食材Xの新事実

食べるだけで痩せられる食材があるという
こじつければなんでもOKだ
食べるだけで痩せられる?

タイトルどおりの胡散臭い内容ですが、今回はアメリカのアーサー・ショーツというほとんどパンティのような名前の博士が58人を2グループに分けて、とある食材を食べさせる、食べさせないに分けたところ内臓・皮下脂肪ともに減少したのだそうで、それをあるあるが再検証してお祭りをしようというのが今回の主旨です。


そのなぞの食材Xと名付けられたのはなんと納豆。いままで何度となく登場し血液サラサラだの女性ホルモンの作用があるだのなんだのかんだの言って持ち上げてきたところではありますが、今回は視聴者がもっとも興味を持つであろうダイエットと絡めてきたわけだ。だからと言って食材として悪いってことでもないんですけどね。


さてその納豆にはDHEAという肌の老化や筋肉の減少に関係するホルモンを増やすのだそうで、これを補うことで停滞ホルモンという悪玉の王様の親分の大将のようなホルモンを減らせるので、基礎代謝が上がりダイエットにはいいわー、コレステロールや中性脂肪、血圧、果ては血糖値まで下げるって言うんだからたまらんわい。


それで番組いわく、食べ方の黄金の法則があるとしていましたが、黄金と言えば聖水と並んで・・・いや、そんな話しじゃなくて、それは食べ方のお話で、まず1日2パックを朝晩に分けて食べ、食べる際にはよくかきまぜて20分間放置するとポリアミンという物質が増えるのだとか。


それを8人で実験したら2週間で3Kg減、基礎代謝が150Kcalも増えた人も現れる始末で、これは基礎代謝があがったので減ったという説明がありましたが、ちょっと待った。納豆が食材として悪いというつもりは毛頭ないが、2週間納豆食っただけで3Kgも痩せるとは異常事態である。

2週間で3Kg痩せる場合、脂肪成分は純粋な脂肪80%と水分20%からなり、純粋な脂肪1gは9Kcalですから、3kgの減量に必要なのは、9Kcal×3000g×0.8=21600Kcalのマイナスとなります。仮に食事制限を全くしないと仮定すると納豆1日100gで200Kcalのプラスですから、200KcalX14=2800Kcalを余分に消費しなくてはならなくなり、21600+2800=24400Kcalをマイナスにしなければなりません。


これを1日に換算すると24400÷14≒1743Kcalという途方もない数値が出てきます。つまり、普段の生活とは別に1743Kcalものエネルギーを別の何かで消費しなくてはならなくなり、ジョギングに換算して毎日なんと5時間ものジョギング運動をしないとなし得ない数値なのである。運動も食事制限も不要で「食べるだけダイエット」と銘打っていることからすると、これはとんでもないおとぎ話。


別の角度から検証しても結果は同じ。基礎代謝が約150Kcal上がったので痩せたと強調してましたが、食事制限をしないと仮定すると150X14日=2100Kcalが2週間で余分に消費されたことになり、これを脂肪に換算するとたったの290gしか減った計算にならないのです。しかも基礎代謝があがるということは筋肉の増加以外に考えられない。


もちろん人間は機械ではないですから計算どおりにいかないのは承知の上ですが、どう考えても2週間で3Kgは異常である。いや、むしろなんらかの病気だと言っても過言ではない。番組ではタレントの神無月が計測して3.1Kg減ったとやんややんやの大騒ぎをしてましたが、ただ、「食前に食べると腹が膨らんで7〜8分で満腹になる」と余計なことを言ったがために堺正明が慌ててました。だはは。


しかも「3日で飽きちゃうんっすよね〜」と言ったもんだから出演者は皆苦笑い。番組的にはミスチョイスか。最後にお決まりのレシピが登場しておしまいです。ただ、4種類しか紹介せず、飽きるのを食い止めるには完全に役立たず。いや、飽きてくれたほうがどうせ効果などないんだから番組的には好都合だったかもしれません。


ただし納豆は毎日でも食べたい食材ですので止めはしませんが、痩せる事を期待して無理に食う必要はない。納豆でなくても野菜や海藻、キノコ類でも食前に食えば徐々にではあるが同様の効果は見込めるし、いま話題のメタボリックシンドロームに該当しそうなお父さんやお母さんは納豆を含め食生活そのものを見直してはどうだろうか。いやマジで。