玄 米


毎回ろくでもない情報で大騒ぎをするこのお祭り番組
今回はどんな騒ぎを引き起こすのか

「玄米とは」
いきなりこんなナレーションから始まりました。「これまでに様々な健康効果を発掘してきたあるある大事典」だそうですが、毎度毎度の大きなお世話じゃ。この番組は視聴率が高く、なんの疑いも持たないバカな視聴者が月曜日にどれだけ東奔西走することか。でも実際問題、視聴者はバカだから売れるように適当に放送しちゃえっていうことなのでしょう。


さて、玄米は白米と同じイネからとれるのですが、モミだけを除いた状態が玄米、ぬかと胚芽を取り除くと白米になるそうです。日本では昭和30年ごろから精米機の普及で急速に白米が広がったということですが、これは玄米が食べにくく日持ちがしないからなのでしょう。


番組が言うように玄米の方が白米よりビタミン、ミネラルを多く含むのは間違いないことですが、普及に一番肝心な味とニオイや固さをどうするのか。それでは大事典開いて見ましょう。あ、しまった。



「ぬかパワー」
ぬかにはコンブやワカメなどに含まれる水溶性の食物繊維やゴボウやサツマイモなどに含まれる不溶性の食物繊維が豊富なので、便秘解消やダイエットに役立つそうです。玄米には1杯あたり水溶性が0.29g、不溶性が1.75g含まれていて、不溶性が水分を吸って膨らみ満腹感を、水溶性がゲル状になって吸収スピードを抑えるということです。ここは間違いない。


ちなみに食物繊維のグラム数を見て少ないと思うのは早計です。1日に摂取したい食物繊維の総量は第5次栄養所要量によると成人で10g/1000Kcal(だいたい毎日20〜25g)です。50年ほど前では25〜30g摂取していたのですが、現状では食事の欧米化で15g程度にまで減ってきています。


ですので、1日3杯の玄米を食えば約6gの摂取が出来るので不足分を補えるとも言えるわけです。で、番組の言う便秘解消やダイエット効果の正体はこの食物繊維。それに美肌効果は便通異常が改善されれば期待できますし。


ただし内容にいちゃもんを付けるとすれば、白米の吸収が早いので脂肪になり、玄米が遅いのでエネルギーを消費するという理屈は通用しません。ここは低インスリン理論のパクリ。それと便秘を解消すればビタミンミネラルの吸収がスムーズになるというのは食物繊維の性質からしたら全く逆で吸着されて吸収が悪くなります。まあ、現実には大量に食わない限り問題じゃないですが。



「玄米のおいしい食べ方」
このコーナーが始まったときに、ずいぶん前に米不足で国が輸入したタイ米がどえらいまずかったのを思い出しました。まあ、それだけ主食がまずいと「食」という楽しみを半減させるということなんですが、そんなことはさておき、まずは固さとニオイについて。言っておきますが、これはポコチンの話ではありません。


固さ対策は、手で力強くといでぬかに傷をつける、そして常温で8〜9時間水に浸す、その際2〜3時間おきに水の交換をして炊く前にも必ず交換する、そうするとふっくらしと炊き上がるのだそうですが、主食がこんなに手間がかかるのであれば急な来客を自宅でもてなす時にはみんなハラペコだ。


そして臭みですが、なんと油を使ったチャーハンにして食えということです。10時間近くかかって出来たのがチャーハンなら来客は頭から湯気を出してカンカンだ。そんなことはいいとして、結局炒めたり煮込んだり香辛料を使うなどして工夫すれば臭みは気にならなくなるということです。なんと手間のかかる主食だこと。


それでもニオイと固さが気になる人は玄米:白米を3:7で炊けばいいのだそうですが、それなら食物繊維の効果は1/3。健康食と言われて味にガマンをしながらにわか健康を目指すより、白米をおいしく食べて毎日野菜を目ん玉ひんむいてぎょうさん食ってた方が健康的だと思うのだが、いかがなもんかね諸君。君たちはバカかね。



「発芽玄米の未知なるパワー」
ここまでで止めておけばいいものを、どうして毎回毎回未知なるパワーを発掘したがるのかさっぱりわかりません。今回はまともに作ろうと思えばそれなりの番組になる内容なのに、わざとやっているのか。この産業廃棄物めが。


まずは発芽することでフィチン酸に閉じ込められたミネラルが吸収されやすくなるそうで、お次が興奮を抑制するギャバの効果があるということです。フィチン酸の説明はいいとしても、ギャバは「あわて者」の回でも書いたのですが、血液脳関門という関所を通過できないので脳内に到達できません。よって落ち着く効果はナシ。


更なる効果は血圧低下作用だそうです。あぁ〜またお祭りが始まっちまったよ〜。で、効果を確かめる5人の実験では血圧が下がっていましたが、人数もさることながら血圧なんて1日中変動してるのに1回や2回測ったってな〜んにも意味がない。その屁理屈の説明は腎臓にギャバが働いてナトリウム量を調節するからだそうですが、ナトリウムだけで血圧が下がるわけでもないのになんたることか。まあ、玄米だからいいか。


この後は、やめときゃいいのにボケ予防だとか免疫力アップだとか果てはガンを予防するだとか大変な大騒ぎをしてまで発芽玄米を宣伝していましたが、そんなに宣伝して一体どうしたいのか。やはり裏で関係団体からの要請があるのだろうな。


さて、恒例の試食を経ていやしくも番組終了です。主食を変えるという事はたやすいことではありませんが、玄米の食感やまずさを我慢できるなら白米よりは健康的に違いありません。ですんで嫌いでなければぜひ食べましょう。











あっしは食いませんが