魚の王様マグロ

「脳梗塞予防の秘密の料理」と題された今回。
はたしてどんな解説が待っているのでしょうか?

「マグロの健康パワー」
この番組もこういう健康に関する解説は
「あるある大事典」に近づいてきました。極端な脅しがない分まだましですが、放送内容は五十歩百歩です。さて内容ですが、マグロにはDHA(ドコサヘキサエンサン)が豊富に含まれ、これが「頭を良くする」という説明をしています。この番組得意のCGを使った説明です。この辺は「あるある」とそっくりです。でも残念ながら頭は良くなりません。


参考までに
DHAは必須脂肪酸の一種で体内合成出来ないため、食事から摂取する必要があります。必須脂肪酸にはリノール酸、オレイン酸、αリノレン酸(EPAやDHA)などがあります。αリノレン酸は体内でDHAやEPA(エイコサペンタエン酸)になり、心筋梗塞の発症率を抑えるという効果はありますが、逆に摂り過ぎると脳出血の発症率が上がる可能性があります。


説明によると
「脳細胞は栄養が行き渡りにくい→DHAを摂ると栄養が脳細胞に入りやすい→脳をやわらかくする→脳細胞の活性化」だそうです。これを見た脳外科医は絶句したことでしょう。脳細胞はブドウ糖と酸素しか栄養源として使わない贅沢な器官です。その脳細胞に栄養が行きにくいとはどういう事を指して言っているのか私にはさっぱりわかりません。さらに「脳細胞を柔らかくする」意味不明です。柔らかくなったら大変です。もちろんマグロだけを頭が良くなりたいが為にドカ食いしていたら、ますます頭が悪くなります。ひょっとしたら教室の中を回遊しだすかもしれません。


「マグロ健康パワーのエキスパート」
ここでマグロのエスパー田村哲彦さんの登場です(違うかっ)。この人は白衣は着ているものの紹介では肩書きは全くありませんでした。映像のバックにはたくさんの書物がギッシリと詰まった本棚がありましたが、図書館でのロケですか? それはさておき、エスパー田村さんの解説です。
「マグロの最も良い部分、血合いを捨てている」とコメントしていますが、これは背骨周りの身だそうです。この「血合い」がマグロパワーの秘密だそうです。何やら怪しい雰囲気が漂ってきました。


「マグロの血合いにはタウリンが豊富」
この番組にポリシーはないのでしょうか?前々回楽しんだ「ハチミツ」では「あるある大事典」のアミノ酸をパクリ、今回は「特命リサーチ」のタウリンをパクッています。これらのトンデモ番組には横のつながりがあって、ひょっとしたら
「トンデモ情報共有協定」を結んでいるのかもしれません。でも本当に同じ様な解説が出ていますよね。


話がそれました。先ほどの正体不明の田村さんがコメントしています。彼によると「悪玉コレステロールをタウリンがやっつけて排除し、血液の流れをスムースにする」んだそうです。こんな話聞いたこともありません。このおじさんもトンデモ協定に捺印したのでしょうか?悪玉コレステロールの回収は善玉コレステロールが行いますので、「マグロの血合い」を食べれば解決するという問題ではありません。


さらに解説が続きます・・・。
「タウリンが不足すると血液をスムースに流す事が出来なくなり、心不全などの死に直結する生活習慣病になるのですが、マグロの血合いが一気に解決します」と正体不明の田村さんが発言しています。



このおじさんはいったい何者でしょうか?


今一度言います。タウリンは体内合成できるアミノ酸の一種で、通常の食事をしている限り不足はしません。これが不足するのは何も「マグロの血合い」を食べていないからではなく、極端な偏食が原因です。偏食を正せばタウリンは十分補給できますし、そうなれば「血合い」がタウリンを多く含むからと言ってドカ食いする必要がなくなります。田村さんのここまでの努力は泡と消えました。これを「マグロバブルの崩壊」と呼びます。


この後
「マグロの血合い」の効果を確かめる実験をしていますが、どうでもいい実験です。見事に「あるある」のマネですね。しかしまあ通常はこういう食材は毎日食べないので問題はないのですが、明日から1週間はスーパーの鮮魚売り場に大量の「マグロの血合い」が並ぶことでしょう。もちろん私は食べる気などさらさらありません。


今回の感想
今回は、飛びぬけて面白いところがなく、正体不明の田村さんが番組をかき回したって言う感じです。「あるあるのマネ」などせずに、純粋にお店や商品の紹介をしていれば楽しめるのに・・・。これでは視聴率は裏番組に持っていかれますね。でもまだトンデモ解説を楽しむ余裕がある番組です。

9月16日追記
めっけMON!のホームページで調べたら、謎の田村さんの正体がわかりました。田村薬局のご主人だそうです。
この薬局大丈夫でしょうか?