おせっかいとしか言いようがない放送ばかりだったけど
今回はちったー違うのか。どないでっしゃろ。
「葉酸とは」
体内で生成できないビタミンBの一種である葉酸は、赤血球の成熟やDNA合成・口内粘膜に重要な働きをしており、これが不足すると貧血(ビタミンB12も大切)や口内炎になるのだそうです。
そして、特に妊娠初期における胎児の神経細胞を形成する上でも葉酸は重要で、日本では1日所要量成人200μgに対し妊婦では400μgと倍の摂取量を2000年から定めているのだそうです(妊婦と葉酸の関係について詳しくは厚労省を参考にどうぞ)。
しかし欧米諸国の葉酸1日所要量は成人400μgとなっており、1992年にアメリカの疾病対策センター(CDC)が「1日400μg必要」と発表してからは、1998年のアメリカを筆頭に同年にカナダが、2000年にスイス・ドイツ・オーストリア・中国が400μgに設定し、WHOでも同年に認定されたとか。ならば日本は遅れているのか。
逆に日本では実際に産婦人科でも指導はしているが意識が低く、そういった背景があって神経に異常を持って生まれてくる子供は増えているのだという。ここではグラフが出てきましたが、ここ20年で倍増しているのだそうです。縦軸を見ると2→4へと増えており、説明はなかったけど、出生1万人に対しての比率であろう。なんだ、低いじゃん。
で、先にリンクをはった厚労省HPでは、「現時点における我が国の神経管閉鎖障害の発症リスク低減の効果について明確な疫学的根拠が確立していない・・・中略・・・今後、我が国における疫学研究の推進や葉酸の摂取状況、葉酸の利用効率、葉酸摂取と神経管閉鎖障害の関連性等の調査研究を行い、その結果を踏まえた更なる方策の検討を行うこととしている。」とあります。どうやら妊婦以外は研究してない模様。
「不足の恐怖」
葉酸にはDNAの合成という大切な働きがあり不足するとDNAのミスコピーが起こるので、「細胞の正常な働きができなくなり生命活動の危機がおきる」ってな具合に脅してました。毎回栄養素の不足不足って、日本は食糧危機だとでもいいたいのだろう。まあ、偏食してたら不足はするが、葉酸はどうなんだろうか。
さて、葉酸不足の弊害は特に新陳代謝が活発な粘膜で支障がおきるために赤血球では巨大化をうながし貧血に、胃や口腔内でおきれば胃潰瘍や口内炎になるということです。そしてDNAのミスコピーはガン細胞の増殖も促すという。
DNAのミスコピー例:DNA→DANDADAN(違
つまり、葉酸が不足していたら粘膜に異常が出たり貧血になったりするという事実からすると不足している人には何らかの症状が出ている可能性が高く、番組で言うところの「現代人の不足」とひとくくりにまとめてしまうのは無茶ですな。関係ないけど久しぶりにラッタッターに乗ってみたくなった。
更に、脳内では情報を伝達する神経細胞がリン脂質に覆われているため、葉酸が足りないと活性酸素で傷ついたリン脂質が再生できずに情報伝達がスムースにいかなくなり、結果として痴呆やアルツハイマー、うつ病になるときっぱり言っているのですが、こんなのはたぶん推測にすぎない。
例えば街中で不自然に内股で歩く人を見た時に、その人はウンコがもれそうなのかもしれないしシッコを我慢しているかもしれないし男ならゲイかもしれないし肛門が痛いのかもしれないし女なら昨日の夜が激し過ぎたのかもしれないし初体験だったかもしれないし、時々立ち止まって顔をゆがめて小刻みに震えているのなら迫り来るウンコ軍団に耐えておるのかもしれない。そ、それはつらい。そんな推測で。
「新たな働き」
ここからが今回のメインです。アメリカが葉酸の所要量を増やすよう決めたのは妊婦だけの問題じゃなく、不足によって動脈硬化の発症リスクを3倍に跳ね上げる物質であるホモシステインが増えるからだそうです。ホモに関してはあえて何も言うまい。誤解のないよう言っておくがワシはホモではないぞ。
それを裏付けるデータとして出てきたのは、全ての穀類に葉酸を添加するよう義務付けた1998年以降〜2001年の間に虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)などの動脈硬化症で亡くなる人が150万人→118万人に減ったのだそうです。
ですが、アメリカでは国を挙げて食生活の見直しを推進しておりますし脂質の割合は日本とは逆に減少傾向で推移しているのですから、単純に死亡者が減ったというデータは葉酸だけの話じゃないと思うが。
それに葉酸所要量が日本の倍だからといって、それがそのまま欧米人に比べ体格の劣る日本人に当てはまるかどうかも疑問ですし、循環器のドクターkuuせんせーに聞いたら高コレステロールのクスリでさえ日本人の2倍量が標準なんだから葉酸が2倍でもおかしくはない、そういうクスリの普及も死亡者数低下に関与しているのは間違いないとのこと。なるほど。
そう考えますと、ホモシステインは動脈硬化の新たなリスクファクターというのがわかりつつあって葉酸が不足すると危険度は上がりそうだし摂取した方がいいので、それなら1日所要量を増やしておけば良いってことで欧米各国は決めたんじゃないのかなと。日本はどうすんだろ。動脈硬化とホモシステインについてはこちらも参考にどうぞ。
「効果的摂取法」
では摂取法について。葉酸は水溶性ビタミンなので水に溶けやすく熱にも弱いので調理で約半分のロス、更に小腸での吸収ロスが35%、アルコールやタバコでも多くて20%のロス、といった具合にロスが多く、葉酸を摂取するのはかなり難しいのだそうです。
そして色々調べたら、60℃で抽出した玉露茶には100ml中に150μg含まれるので飲めということで、更にサプリメントならば分子が小さく吸収のロスが少ないので飲む必要アリかも、ってな感じで放送してました。しかし食い物ならレバーや野菜だということですから、普段から野菜を食うことで葉酸に限らず健康的だということですな。なっはっは。
ということで、はっきりわかってないもののホモシステインは動脈硬化に関係あるかもしれない新しい原因のひとつとしてとらえればいいわけで、葉酸でリスクを下げることができるかどうかはこれからわかってくるだろう、そんな感じなのかなと。ただサプリでの過剰摂取の弊害が出るかもよ。
なので、その昔夏休みのお昼12時から放送していた心霊特集「あなたの知らない世界」という番組の再現フィルムほどぶっ飛んだ内容ではないということです。「こんにちは、新倉岩男です」 これわかる人がいたらうれしーなーもー。