今回も過去の再発掘シリーズで来週はなんと損害保険。
もうネタも尽きたのか、わしも飽きてきた。


「現代人の胃」
我輩はウンコである。名前が付く前に流された。という漱石風小噺は置いといて、ウンコが終点ならば始発にあたるのが食い物の入る胃袋なのですが、動物に出来るのは飲み込むこととウンコを出すことで、あとは内臓ちゃんが全て自動的に消化吸収をするのです。生き物ってホントうまくできてますね。


さて今回はまたしても再発掘シリーズです。過去の放送ではストレスからくる胃潰瘍をとりあげたのだそうですが、今回は胸焼け・むかつき・もたれ・膨満感などについて見ていこうということです。どうなることやら。


で、毎度の街頭インタビューでは、最も気になる内臓は胃なのだそうで、まあ、これは誰しも日常においてはウンコ関連と共に多いでしょう。っていうか、他の臓器が痛みを起こす時は相当進行した場合が多いのですが、例えば胃腸以外では、胆石とか膵炎とか虫垂炎とか尿路結石とか心筋梗塞とかチンコの先から膿が出たら病院に行きなさい。



「胃液の問題」
胃液は腐敗防止の塩酸、消化酵素のペプシン、胃壁を守る粘液から成り副交感神経の支配を受けているのだそうで、ゲップが出たり胸焼けがする、食べたものが上にあがってくる感じがする人は胃液そのものの分泌が多く更に食堂では毎日日替わり定食なのだ。もとい、食道に胃液が逆流するのが原因だということです、ノータリン。


一般人ではどうしようもできない逆流性食道炎という頻度的には低い病気の説明をどうしてこうも極端に使うのか。まずは健常者でも多少の胃酸の逆流は起こりうることとたぶん昼間に限定されること(被験者は昼間に一瞬逆流した)、こういう説明をせずして食道炎やガンになると脅すのは全くもってうーワンダフル。


なぜそうなるのかも胃液過剰が続くダラダラ食い、猫背、肥満、ウエストの締めすぎ、しまいにゃ左側を下にして寝ることだとゴキブリは言う。これってダラダラ以外は逆流性食道炎になった場合の注意じゃん。しかも左を下にして寝るってのも噴門が上になって別にどうってことないんでないかい?(下の図参照)


        こっちが上     下



さて、たぶん違うけど逆流性食道炎にされてしまった後の対処法は、前述の原因となることをしなけりゃいいってことと枕を高くして寝る(上体を起こさないと意味ナシ)、空腹時にコップ1杯の水を飲む、胃酸を中和させる炭酸水素ナトリウム(重曹)や分泌を抑えるHブロッカーを含むクスリを飲めということです。


だがちょっと待て。重曹は胃の中でNaHCO(重曹)+HCl(塩酸)→NaCl(塩)+HO(水)+CO(炭酸ガス)となり、炭酸ガスが刺激してかえってゲップや胃酸もでる場合があるので逆流性食道炎の人に向くクスリとはとても思えないが。それに塩分摂取を制限されている人は注意。



「胃の動きの問題」
腹が減っていても食うとすぐおなか一杯になる、食後にムカムカする、食後に時間が経っても残っている感じがする、こういう症状がある人は胃の動きが悪く消化吸収が遅いのだそうで、特に油モノを食うと小腸からでるコレシストキニン(CCK)というホルモンが胃の動きを止めたり脳にも食うなと指令を出すのだとか。


ここで実にタイミングよくエコナのCMが入りました。食後の中性脂肪が上昇しにくいと強調して揚げ物をゴンゴン食らう映像を流す花王のバカ。これは普通の食用油よりも増えにくいというだけであって何もエコナを使いさえすれば数値が下がるわけでもない。こういうのは「視聴者はバカだ」という前提じゃないととてもできない詐欺CM。


さて、胃が動かない原因は結局のところ自律神経(交感:副交感)のバランスが崩れているからで、副交感神経支配下の胃は、メシの時に交感神経を興奮させることをしたり食後にすぐに動いたりすることで血流が悪くなり、その結果不快感や吐き気、食欲減退などが起きるそうです。うむ。食いながらやってはいけないということです。



「胃壁の問題」
腸壁の長いトンネルを抜けるとそこは便器だった。我輩はウンコである。名前が付く前に流された。おう、こっちの方がきれいにまとまった。などということは本文とは関係ないのですが、胃の痛みや不快感はヘリコバクター・ピロリ菌が原因のひとつだということです。


しかしピロリ菌だけが原因じゃなく、胃の内側からの攻撃因子と胃壁側の防御因子のバランスが崩れた時、すなわち過度の飲酒や唐辛子などの刺激物、噛む回数が少ないことによる唾液分泌の減少、タバコなどが原因で潰瘍がおきるのだという。うむ、やるじゃん。


確かに胃炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍にピロリ菌は被疑者ではあっても必要十分条件ではないので、とにかく除菌さえすればいいとはわしゃ思いません。番組ではピロリ菌の検査を紹介してましたが、ピロリ菌がいれば必ず胃のトラブルがおきるかといえばそうではなく、防御因子の方が大切だと思うのだがな。


なぜかというと除菌には抗生物質が使われるのですが、これは細菌を殺す薬であり飲めばピロリ菌を殺すものの腸内の善玉菌まで皆殺しにするからで、ピロリがいなくなったはいいがお腹ピーピーなんてことにもなりかねない。なので、症状もないのに調べたり除菌の必要は全くナシ。


これを例えて言うと、教室でチョークを投げられた先生が犯人がわからず激怒して散弾銃をぶっ放すようなものであり犯罪者が多く治安の悪い街を警察ごと吹き飛ばすようなものでもあり人質を盾に立てこもった犯人に業を煮やした警官がその家に放火するようなものでもあり店員の親指が入ったラーメンを怒りにまかせて床にぶちまけるようなものでもあり満員電車の中で強烈な屁のニオイが漂ってきたら誰しもが疑いをかけられ「おい、こっちを見るな!俺じゃないよ」と思うのであります。


さて最後に対処法ですが、フコイダンのもずく、多糖体のアロエ、ブロッコリーやキャベツのビタミンU、乳酸菌製品、オレイン酸などを毎日食ったりできるかよ。しかしフコイダンは今月どうやら特定保健用食品に認定されたみたいなので、ビルの屋上からションベンするくらいの効果はありそうですが、さっき書いた防御因子の方が大切です。


ちなみにビタミンUは別名「メチルメチオニンスルホニウムクロライド」という恐ろしく長い名称なのですが、これには胃粘膜を保護する作用があって医薬品に配合されていますのでよい。これはキャベツに多いので「キャベジン」という胃腸薬の名称に使われているくらいです。知らなかった人、ぞうきん持って廊下へ。


ということで今回は、差しさわりのない内容でしたが役にも立ちませんでした。食材が最後に登場したもののえーかげんな実験でどんちゃん騒ぎをすることもなければ1品入魂みたいな感じでもないし、これで視聴率がとれるとは到底思えないのですが、裏番組の「行列ができる法律相談所」の方がよっぽどおもろいわい。長すぎたかな今回のテキスト。