にがりで本当に痩せるのか

あるある2となってからは恐らく最高の視聴率を獲得し
あるあるもニッコリ、花王もニッコリ、わしはややモッコリ。

「にがりで痩せるのか」
んなわけないだろ。で終わるのもなんなので、という書き出しはどこかで見たような気がするのですが、今回はにがりがテーマです。あるある独自の街頭調査の結果、にがりを飲んでおるバカタレ186人に効果を尋ねたら、なんと72%が猫に小判をやるがごとく「効果ないにゃ〜」と回答したのだそうです。んなもん当たり前だ。調査では5Kg未満が23%、5Kg以上痩せたのが5%だとか。


効果がない72%の人は、にがりを飲み物に混ぜて空腹時に飲んでおり、23%の人は調理の際に使っているのだそうで、調理に使うとどうなるかといえば、食べ物の脂を消化するリパーゼの働きを抑えた結果体外に排泄させる、糖質の吸収を遅らせる、という金玉を蹴られた後でギューと握られたかのようなダブル効果なのだそうです。


ここでエコナのCMを入れる花王の商魂はいいとして、番組の3人の実験では7日間でマイナス1Kgを筆頭に、ー1.4Kg、最高でー2.7Kgも痩せたということで、これはにがりを調理に使うだけでなく、糖を燃やす働きをするビタミンB1を同時に摂取した5%の人は5Kg以上痩せたので、そこから考案したメニューが効いたのだとか。メニューの詳細はチラっとしか見えませんでしたが、とにかく1日1800Kcalの特別メニューを食わせた結果です。


年齢をはじめ男も女も背が高いもチビも猫も杓子も無視して1800Kcalで統一するところがそもそもの間違いなのですが、まず痩せるという理屈が「脂肪分の吸収阻害」なわけですから、このメニューの脂質の割合を多めに見て30%とすると、540Kcal相当が脂質になるわけで、そのうち何%の阻害が出来るかを出せば目安が見えてくる。


日本では認可されていませんが、欧米で医薬品として使われるリパーゼ阻害剤でも30%の脂質の吸収阻害で日常に支障を来たすほどビチビチの脂まみれのウンコになるらしいので、ここでは最高に見込んで30%カットと仮定しても540Kcalの30%は162Kcalのカットとなり、実験は7日間ですから162KcalX7日=1134Kcalを吸収できなくさせたわけです。


さぁて、みなさんお立会い。1134Kcalのカットでどのくらい脂肪が減らせるかと言えば、なんとたったの157gぽっち。一番痩せた男性にとって1日1800Kcalでは確かに必要カロリーに対して摂取が不足ではありますが、2.7Kgということは19440Kcalが消費されたわけですので1日の消費分は2777Kcalとなるわけです。


2777Kcalは余分な消費ですから、この男性の1日必要量を2400Kcalと仮定したら毎日600Kcal程度は不足していたことになり、2777Kcal−600Kcal=2177Kcalを毎日別の何かで消費する必要がありますのでウォーキングなら約7時間必要です。ところが特別何もしないという内容ですので、これは期間が1ヶ月間ならつじつまが合う。あるあるはやっぱり嘘付きだ。


ついでに糖質の吸収が遅くなるというのは、腸管で水分を増やして内容量を増すというMgの効果からすればありうることですが、ビタミンBを摂りさえすれば糖質を燃やすというのは間違い。だいたい不足などしていないものを摂ったって脂肪を減らす効果ナシ。


正体がバレたところでもう一度考えますが、にがりを摂ることによる脂肪の吸収阻害というのは最大限に効果を見てもさっきの計算くらいにしかならず、そうだとしても紙オムツをはいて1ヶ月600gしか減らせないのであれば割りに合わない。最大でそうなのだから、「効果ナシ」としてもいいだろう。


しかし、こういう放送を見て、「脂質をカットできるのなら少々食べても大丈夫だ」などと勘違いして逆に太る可能性もあるのであり、番組に苦情が来るのは必至。どうすんだろね。また、アミノ酸みたいに尻拭い放送でもするんだろうか。「にがりでやせるのかパート2」の予感がします。堺正章「え〜皆さん、にがりを飲むだけで痩せるわけじゃーござんせん。運動と併用してこそ・・・・・」