ありません。いや、暇な学生時代でしたね(苦笑)


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