「危機一髪!反射神経をきたえて体を守る」と題された今回の放送。
現代人の反射神経はどうなっているのか?
「反射神経、とっさに身を守る!?」
今回はのっけから2つの実験です。若者ばかり集めて壷をいきなり投げて取らせて見たり、煮込んだレモンを触らせて熱いと言うまでの時間を測定したりしていました。熱いレモンは若い女の子が手を離してから13秒たって「熱いっ」と言ってみたり、ほとんど遊んでいます。こういう類の能力は個人差が出るので、導入として鈍いということを印象付けたいのでしょうか?
そして反射神経の説明です。「ひとつは大脳から脊髄を通り手足に命令を伝える条件反射。2つ目は大脳を経由せず、脊椎からすぐ命令が出る無条件反射」と説明がありました。
最初の導入でいきなり破綻です。まず条件反射とは・・・「パブロフの犬」が有名ですが、餌を与えるときに鐘を鳴らして与え続けると餌がなくても音だけでよだれがでるという学習による生体反応です。ですから番組の言うのは条件反射ではなく、意識して動かす後天的な随意運動というものです。これは反射というよりは運動神経です。
次の無条件反射は例えばレモンを見ると唾液が出るというような自然にそうなる反応です。番組の言う無条件反射は脊椎反射というものです。難しいかもしれませんが、いきなりデタラメです。そして、番組の言う無条件反射が鈍くなってきているそうです。これを裏付けるものとして、日本体育大学のデータが出てきました。保育園児が転んだときに手をつけない比率は「20年前の7%に比べ、2000年は53.2%もいる」というのです(そんなに悪いかー?)。レモンを見せてヨダレ調べたらどう?
「都会の子供の反射神経」
テレビゲームで鋭い反射神経を発揮している子供を捕まえて、誰かが定規を持ち、手を離した瞬間に捕まえるという実験を行っています。そこで都会と田舎との比較です。結果は「都会の子供の方がほとんど全滅で、山に囲まれた田舎の小学生はほぼつかむ事ができた」というものです。さて、何の差でしょうか?私の住む町は中国山地のど真ん中の田舎町ですが、田舎の子供がゲームをしないとでも言いたいのでしょうか?。真相は・・・あんまし変らないんじゃないの?です。
田舎でもテレビゲームは大人気です。外で自然に触れる機会は多いのですが、私が子供のころと比べたら全然外で遊んでないです。今の子供はいいなー。いや外で遊びなさい!。この後ゲストが定規をつかむ実験をしていますが、4人中3人がつかんでいました。堺正章が斎藤慶子がつかむのを見て
「タイミングがあっただけでしょ?」
などと言っていましたが、墓穴を掘る発言ですね。
そう、それも大いに関係するのです。
「反射神経になぜ差が出るのか?」
といことで実験です。蚊帳(わかります?カヤと読みます)の中に蚊を入れて10人が1人ずつ1分間でどれだけ捕まえられるかというものです。最初に何匹入っていたのかわかりませんが、とにかく「3匹以下が6人、10匹以上が4人」というものでした。はじめの方に取った人と、10番目に取った人ではトータルの数が約58匹なので後の方が不利だと思いませんか?まあ、それはそれとして、ここで「スポーツビジョン研究家」の登場です(しかしこの人は何を研究しているのでしょうか?視力だけじゃあ・・・)。「入力機能は80%が視覚による差」だそうです。
そこで入力機能、すなわち視力を調べたら「たくさん捕まえた人は平均1.0で3匹以下は0.2」でした。視力の良さが捕捉した蚊の数に関係があると思いきや、中には逆の人がいて視力が悪いのにたくさん捕まえた人がいるのだと。そう、視力測定は無駄に終わってしまったのです。という事は先ほどの研究家の意見をないがしろにしてしまいました。しかし再度登場し「動体視力も静止視力と共に大切だ」と解説しています。だったら最初からそう言えよなー。視力検査は意味ないじゃんかー。ちなみに静止視力、動態視力という用語は眼科用語にはありません。
「動体視力の低下」
ここではまた実験です。「バレーボールに書かれた文字をスパイクマシンから放たれた後に読み取る」実験です。被験者に読み取らせていますが、これは視力と関係ない事がわかりました。視力0.5の「2001年日本リーグ前期優勝の卓球選手」が出てきて蚊を21匹捕まえるとか、光を追いかける眼球の動きが被験者より速いとか、バレーボールの文字を読むのが正確だとかを実験していす。静止視力が弱くても動態視力が良ければ良い結果が出るそうです。やっぱり静止視力は関係ないじゃんかー。ちなみにマリナーズのイチローは動態視力が抜群です。
「家庭でできる反射神経アップ法」
ここでの方法は、「文字を書いたボールを天井に向かって投げる、数字を紙にたくさん書いて順番に目で追う、本と壁のカレンダーを交互に見る、本を閉じたり開いたりする」という方法です。
誰がこんな事やるもんかっつーの
その効果を確かめる実験で2週間そうやって鍛えた結果、1匹しか蚊を取れなかったのに7匹取れるようになったそうです。番組では「なんと7倍になっていたのです」などといっていますが1匹が7匹になったのは確かに7倍には違いないけど、大げさすぎますし、一人の実験結果はなんの意味もありません。
この後現代人の反射神経が弱いというイメージ画像を流していました。これが傑作!「夜中に一人で歩いている若い女性に変態が近づいて来ているのに彼女は身動きできない」というものです。これは反射神経など関係ないですね。心理的な要因です。
「現代人の反射神経が鈍っている原因を徹底解明」
また実験です。しかし今回は実験だらけです。歩く映像をとると被験者に言っておきながら「ソバ屋の出前が死角から出てきてソバを被験者に突然ぶちまける」と言うものです。もうここまできたらほとんど
どっきりカメラですか?
被験者はたぶんわかっていたのでしょう。そんな感じがします。さらにここでは身体の重心が重要な意味があると言ってます。どっきりカメラじゃあなかったんですね。それは置いておいてさらに実験です。
先ほどソバをぶちまけられてよける事ができなかった4人と、よけた2人でプールへ。四角形の発砲スチロールの浮き輪をロープでつないだものを渡る大実験です。結果はよけた2人は無事ゴールへ、よけなかった4人は派手なアクションでプールに転落です。こうも実験が続くと私が見ればアトラクションの連続にしか見えません。被験者の皆様ご苦労様でした。
「現代人の足にある変化が。子供が危ない、緊急対策法」
ということで出てきたのが先ほどの重心。真中に保っていないとすぐに動けないそうです。それを確かめるのにある幼稚園で園児の足を無理やり観察です。ここでさらに実験、もういいです。いやがる3人の園児に平均台を歩かせ遅いという事を確かめています。23秒かかった園児は扁平足でした。土踏まずがないことはバランスをとりずらいということです。
さらに、「東京の小学生の8割が土踏まずがない」そうです。ほんとだったらすごい事です。筋力や靭帯が弱い証拠にはなりますが・・・。確かに扁平足は運動能力が劣ります。さて土踏まずがない子供はどうしたら良いのか?次に続きます。
「自宅トレーニング」
先ほどの園児が自宅でトレーニングです。「タオルを足の指でつまんで引き寄せる、片足だけで立って押し合いをする」というものです。そして3週間後。23秒から7秒に短縮です。扁平足はどうなったのでしょうか?偏平足でもすばやく反応するためには足の筋力をつければいいんだそうです。でもここはトレーニングがどうとかいうよりも、園児のがんばりに微笑んでしまいました。ただし、平均台の時間が短縮したのは園児が学習(慣れ)したからです。
「反射神経が鈍くならないためには何が必要か?」
また実験です。海外に行かなかったのでバイト代がたくさん出せたのでしょうか。筋肉マン(なぜか裸です)ひとりと、ごく普通の女性2人が「パネルに次々に点灯するランプを手で触る」というものです。結果はあまり差がなく、実験を重ねる事で筋肉マンは触れる回数が減っていきました。東京学芸大学教育学部健康スポーツ学科(長すぎっ)の教授が言うには、男性の筋肉が太い為の筋肉疲労が原因だとしています。しかしこういう学科があるんですねー。学生は将来何になるのでしょうか?筋肉が多い男性は筋肉疲労が起きやすいそうです。運転でも長時間は女性が向いているとしています。ここでは瞬発力と持久力がごちゃまぜになってます。
さらに実験です。筋肉量がほとんど同じ女性4人で先ほどのランプの実験です。ここでは常に高得点の2人と何回やっても低い得点と分かれました。ここでも筋肉マンの実験が無駄に終わってしまいました。筋肉がかわいそうです。続いてドライバーの実験をしていますが、もう省略。
「反射神経の鈍い人は身体が酸性に傾いている」
待っていました、トンデモ発言!ここは厳しくいきましょう。「ストレスやタバコ、肉食中心の食生活は体が酸性に傾く」んだそうです。トンデモパワー全開です。人間の体は常にpH7.3〜7.5の弱アルカリ性に保たれています。pH7.0が中性、数字が多ければアルカリ、少なければ酸性です。さて先ほどの4人の女性の血液のpHを調べています。「遅かったほうは7.51、7.55。早かった方は7.38、7.45」という結果です。あたり前ですがいずれも弱アルカリ性を保っていますし、健常者です。
人間はホメオスタシス(恒常性維持機能)が精密に働いていますので、そうそう簡単に酸性に傾いたりしません。ただし体液の平衡性がおかしくなると、酸性症(アシドーシス)、アルカリ症(アルカローシス)という病気の状態になります。高齢者や急激な体液の喪失、乳幼児などは危険なこともありますが、ランプを追いかけて飛び跳ねるぐらい元気ならモーマンタイ(無問題)です。言うまでもないことですが
反射神経と血液pHはなんにも関係がありません。
また筋肉疲労の原因「乳酸」を排出するものとして酢やビタミンB1を多く含むうなぎ、豚肉、アミノ酸を食べろと言っていました。結局反射神経に良いのは夏バテを防止し健康な生活を保つ食事だそうです。ここまでの実験が全て無駄になりました。番組の言う食材は無視して野菜、穀物中心でバランスよく食べましょ。そして結論。
「反射神経の鋭い身体は疲れのない筋肉をもつことが大切と肝に銘じよ」
いつものように番組最後のだめ押しの言葉です。結局・・・
何が言いたいのかさっぱりわかりませんでした
これを見た人は一体どうしたらよいのでしょうか?
ご心配なく・・・何もする必要はありません
今回の感想
定規をつかませたり、蚊を取らせたり、ソバをぶちまけられたり、今回はとにかく実験、実験でめまぐるしく場面が変わるので書くほうは大変でした。ここまで読んだ方ご苦労様でした。今度はもうちょっと短縮して書きます。内容については・・・アトラクションが面白かったです。
以上
次回は「O脚、X脚」
さあ、次はどんなアトラクションが待っているのでしょうか?